パーマカルチャー安曇野塾 11月レポート 11月27日(土) 13:30〜畑の実習 15:00〜代替エネルギーについて(サンルームにて) 18:00〜夕食!!芋煮会!!(ティピ) ●畑 いよいよ塾も最終回、でしたが、残念ながら全員出席というわけには行きませんでした。しかし、今回は二人ゲストがこられました。めぐみさんのお友達、麻について取り組んでられる西川さん、シブカズさんのお友達、原子力関連のことをされている田中さんです。 畑も最終回、自分の畝での最終収穫と来年のための準備を学習しました。 収穫 臼井さんの野沢菜畑に毀れ種のにんじんがびっしり覆っている景色にみんなで感動しつつ、収穫物について詩さんの説明がはじまりました。 白菜 結球するには、養分が必要。結球していないものは越冬し、花が咲く。 結球は、始まり時に上を藁などで結んでやると寒さの害からも守られる。 結球しないのがいけないわけではない。結球は、花が咲くためには球を切ってやらなければならず、一種の奇形である。 あっちゃんの畑の立派に結球している白菜を収穫し、みんなで抱いて回しました。 大根 本には深く耕して栽培すること、と書いてあるが耕さなくてもできます。 土から出て緑になっているところは茎。寒い地域では、大根の肩が土から出ていると凍り腐るので、土よせすると、1,2月まで保存できる。 さよさんの畑から、ビタミン大根(短い大根)、やっさん畑から源助大根を収穫。 オクラ まきちゃんの畑から、カラカラになっているオクラのさやを取りました。 種とりの基本は、さやがカラカラになってから、中の種をとる。 黒大豆 黒大豆は晩生なので、今が収穫期。(普通の大豆より遅い) 葉も落ちてからからになったら収穫する。収穫後、たてかけて天日干し。乾いたら棒でたたいて種を取る。 みんなの畑から収穫しました。 棉 順次花をつけるので、順次収穫する。 さつま芋 保存する場合は、ツルにつけたまま収穫する。 日陰に1週間ほど干すと甘くなる。 みんなで芋掘りをしました。 にんじん 冬越しする品種は、土から肩がでない。種とりする場合は、引き抜きいいものを葉の部分を切って土に埋め戻し、花まで育てる。 三井さんと種まきした、にんじん畑から収穫しました。 来年のための準備(冬の畑作業) 草の生え具合から地力を見、弱いところに菜種カスや米ヌカを撒く。生ゴミをまいておいてもよい。 ・ 撒くもの:菜種カスまたは米ヌカ 菜種カス→「圧搾」や「有機」表示のものがよい。 (化学的に抽出しているので注意) 米ヌカ →菜種カスに比べ安価。ただしチッソは少ない。 ・ 撒く量 :1反30sv(10坪10s)まで (1坪:約2畳) チッソ過多になるので撒きすぎには注意する。 ・ 撒き方 :畑の上からパラパラと振り撒く。(一回で撒く) 12月、1月に撒くのが理想的。春までに分解されるため。春先に撒くと虫が発生することが多い。(正し、定植して育ちが悪い苗の周りにも少な目にならやってよい) 生ゴミの場合は、動物がくるので草で覆い目隠しするとよい。(土でなく草) さつま芋など、掘った後は耕されたのと同じで、生命活動が分断され、地力が落ちているので、しっかり撒いておくこと。 ・ 来年植える目安 :1年やって土地をみて来年そこに適したものを植えるとよい。 (肥えているところは、ナス、白菜やキャベツ、痩せている所は、大豆やさつま芋といった具合) 一つの畝で色々な野菜を植え、草も生えているので連作障害は少ない。 さつま芋は、同じ所に植えてやるのがよい。 ・ 詩さんからポイント 肥えている土があるからといって、土を動かすのはよくありません。土地が疲れてきたら、ほっておき草を生やし、生命を豊かにするのがよいのです。草も持ってくるのはよいが、置きすぎもよくありません。よく観察し、土地や野菜との対話やそのような感性が大切です。痩せた土地であっても必ずだんだんできてくるようになります。 ●代替エネルギーについて アース・スチュワード・インスティテュート(http://www2.gol.com/users/esi/index.html )のダグラスファーさん、みちわさん夫妻を講師に代替エネルギーの講義です。ダグラスさんはネパールでも活動されており、ネパールの学校でその技術を導入されたりしているそうです。 まず、代替エネルギーについてブッダのお話を交えた導入スライドを見、「エネルギー計算シート」を基に、代替エネルギーに変えるなら、具体的にどのような物を変えていけるかを考えました。 スライド概略
これらは、人間の科学技術で、自然に帰していますが、これは所詮、科学技術の循環の輪の中のみであり、100パーセントの効率で返すことはできていません。 人間は少ない消費で、多くをなす生き方(=スローライフ)をし、上手にエネルギーを使わねばなりません。そのためには「地球への負債を減らすべき!」なのです。 (地球への負債=自然界のエコシステムから借りているエネルギーの総量) 「負債を減らす」にはどのようにすればよいでしょうか? STEP1 変わる決意をする STEP2 エネルギー使用量を記録する STEP3 計画を立てる(どのようなペースで減らすか) STEP4 変わる 一番大切なのは、「自分を追い詰めないこと!」。変わるのには時間がかかります。 