2006-09-03
安曇野雑感
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃BeGood Cafe 安曇野 Vol.21 9月2日(土)−3日(日) ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ @安曇野・舎爐夢(シャロム)ヒュッテ テーマ『オーガニックな生活入門』 コミュニティライフにようこそ!〜自然王国の楽しい生活〜
レポート 皆さんの笑顔が印象的です。
お天気に恵まれてbegood安曇野が始まりました。
受付がすみ、参加者がそろったところで、まずはオリエンテーションが行われました。スタッフの竹前成知さんからこの2二日間のスケジュールについて説明をうけてから、「杉さん」ことスタッフの杉本充さんによるアイスブレーキングタイムに突入。最初は、杉さんとじゃんけんして負けるというゲーム。簡単そうでも、杉さんに勝ってしまう人もちらほら。次に、片手はグーで胸に手をあてて片手はパーで前に突き出し、これを交互に繰り返す、そして次はチョキとグーの組み合わせでやってみました。だんだん頭と体が混乱してきて、みんながグーを前に出しているのにひとりチョキを出していたりと混乱してくる人が続出。うわー、手が言うこときかない!という叫びもきこえてきました。下の写真にある、指をあわせて宙に手を掲げてのぞきこんでいる様子は、みんな「空飛ぶソーセージ」を必死に見ようとしているところなのです。外から見たら、怪しい宗教みたいですね。空飛ぶソーセージはどうやったら見えるのか?・・・・お試しください。それから、じゃんけんであいこになったら握手を3回3人としたり、みんなで輪になって前の人の肩たたき肩もみしたりしました。こんな風に、杉さんの見事な楽しいゲームで、ちょっと緊張気味だった雰囲気もいつのまにかほぐれみんな打ち解けてきました。最後は、みんながどこから来たのか、どんな目的で集まってきたのかをちょこっと知ることもできた、盛りだくさんなオリエンテーションでした。 M.T
鴨川自然王国の楽しい生活1のレポートです。
■鴨川自然王国のスタッフ宮田武宏さんによる王国の紹介
鴨川自然王国。その存在を初めて知ったのは前回参加したBeGoodCafeだった私。
自分の住む千葉県にある事もあって、今回の講義は興味津々でした。
ゲストで来られた宮田武宏さんは、まだ若い王国スタッフ。
入ってまだ2年ぐらい(と言っていたかな?)の新しいスタッフだそうですが、
中心メンバーとして活躍されているようです。
スライドなどを使い王国の紹介をして下さいました。
−鴨川自然王国の歴史−
まずは鴨川自然王国の歴史から始まりました。
鴨川自然王国とは、千葉県鴨川市で藤本敏夫さんが始めた、農的な楽しい生活を実践する場所。
その農的生活のきっかけ作りとして、人々に「時間と空間」を提供しています。
体験型多目的農場といった感じでしょうか。
藤本さんは60年代の学生運動で中心的役割をし、歌手の加藤登紀子さんと獄中結婚された事でも有名で、
この二人を中心に、「農的な暮らしを取り戻そう」と活動してきたそうです。
藤本さんが自然王国を立ち上げたきっかけが面白かったです。
彼は有機・無農薬野菜の宅配で知られる「大地を守る会」の設立にも関わったメンバーだそうで、
そこで、消費者と生産者が完全に分けられている今の仕組みに疑問を持ったのだそうです。
藤本さんは消費者が生産者に近づいていく「生活者」を目指し、自然王国をそのきっかけの場所として立ち上げた、と。
実は私も今、この「大地を守る会」の消費者なのです。
おいしい野菜を食べて、その畑の情報をもらうと、自分も作ってみたくなります。
生産者とまではいかなくても、もらうだけでなく、自分でも作って生活してみたいと思うのです。
そんなきっかけでシャロムヒュッテに来た私にとって、「大地を守る会」から「生活者」を目指した藤本さんが、
何だか勝手にちょっと身近に感じてしまったのでした。
でも、ただ自分がそうしたいというだけでなく、人々の為に農場をつくり、