モデルプラン(減らし方) ・エネルギーの形を変える(車を運転するより歩く、自転車に乗る等) ・自分でエネルギーを作る(太陽、風・・・を利用して) ・家を簡素にする ・自分の食べ物を育てシンプルに食す ・廃物処理(コンポスト等) ・排水処理システムを導入(植物を利用) ・雨水の利用(食事、お風呂・・・) ・自動車を電気自動車にする(ただし費用に文句を言わないこと) 最良の生き方は、家に暮らし、簡素に食べ、より思考し、より思い、無駄を減らす、植物を育てバイオマスを育てることなのです。 次に「負債から脱出する」ことです。 STEP1 木を植える STEP2 植樹教育、運動を行う STEP3 省エネを考える 物を持つとは「責任」が発生する事です、エコ負債(地球への負債)が発生すると考えます。 「負債から脱出する」とは、植物バイオマスを増やすということなのです。では何本木を植えればよいのでしょうか。それはその人のエコ負債によります。ダグラスさんは木1本がガソリン1gと考えるならば、50万本を目標にするそうです。もし他人の「負債からの脱出」を手伝えばそれは、「エコボーナス」になるかもしれません。また更にエネルギー節約のアイデアを考え出し、無駄にしなければ「エコ預金」となるでしょう。ただし「預金」と言ってもこれは、独り占めの預金ではありません。みんなでアイデアを共有することに価値があるのです。例えばダグラスさんはバイオディーゼルを開発されているそうです。 現在、人はナチュラルエッセンスを失っていましたが、それを理解した人がブッダです。存在の真実を見極め、生きることの意味を理解し、伝えるため、凝縮したエネルギーを使いました。母なる自然と付き合うとき、自分のエネルギーの業(カルマ)は、過去と未来に渡る自らの行動、空間、時間を超えて世界に働きかけることができるのです。大切な事は、周りが変わるためにまず私自身が代わること、そしてその後、世界はついてくるのです。 最後にダグラスさんが、「時間は人間が作った概念(concept)であり、そのような概念にかかわらず、ブッダが得ていた力とは、ブッダの行動により変わっていく人々の未来の力だったのです。地球をよりよい惑星(better planet)にしていけば、未来の地球が私たちに力をかしてくれるでしょう。」とおっしゃいました。 エネルギー計算シート シートに記述する事により、一日あたり、どのような物がどれくらいのエネルギーを使用しているかを把握しました。このシートでチェックする意味は、「自分のエネルギーを作りなさい」という事ではなく、「自分に責任を持ちなさい」という事だそうです。あらゆるものをエネルギーとして捉え、チェックし、変えられるところから一歩踏み出すことが大事ということでした。 例えば取り組みやすいのは、照明だそうです。ソーラーパネルは数万円で売られています、バッテリーも8000円程度からあります。照明も東急ハンズなどで売られています。これらを組み立てれば100%動くのです。自分で作ったエネルギーを使用する、mindが変わってきます。スタートは使用しているエネルギーの5%、10%を減らして行くというステップから始めれはよいとのことでした。 他、ネパールの学校での排水処理の取り組みが紹介されました。トイレの汚水を少量ずつ、砂利をしきつめた中に流します。砂利がしきつめられているところは、廃物分解をする微生物が付着している植物が育っています。そこを流れることによりきれいな水となるのです。 ●芋煮会 夕食は森の子保育の敷地に作られたティピで焚き火を囲んで芋煮会です。芋煮のはじまりは、冬保存できないので冬になる前に芋を食べきってしまうのが始まりだそうです。みんなで夕食の準備です。火をおこし、シャロムの台所でおにぎりをにぎり、ダッチオーブンに先月収穫したさつま芋を並べました。デザートに、みれいさんの持ってきてくださったリンゴの皮をむき準備OK。ティピに移動し、ダグラスさん御夫妻も一緒にみんなで乾杯です。みんなで火を囲み夕食が始まりました。メニューは、芋煮(重ね煮)、おにぎり、青菜の生姜和え、大根の浅漬け、サラダ、リンゴでした。ダッチオーブンのさつま芋もホクホクと美味しく火が通り、大満足の夕食でした。夕食後、後片付けをし、再びティピに集合。みんなの一芸会と次の日早退するあっちゃんの発表、みんなの発表となりました。 以下みんなの[芸]と今後への思いです。 あっちゃん:口笛披露。美しさの濃い町、「美濃」を、人が集まり、発信できる町、外国人も来る所にしたい。 えみちゃん:舌3重折を披露。思いだけでなく、実践を通して伝えていきたい。現在の生活の場である大学で、少しずつ変えていけたらな。 ともちゃん:岩手弁で宮沢賢治の「雨にも負けず」を朗読。 (やっさん直筆山尾三省さんの詩の手帳より)
めぐみさん:カリンバ演奏。どこでという場所は決まってないが、導かれた場所で、気持ちよく帰ってもらえるような所を創造したい。 あけみさん:みんなへ、将来どんな所にいますか、どんな風に、誰といますか。気持ちのいいところはどんなとこでしょう。絵に描いてきてください、という問いかけ。暮らしの仕方のガイドブックを作りたい。江戸川で発信していきたい。 うたさん :10円玉マジック。なんと100円玉に変わります。 やっさん :山尾三省さんの「ゆっくり歩く」「一日暮らし」の朗読 (やっさん直筆山尾三省さんの詩の手帳より)
何もなくて豊かな島、カオハガン島に生きたい。来年は実践の年。地球緑化センターで地球博のお手伝いの実行。 いねこ :パン(みんなで回してちぎり、食べました。)屋久島で畑を実践したい。 梅さん :なぞなぞ3種。「鳥を撃つ猟師さんがいます。鉄砲の玉は1メートルしか飛びません。10メートル先の鳥をしとめました。どうやってしとめたのでしょう」等など。 シブカズ :「なんでも曲げてしまいます」マジック。野菜を見ていると一生懸命生きています。自分の役割が何かを考え目の前の事を一生懸命やっていき、ワークショップを開いて人と共有していきたい。 みれいさん :「手錠」ゲーム。都会の緑化を実践したい。都会で緑のコリドールを繋げていく。粘土団子を使って屋上緑化に取り組みたい。山の中に家を建てるので循環をどう取り入れていこうかな。 塾の最後の夜、ティピで火を囲み、みんなの情熱が流れる暖かな時間が流れていくのでした。 レポート いねこ 2004年安曇野塾レポート 11月28日(日) 2004安曇野パーマカルチャー塾 最終月の2日目。いつもの朝はPeaceパーマカルチャーガーデンに向かい、眠い目をこすりながらも、約1ヶ月振りに出会う自分達の畑の成長振りに元気をもらうのですが、最終月である今回はいつもとちょっと趣向が違うらしい・・・。 ■臼井さんのシャロムツアー 安曇野塾は臼井さんで始まり臼井さんで終わる。そうです、今朝は臼井さんの語り 嬉しいシャロムツアーから。数ヶ月間通い続け、味わいも馴染みも深くなったシャロム周辺を歩く。特にこの時期は空気がとっても冷たく澄んでいて心も浄化されるような気分。そして、聞こえてくるのは農の世界から哲学や社会経済をも語ってしまう臼井さんのお話。4月に初めて聞いたときよりも、臼井さんの言葉ひとつひとつが心の中に染み込むような感覚でした。臼井さんに感謝。 ■めぐさんの気功 そして、いつもとはまた違った趣向の朝 第2弾は、めぐさんの気功。初心者の私にもわかりやすーく、「気」と出会えるような促しをしてくれました。きっと、めぐさんの、あの癒されるような穏やかな声と語りかけのお陰です。ありがとう。めぐさん。 ■Breakfast そんなふたつもの体験をした後の朝食。いつもの朝は手足の冷たさを食事を摂ることで温める感じなのですが、今日の感じはまた何か違う。朝の散歩と気功のお陰か、心も身体も何となく暖かい感じがしました。そしていつもとは違うこと第3弾。あっちゃんが、ニュージーランド産のクローバーの蜂蜜をおすそ分けしてくれました。蜜蜂が吸う蜜の種類で蜂蜜の味が変わることを今年初めて知った私にとって、クローバーの蜂蜜はこれまた私が今までに食べたことがないような濃厚な味でした。あっちゃん、サンキュ。 ■建築実習 ルーフトップガーデンづくり&仕上げ 朝食後は、いよいよ「ホットチキンハウス!?」のルーフトップガーデンづくりと仕上げ。ルーフトップガーデン班とペンキ塗り班に分かれて作業を進める。 ビニールをしいて屋根の端に10センチ角の鉄板の角材を止める。 この屋根に土をのせる。 一輪車で土を運びバケツにロープを結んで引き上げる ルーフトップガーデン班は更に土運び隊と土盛り隊に分かれて作業。土運び隊はシャロムの畑から一輪運搬車(通称:ネコ)で土を運ぶ。重〜い土を載せて一輪車で運ぶのは、結構、至難の業らしいが、寒いこの季節、身体を温めるためにいいらしく、実は人気の作業となった。屋根上で土盛り隊となったのは、我らが隠れ師匠のやっさんとシブカズの友人 田中さん。ロープにつなげた2つのバケツを井戸汲みの要領?でバケツリレーしていく。そんなに大きくはない(4,5人くらいの人が寝れるくらい???)の広さの屋根だけど、思ったよりもたくさんの土が必要でした。ネコ車でどのくらい運んだんだろうね。
ほぼ土が乗って春の発芽を待つ。畑の土だったら問題なく草が生える。 一方のペンキ塗り班。といっても塗っていたのは防腐剤塗料。こちらは汗はかかぬがシンナーの香りとの戦い。気持ちよくなる前に適宜お休みが必要でした。何も塗らない木そのものの風合いも好きだけど、木を腐らせないことは木材を長く使うこと。すなわち限りある木材資源を有効利用すること。少し薄化粧した感じの「ホットチキンハウス!?」もなかなかの見映えでした。 そして作業することどのくらいなんでしょう?ホントに信じられないくらいの早さで完成。この裏では、臼井さん、梅さん、やっさん達が、見えないところで色んな準備や対応をしてくれていたからなんですよね。ありがとうございました。 と、そういえば、「ホットチキンハウス!?」ではなくって、名前、何になったんだっけ??? 最後にメモリアルのサインをして完成 空き缶でエサ箱も作られました。 ■冬に備えて〜野菜の貯蔵 建築実習の後は、地下のいつもの場所に戻り、詩さんから野菜の貯蔵についてのお話。 詳細は詩さん作成のプリントをご参照あれ。以下は追加メモです。 ☆サツマイモ プリント修正:(正)9℃←(誤)5℃ ☆ジャガイモ ジャガイモの萌芽抑制には、りんごがいい。りんごから発生するエチレンによる働き。 ☆サトイモ 埼玉以南では畑に置いたままでもOK。 ☆カボチャ 収穫してから2週間〜2ヶ月(品種により異なる)置いておくと糖度アップ。 ☆ショウガ おろしなどで使用するのであれば冷凍しておくのもよい。但し冷凍すると筋張ってくる。 長期保存には漬け込んでしまうのがよい。 ☆種取り 詩さんが種取り用として育てた なす、おくら、小豆を見せていただきました。