創設者である藤本敏夫さんが亡くなられてから、若いスタッフ達がその志を継いで
鴨川自然王国の活動を発展させていっているそうです。
それを宮本さんは、「藤本さんや登紀子さん達が蒔いてきた種を、今僕達が育てている感じ」と言っていました。
「種を育てる」って素敵な言葉だなぁと思いました。
野菜の種が世代を渡って引き継がれていくように、人の心も引き継がれていくんですね。
−今の王国の主な活動内容−
都市と農村を結び、自治のコミュニティには自ら生産する事、「農的」なものが大事だとして活動してきた鴨川自然王国。
王国のある部落はもともと20戸ほど農家のある小さな部落で、地元のつながりも大切に一緒に活動してきたのだそう。
休耕田を甦らせる棚田トラスト運動(ナショナルトラストの棚田版)などもされています。
その王国の今の活動内容は主に下の3つ。
1)王国会員制度
王国会員になると年間を通して王国主催のイベント・日常の農作業がいつでも体験できます。
一緒に育てたお米や大豆ももらえます。今は20代から60代の140名程の会員がいるそうです。
2)里山帰農塾
里山帰農塾は2泊3日で農的生活を考える企画。
毎回20名の定員で様々な分野の講師を招き、実習や講義を受けられます。
3)野菜栽培の宅配
王国でつくった野菜は宅配もしているそうです。地元レストランや直売所の他、月60軒ほどの宅配。
王国のイベントには、種まき、植え付け、田植え、草刈り、収穫などの農作業だけでなく、
初詣、味噌作り、花見、夏祭り、家作り(倉庫)、間伐作業やドラム缶窯の炭焼きなどもあるそうです。
地元の人達も交え、沢山の人がイベントに参加し、どのスライドも楽しそうでした。
王国の田んぼは、なんと用水路を引かない「天水田」なのだとか。
その名のとおり天からの水のみを頼りに米を育てる田んぼです。
土地が粘土質なので保水力に優れ、その為に出来る農法なんだそうです。
田植えの後、みんなで3週間後に草取りをし、そのまた3週間後に草取りをすれば後は収穫まで草取りなし。
除草剤も使わず農薬も使わなくても、草取り2回ですむんですね。すごい。
ただ、粘土質の為に雨が降ればドロドロにぬかるんで中に入れなかったり、
降水が頼りなので日照りが続けば心配だったり、苦労もあるそうです。
でも手間をかけ、大勢で楽しくやる事が農的生活の醍醐味なんでしょうね。
王国にはハウス栽培などは一切ありません。ハウスがなければ自然と旬のものしか食べなくなる。
その季節に取れた旬のものだけ食べれば良いという考えです。
とても自然な事で当然のことなのに、それがむしろ珍しいという私達の生活はつくづく不自然な世界ですよね。
−鴨川自然王国と宮田さん−
沢山の人が参加するイベントを企画し、まとめていくスタッフの一人・宮田さん。
王国のスタッフになるまでの過程や、これからやって行きたいことなども話して下さいました。
宮田さんはもともと農業には縁があったそうで、
高校生の時から自給自足型の農場で農業や養鶏など様々な事をされていたそうです。
その生活の良さも認めつつも、まだ若かった宮田さんは農と食で完結している生活より、
「もっと勉強がしたい」と、人とのつながりや自分の役割を外に求めて弁護士を目指していきます。
しかし司法試験になかなか通らず諦めようとした時、
これから自分は何が出来るのか、何を目指していけばいいのか、分からなくなって随分考えたそうです。
後になって精神障害者の施設で働きはじめ、宮田さんは、患者さん達の話題が外食やカラオケなどの
娯楽のみに終始するのに気づいたと言います。
その理由が彼らには消費する事だけしか楽しみがないからだと思った時、
宮田さんは、「生産」する事、「現場感」がほしい、それが大事だと痛切に思ったそうです。
ここ、とても共感しました。自分も患者だったと思った。
時間に追われて何も生み出せていないと感じた時、消費の楽しみに走る事があったなぁ、と。
消費だけの世界は何か虚しいと思う。本当には楽しくない。
多分人は与えられる事ではなくて、与える事に喜びがあるんですよね。
生み出していく事に心が向いていると楽しい!