でかいのなんの・・・。 なすは種取り用を決めてかなり大きくなるまで育てないと種は取れない。種取りするときは、水に入れて発酵させて洗って干す。小豆は天日に干す。etc ☆野菜の貯蔵にバイオ・ダイナミック農法の考え方を取り入れると・・・ 例)満月に向かうとき野菜は水分を保とうとする。新月に向かうときは逆。だから新月に向かう時期は貯蔵性が増す。 *バイオ・ダイナミック農法とは? http://www.makaibari.co.jp/sekai/biodynamic.html ☆メネミル(野口式種子発芽試験器) 貝割大根やブロッコリー、マスタード、そばの実などのスプラウト栽培に最適。 http://www.saitama-j.or.jp/~tanet/hanbai/menemiru/menemiru.html ☆organicの種“たねの森” 無農薬・無化学肥料の種子販売をしているお店 埼玉県日高市 森川さん夫婦 FAX:020-4669-1427 ■Lunch いつもの美味しいシャロム特製カレーと石窯ピザに加え、今日のランチはプチ収穫祭。ダッチオーブンで蒸した昨日摂り立てのサツマイモ、これまた昨日摂り立ての野菜スティック(にんじん、大根)。そして、美鈴さんからいただいたりんご。みずみずしくって美味しかったぁ。そうそう、めぐさんが作ってくれた大根葉のオリーブ和えも、とっても美味しかった。恵みと調理してくれた人みんなにありがとうです。 もうひとつ忘れられないことがひとつ。ランチの前にりんごの皮剥きなどを台所でやっていたとき、ふと目にした光景。えみちゃんが、りんごの実をそれは大切に大切に剥いている姿がありました。大きく育った実、それをいただくことへの感謝の気持ちが、えみちゃんの周囲に漂っていました。目の前にあるものに対しての感謝の気持ち、それをきちんと行動に示すことの大切さを知らされた瞬間でした。ありがとう、えみちゃん。 ■これからのビジョン ランチの後は、いよいよ2004安曇野パーマカルチャー塾の締めくくり、これからのビジョンについてのシェアリング。実は、昨日ティピの中で焚き火を囲みながら、トーキングスティックを持って、少しだけそれぞれが語りをしたのだけど、もう一度。以下のようなテーマにもう少し焦点を当てて、再度ひとりひとりが言語化に取り組んでみました。繰り返すことで何か見えること、深まること、また違った視点から語ってみることで見えるものもあるものね。 「安曇野塾で学んだこと」 「安曇野塾に来る前と来た後で変わったこと、やり始めたこと、これからやろうと思っていること」 「パーマカルチャーを自分の暮らしの中でどのように活かすか」 「自分の抱負と来年1年間で取り組む目標」 ☆美鈴さん 美鈴さんは既に新しい自分の生活の場所を決めてパーマカルチャーの実践を始めています。毎週末その新しい生活の場所にテントを張り、コンポストトイレを作り、目下、ゾーニング中。そんな美鈴さんの新しい生活の場所は長野の飯綱東高原。伐採されていない広葉樹の森が広がる土地に、南北に潅木の木立が並び、南西には四季で水温の変わらない水のせせらぎが沸く窪地がある。この窪地をうまく利用するために、北西におうちを建て、おうちの周りにはキッチンガーデンをつくり、鶏や山羊も一緒に住みたいとのこと・・・。東側には畑。今は畝をつくり手近な野菜やクローバー、そして粘土だんごに挑戦中。東南は傾斜地で湿っぽいので詩さん譲りの陸米を。電気はソーラーも使いたい。水は地下浸透の浄化槽があるが規制があって使用できないため畑の水として利用したり、川の水も水利権があるため使用できないので台所や洗濯などの中水を上手に浄化し、将来田んぼに使えないかな・・・とたくさんのアイディアや夢あり。息子さん夫婦も近くに移り住むそうです。子育て・介護も含めた いいコミュニティーづくりをしたいとのこと。おうちの東側に志賀高原のてっぺんが見えるそうです。皆で見学ツアーをしたいね!美鈴さんの畑は2反半(借用地)、そして、なんと おうちの敷地は3000坪(坪単価1000円)。「皆で移り住んできて!」とは美鈴さんのお言葉。見学ツアーの後は、永住地探しになるかもね。 ☆えみちゃん 「パーマカルチャーを自分の暮らしの中でどのように活かすか」を考えたとき、えみちゃんが選んだことは、えみちゃんの今の生活の大半を占める大学を変えることでした。大学にある何の目的もない、ただ景観のためだけに作られた大きな池。臭いもひどく、ヘドロがたまること、藻が生えることなどから、年に2度大掃除がされるが、それって環境負荷、コスト負荷なんじゃないの?エコフローと名づけられたヘドロ防止装置は付いているけど、それだって結局はエネルギーが使われているんじゃないの?そんな疑問から、えみちゃんは、この人工池を、より自然の循環に近い、低エネルギー・低コストで維持する方法の研究および実践に取みたいと思ったそうです。学内で興味ある人を募って皆で考える場を作りながら・・・このプロジェクトは続きます。素敵なプロジェクトになりそうですね。応援しています。 以下、梅さん、詩さん、安曇野塾メンバーから出たアドバイス&アイディア集です。
*まずは、現状の把握と原因調査からはじめよう! ☆有機物の増加要因とその防止策の検討 例1)有機物の増加要因=落ち葉 → 防止策:なし? 例2)有機物の増加要因=鯉の糞 → 防止策:釣って食べるか?鯉は水質を悪くするらしい。 ☆自然浄化法の検討 例1)人工池への土や石(蛇篭)の投入 →有機物を分解する微生物の住みかができ液化浄化処理が可能になる 例2)植物の投入 ☆撤去可能な実験池で入水・出水の水質調査などをして効果を測定。 ☆周囲の生態系とつなぐビオトープ:どんな生き物を呼ぶのかによりデザインは変わる。 例1)○○トンボに来てもらいたい → 中性植物と開放水面が必要 ☆棚田なんてどう?それこそ素敵な景観になりそう・・・。 *アクアポニックスについて 魚の養殖(Aquaculture)のaquaと水耕栽培(Hydroponics)のponicsとを併せた造語。 めだかの糞を微生物に分解させ、その栄養分で水耕栽培する方式。 「土ではなく栄養で育った野菜は自然なのか?野菜は栄養で育つのか?」 地球交響曲にもハイポニカ(水気耕栽培法)が出てくるけど・・・、どうなんだろう? *アクアポニックスとは? *ハイポニカとは? http://www.kyowajpn.co.jp/index.htm ☆あけみさん この数年であけみさんの中で変化がありました。それは「当たり前」の意味の変化。 編集者のあけみさんにとって徹夜は当たり前。睡眠時間もいい加減。自分の身体を通すもの、例えば食事にも、そんなに気遣いをすることはなかった。それが数年前のあけみさんにとっては「当たり前」の暮らし、「人間っぽく生きてなかった自分」だった。 でもパーマカルチャーに出会い、そして今回の安曇野塾への参加を通して、少しずつあけみさんにとっての「当たり前」が変わりました。散歩に行ったらお花を摘んでくるようになったこと、お出汁が市販の出汁の素から削り節になったこと、自分の関わったものがどこから来ているのか、その行方を考えるようになったこと、モノを捨てなくなり、買わなくもなったこと、そして、人とのつながりを意識するようになったこと。 あけみさんは、「ここでは当たり前のこと、些細なことでしかないの」って謙遜していたけれど、そう、ひとつひとつは小さな変化かもしれないけれど、でも、変化ってそういう小さなことの積み重ねなんだよね。きっと・・・。 あけみさんが今もやっていて、これからもやっていきたいこと、それは「歓びに満ちた生き生きと愉しい暮らし」を考え、そして実践することです。本づくりを通して、それらを考え、関連する人やものとの関わりを通して、自分の生活も本で目指すような暮らしに近づけていきたい。それが今のあけみさんが考えていること。 梅さんも言っていたけど、当たり前のことなんだけど、なかなかできないことってたくさんあるよね。それを実践することは、日々を丁寧に生きることにつながる。小さなことかもしれない、でもそれはものすごーく大事なことなのだと思います。 ☆めぐさん めぐさんが安曇野塾に通おうと思ったきっかけのひとつは、いつもは鍼灸師として人という自然を感じようとし、そして感じているめぐさんが、いつもとは異なる自然、畑や植物などの自然を感じる中で何かを得たいと思ったからなのかな?「植物と話がしたい」というシブカズと同様、めぐさんも「5感を研ぎ澄ませ、鍼灸師として患者さんから発せられる体の声が聞きたい」といいます。自然と対話することは、きっと根底の部分でつながっているのですよね。 そんなめぐさんが考える、パーマカルチャーを自分の暮らしに生かすための基本は、「まずは自分を大事にすること」だと言います。そしてパーマカルチャーの実践は場所が田舎でなきゃいけないとか、農的な暮らしをしなくちゃいけないとか、そういうことではなく、「今(自分が)ある場所で、自分たちが『楽しい』そして、出来るだけ循環がみえる暮らしをつくる」ことなのではないかと続けます。これらはパーマカルチャーでも○○農法でも言えることかもしれませんが、世の中にどんどん普及することはいいのだけど、どこか根底にある大切な部分が抜け落ちたかたちで、手法的な要素だけが一人歩きしてしまう、その状況に対するめぐさんの警告なのかもしれないなと思いました。それを回避する方法が、まずは手法や形に囚われ過ぎず、自分自身をしっかり見つめるということなのだと思います。 そんな基本を押さえつつ、めぐさん自身が考えるめぐさんのヴィジョンは、治療しなくても、来た人が「ここに来ると気持ちいいなぁ」、「ここに来ると息が深くできる」、そんな声が自然と湧き出るような場所をつくること。そういう場は、「自分が気持ちいいなぁと思って、作ったり思ったりするとそれが自然と伝わっていくもの」ではないかといいます。 そんなヴィジョンが、めぐさんのところに浮かんできたのは4年前。ある時ふと「なろう、なれる」と思ったのだそうです。大きなヴィジョンと思われるかもしれないけれど、着実にヴィジョンに向かっているめぐさんの歩みは、本当に力づけられます。 そんなめぐさんの来年の活動は、異国の地で、さらに、自分を深く見つめること。そして、自分の周りで増えつつあるパーマカルチャーを勉強した仲間達と分かち合う場を作っていくこと。そして、めぐさん自身の百一姓を持つこと、それがめぐさんの2005年の目標です。 ☆シブカズ 実家の有機農業を継いだシブカズ。父とは違う自分なりのやり方を見つけたくて安曇野塾の門を叩いたシブカズ。「今思えば、その頃は農園のデザインをしたいと、どこかテクニカルなところに陥っていたのかもしれない」と、その当時の気持ちを振り返る。 5回の塾を通して学んだこと、それは断片、断片では理解しているし、その断片、断片を技術的に出していくことも可能だという。しかし、そこに違和感を覚える自分もいる事実。それは、まだまだ自然を理解していない自分がいるからなのではないかとはシブカズの談。そして、そんなシブカズが安曇野塾を通して気づいたこと、それは、自分自身も自然の一部であるということ。最も身近な自然である自分を感じていなかったから、どこか上っ面のような感覚があったのではないかと語る。 そんなシブカズの来年の目標は「自分自身も含めた」自然の全体的な流れを知ること。自分、他人(ひと)、そして自然、それら全体をイメージし、それら全体の流れを感じること。自然農にしろ、バイオダイナミック農法にしろ、それらはそれぞれ、その根底に自然に対する哲学を持っている。シブカズもシブカズ流の哲学を感じ得たい。 と、謙虚に来年の抱負を語るシブカズですが、既にさまざまな試みをしていることも事実です。ここではそのひとつを簡単にご紹介。そうそう、シブカズ農園も見学ツアー組まないとね! ☆自然農法ラボにて無肥料栽培の研究 基本的には肥料は与えない、土が硬いときだけ堆肥を入れる農法。 この農法により、植物自身が気持ちよくいられる環境とはどんな環境かを意識するようになる。 例)トマトは畝高く、ナスは畝低く。土地によって土質は異なるため土質に合わせた作物をつくる。etc 初年度である今年は十分な収穫あり。 但し、有機肥料は土に蓄積するため、初年度の今年の収穫は、それによる影響が大きいのかもしれない。 来年以降、経年での変化を観察する必要あり。 ☆やっさん やっさんの提唱する農業は自由農。2004年7月から愛知は岡崎で一反三畝の自由農を実践。真っ平らな長方形の畑に南北に7つの畝が走る。現在はその畝に大きく科を分けて植付け、翌年以降は科毎に転作を検討中。その畝沿いには溝を作り、雨が降ってもひとところに雨水が集中するよう南東には雨水をためる池を作り、近くの川に流す。畑の周囲は苗木が囲む。北にはゆくゆくは腐葉土をつくるために、ブナやミズナラなどの落葉広葉樹を、西には化学農法を行う隣の畑との絶縁体として常緑広葉樹の樫が並ぶ。北東には棚を作り、ブドウなどの果樹を、北西には春の七草などの野草が生える自然園を、そして畑の中心には、畑一面を見渡せる棟を建てる。そして、その北側に、堆肥置き場やロックスパイラルガーデン、貯蔵庫として正倉院風の倉を設ける。「土の話」や「ぐうたら農法」をもう一度読み直し、肥料を漉き込むのではなく、育土の大切さを再確認したやっさん。育土は簡単にはいかない時間のかかるもの。それでも、やっさんの挑戦は根気良く続きます。 やっさん自由農 畑 見学ツアーも企画しなければ。やっさんに会いたい人、愛知万博には、2005年の7月に行きましょう。 ☆とも 会社を辞めて医療の世界に飛び込んだ。後から追う身として色んなことを吸収しようと急いていた。もちろん、意を決して進んだ道であるから、新しい学びも経験もみんな面白い。でもそんな一方で何か空虚さを感じるようになっていたことも確かだった。事実を知っているだけで、実感の伴わない自分。ここにいるのは当事者感覚の薄れた頭でっかちな自分ではないか。たくさんの情報を詰め込むのではなく、もっと自分の感覚を取り戻したい、そう思うようになっていた。そんなことを考えていた2004年の初め、「知る」ことよりも「感じる」体験を増やしたく、飛び込んだ世界が「パーマカルチャー」と「神経難病の利用者を対象とした介護のアルバイト」だった。 シブカズの言葉を借りるならば、パーマカルチャーを通して動植物や土などの自然に出会い、介護のアルバイトを通して人という自然に出会い、それらの関わりの中で私の意識は変わっていったのだと思う。全体の関係性の中で生かされている自分があること。自分を受容し信じることの大切さ。そして、それができて初めて他者の受容ができること。学校のテキストに並んでいる言葉としてでなく、自分の実感として学びえたことは大きい。 将来的な構想。それはまだ漠としていているけれど、私の関心の根幹にあるのは「人や組織をエンパワーする場やきっかけをつくること」。将来的には、ある地域で、看護の資格を生かしながら、私ができることなら何でもやりたい。地域で活動していく中で、ぶち当たった問題は何でも。問題解決には、既存の枠組みである医療制度とか、国や自治体が作った様々な制度も、もちろん活用はするけど、足りないところは政策提言していきたい。また、提言するだけじゃなくて、何か民間の力や市民の力として自分達が何かやっていける方向も探りたい・・・。その代わり私ひとりじゃできないので、その辺りはちゃんとネットワークを作って・・・。だから、どんな分野においても、どんどん専門分化が進んでいるけれど、様々な分野の人と融合活性していけるような場もつくりたい。 ☆筋萎縮性側策硬化症/ALS(Amyotrophic Lateral Sclerosis) 運動神経が障害されて筋肉が萎縮していく進行性の神経難病 http://www.jade.dti.ne.jp/~jalsa/ ☆経口補水療法(ORT:Oral Rehydration Therapy)/経口補水塩(ORS(Oral Rehydration Salt) 経口補液療法は、下痢に伴う脱水症の治療法として、経口的に水と電解質と糖を吸収させるために、1950年代に米国で広まったもの。もともとWHOが下痢による死亡率の高い開発途上国の乳幼児の脱水治療のために、救命的な目的で経口補水塩(ORS;OralRehydrationSolution)を開発したところから始まり、徐々に改良が加えられ、日本では1965年にソリターT顆粒(2号、3号)が市販された。 http://www.apionet.or.jp/~rmatsuda/keikouhoekiryouhou.htm →菅原的には市販の薬ばかり頼らずに古人の知恵を借りながら生活にあるものから適切なものを選んでいけるようになりたい。 *皆の話をまとめていく中で自分の考えも多少整理がつきました。当日話したことにかなり加筆しています。 ☆イネコ イネコが好きだという星野道夫さんの言葉を紹介してくれたイネコ。(以下参照)そんなイネコも「自分がちょっとずつ変わっていけば、多くの人に伝わっていくもの。日々のことを大切にして、パーマカルチャーを実践し、そしてゆくゆくはパーマカルチャーが伝わる人になりたい」イネコ。そんなイネコは既にそれを実践中。「小さなことから始めていこう」ということで、ひとつひとつ着実に事を進めていっています。 まずは「食」編。これまでも循環していないものは使わないようにしてきたが、今年の変化は、シブカズのお野菜を食べることができたこと。お陰で体にも気持ちのいい「食」ができました。来年は更にステップアップ。コンポストまたは畑に戻すサイクルを取り入れていきたい。そして、今年習った自然農を実践する場を借りて、今年採取した種を蒔き育てたいとのこと。まさに、循環だね。 お次は「ビルド」編。最近はまっている天然酵母のパンづくり。今は電気オーブンを使用しているが、七輪などを利用して窯を作れないか思案中。 イネコの挑戦もまだまだ続きます。 *イネコが紹介してくれた星野道夫さんの文章 「いつか、ある人にこんなことを聞かれたことがあるんだ。たとえば、こんな星空や泣けてくるような夕陽を一人でみていたとするだろ。もし愛する人がいたら、その美しさやその時の気持ちをどんなふうに伝えるかって?」 「写真を撮るか、もし絵がうまかったらキャンパスに描いてみせるか、いややっぱり言葉で伝えたらいいのかな」 「その人はこう言ったんだ。自分が変わってゆくことだって・・・。その夕陽を見て、感動して、自分が変わってゆくことだと思うって」 ■講師の方々からひとことずつ・・・ ☆詩さん 8ヶ月もの間、私達をあったかい心で支え続けてきてくれた詩さん。そんな詩さんにとっての安曇野塾は、初めての専任講師で、プレッシャーを感じながら、皆に伝えたいことを自分なりに考え発信してきたことの積み重ねだったという。至らない点が多かった、講師らしい講師じゃなかったと謙遜する詩さんだけど、そんな詩さんを支えてきたもの、それは「すばらしい仲間に出会えたこと」、そして「みんなからもらうエネルギーの方が勝った」からなんだって。詩さん、こちらこそ、たくさんの愛をありがとう。 そんな詩さんが考えるパーマカルチャーは、めぐさん同様、今あるこの自分の場所を心地よく変えていくこと。詩さんは私達に問いかけます。私達のライフスタイルって、本当は自分で選ぶものなのに選ばされている人が多いんじゃないかって。そして、それに気づいていない人も多いんじゃないかって。自分のライフスタイルを自分が選んだものにしていく、そこに目標を定めて一歩ずつ近づいていくこと、それがパーマカルチャーなんじゃないかって。都会から田舎に移って大きな土地を手に入れることがパーマカルチャーではないよ。イネコが言うように、日々の生活を大切に、今できることを小さなことから少しずつ始めていくことが大切なんじゃないのって。そして、ダグラスさんが言っていたように、自分をあんまり責めないでって。ゆっくり一歩ずつで大丈夫だよって。自分も変われば周りも変わってくる。自分に出来ないことは他人にもできないもの。まずは自分がやること、その一歩を踏み出すことが大切なんじゃないのかって。 *美鈴さんから詩さんへの贈り物のおすそ分け 『おじいちゃんと森へ』(平凡社) 泣けるよ。「自分が変わればいいんだ」というメッセージをもらえるよ。 ☆梅さん 物知りで頼りがいのある我らのアニー的な存在、梅さん。そんな梅さんにとっての安曇野塾は、梅さんの言葉を総まとめすると、安曇野塾は参加者全員のコラボレーションだったってことかな。梅さんは言います。僕らは僕らができることしか提供できない。でも、そこに皆が加わることで僕らが提供できる以上のこと、人のつながりも情報も提供できるようになるって。僕らは場や機会を提供しただけだよって。梅さん達にとっても皆は生徒というよりは仲間。その意味では今年も新しい素敵な仲間が増えたという感じ。それがこれからの財産になっていくよって。今日皆が発表してくれたようなことを通じて、これからますますパーマカルチャーが広がっていく。来年もまた補講で来る人も、スタッフ的な役割で関わってくれる人も、来年も講座に来て安曇野塾を刺激を受ける場にしてねって。 イネコが紹介してくれた星野さんの言葉のように、自分が変わっていくことで伝えていく。テクニカルの部分というよりも、臼井さんがよく強調するように、パーマカルチャーの幹・精神の部分を自分の中で培いながら伝えていくことが大切だよって。今ようやくスタートラインに立ったばかり。皆と本当の意味での仕事をしていくためのワーキングネットとして、この安曇野塾でのつながりが今後も広がっていけばいいね。 ■修了式 最後に修了式。梅さんからひとりひとりに「修了証」もしくは「受講証」が授与されました。授与後、シブカズのリクエストにより(?)、「安曇野塾8回を終えて、今思う気持ち」が参加者から語られました。 *ちなみに、6回以上の参加者には「修了証」。 *6回未満の参加者には、来年も補講に来てねの意味を込めて「受講証」です。 *皆勤賞はやっさん。おめでとう! 「安曇野塾8回を終えて、今思う気持ち」 ☆めぐさん 「よく通えたなぁ・・・。一番印象に残っているのは、野菜の可愛さ。美しさ。お母さんになる気持ちがわかる。」 ☆えみちゃん 「家族との時間を大切にした1年。1ヶ月毎に変化していく自分を感じることができた。MLを通して自分も頑張ろうと思えた。ひとりじゃないからここまで来れた。」 ☆やっさん 「一番早く申し込んで一番遅くにお金払ったやっさん。今年の目標のひとつがパーマカルチャー。それを達成できて満足。心が重たいことは、ドラム缶 約2本分の化石燃料を燃やしてきたこと。今日で終わりではなく、今日からまた新しく始まる。必ずどっかでお会いできるんだろうと思っている。」 ☆あけみさん 「これだけの仲間と出会えたことが嬉しい。これからも再会できることを楽しみにしている。5感を働かせることって機会がない。そんな当たり前のことがとっても嬉しい。感じる体験ができて、この場所と空間と時間を皆と共有できて嬉しい。これからもよろしくね。」 ☆ふとんの西川さん 「普段体験できないことを体験できた。塾の締めくくりである重要な皆さんの将来の一部、展望を聞けたこと、貴重な体験だった。自分のペースで自分のライフスタイルを築いていければいいな。」 ☆田中さん 「金曜日に突然参加することを決意して飛び込んだ今回。普段使っている脳みそがいかに硬いかを実感。一部だけを使っているんだなぁ。その脳みそにいいパンチをもらえた。色々と考えていること、迷っていることに対し、話を聞くことで自分なりのエッセンスをもらえた。星野さんの言葉、いいなぁと思った。自分の内面を動的にして変わっていける人間でありたい。」 ☆とも 「今のこの瞬間も、こうやって皆が話してくれたことに反応する自分がいる。今思えば、初めて会った時も初めて会ったとは思えない空気があり、その空間を共有できたこと、今の自分のままで、思ったことを言葉にできる場があったことに感謝している。」 ☆イネコ 「感性が一緒の人達。わかりあえるという安心感に支えられた。医、食、住の中でも、医の快医学に触れるきっかけができて良かった。」 ☆美鈴さん 「年齢も仕事も異なる人達の中で自分を受け入れてくれたことに感謝。今年は台湾語を習い,来年はイギリスに語学留学する予定。渋谷に遊びに来てね!」 ☆シブカズ 「面白かったこと。それは呼吸。自然とひとつになること。今までは、呼吸といえば、きれいな空気を吸って、悪いものを吐き出すというイメージだった。それが今は、異質なもの、他の人が吐いた自分とは異なる空気を吸い込んで、安心できるもの、調和するものを吐き出すというイメージに変わった。今は考え方が違う人であっても、同じ空気を吸っていることで調和していく、そんな感覚を味わった。」 ☆森谷さん
「『幸せだなぁ』と感じる場がシャロムという場。自分が変わるきっかけをシャロムのような場で。 ■レポートを終えて 2004安曇野パーマカルチャー塾は終了しました。しかし、最終回だったにも関わらず、そんなに悲しくはありません。きっとそれは同じ志をもった人であれば、またきっといつか会えると思うから、そう思っているからだと思います。2004年のある時期、同じ時を同じ場で過ごさせていただいた皆さん、初めて会った時から初めて会ったとは思えないくらい和み、癒されました。皆さんの生き様が大いに私に刺激を与え、そこから多くのことを学びました。ありがとうございました。そして、お互い、これからが始まりですよね。今後とも何卒宜しくお願いいたします。 録音させてもらった皆のヴィジョン。始めは、昼休みの間ずっと昼寝をしていて寝ぼけていた私の復習用として、聞き漏らしたところがあった場合には確認させてもらおうと思っていたのですが、結局、皆の言葉を一言一言噛みしめながら聞いていました。何かね、皆からはちゃんとA4用紙にまとめたヴィジョンをもらっていたんだけど、それだけではなくって、音になってそれが届いたとき、紙の上の文字では感じられない何かを感じました。言葉に音がつくことで、伝わる内容も増幅されるのでしょうか。みんなの声に押されるような感じで、みんなの言葉のひとつひとつを、それぞれの人が伝えたいと思ったことにつながるように紙の上の文字にしたいと思いました。が、力不足です。まとめる作業には非常に私の解釈がたくさん入っています。もし違う解釈をしていたときは、ぜひぜひご指摘ください。 最後になりましたが、皆さんのヴィジョンをまとめる作業を通して、私も私自身のことをもう一度考えるきっかけをいただきました。レポートをする機会を与えていただいたことに感謝しています。ありがとうございました。 (菅原朋子)
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