消費社会なんて社会は、きっと楽しい社会なんかではないんだなぁ。
http://d.hatena.ne.jp/shizenoukoku/ 宮田さんのブログより 2006-09-03安曇野雑感
BeGood Cafe安曇野での講演、 なんとか終わりました。 初めてで、散漫な話になってしまい、自分の思いをただ伝えただけのような講演でした。 しかし、こんなチャンスがこれからもあれば、どんどんやらせてもらいたい、と思いました。 さて、安曇野には好印象をもって帰ってきました。 楽しみにしていた安曇野穂高 舎爐夢(シャロム)ヒュッテはパーマカルチャー的にトータルデザインされたすばらしい宿でした。 オーナーの臼井さんの話も興味深く、彼の考えがそのまま表現されたような宿がシャロムヒュッテなんだな、と改めて思いました。集まってきた参加者も意識が高く、これからこんな人たちがどんどん増えていくんだろうな、と感じさせてくれました。 そんな中で、私がやりたいと考えている『現場を作り、そこに人が集まれるようにする』という考えも、あながち的外れではないように思えました。 3人の先輩、そして思いもかけない、昔お世話になった人との再会もあり、うれしかったです。 なにより、同じ思いをもって同じときを過ごした人たちが、ところは変われども熱き想いをもって就農し、生きていっていることは、いまだに迷いを抱えて生きている私への大きな励ましとなりました。 金がなくてもいいとは言わないけれど、金がなくてもできることはあるはず。金、金、といわずとも金を稼いでやろうではないか。 なにより、本当に楽しくて幸せな人生を生きていってやろうではないか! 宮田さんのブログより ________________________________
・・・なんて思いに耽ってしまったら、レポート担当なのにお話ちょっと聞き逃してしまいました。ありゃ。
その後どんな過程でだったか、とにかく宮田さんが「現場」にいたいという強い思いを持っている時に鴨川自然王国に出会い、登紀子さんが編集した藤本敏夫さんの「農的幸福論」を読み感銘を受けて、鴨川自然王国のスタッフになったそうです。
「農的幸福論」、今度本屋で探してみます。
宮田さんは鴨川で地元の方と結婚し、そこで暮らしています。
王国のある大田代よりももっと小さな地域だそうで、地元の消防団や村の行事など、村に溶け込んで生活していく事がとても楽しいと話す宮田さん。
時には得意のギターを披露することもあるそう。
村にとって宮田さんは、地元の方と結婚した半分地元民であり半分移住者のような存在。
宮田さんはそんな立場だからこそ自分に出来る事があるはずだと言います。
例えば移住者と村のコミュニティをつなげる役目。
やはり、移住者には自分の生活がしたい人も多く、村との交流が少ないそうです。
でも同じ地域に住み、それぞれがそれぞれにとって役立つ社会の方が面白いはず。
講義の前にシャロムのオーナー臼井さんが話された「瓦の理論」に宮田さんも賛同。
与え、与えられる生活ですね。楽しそうです。
※瓦理論:瓦は一枚一枚が少しずつ重なる事で全体が機能し、全体のたった一つが欠けても雨漏りになる。
不要な瓦などなく、誰にでも価値があり全体を支えている、という話。
地元の若い人達と一緒に、もっともっと人とつながってより楽しく大きなコミュニティ作りをこれからの鴨川自然王国は目指しているようです。
安房マネーという地域通貨もそのコミュニティに欠かせないシステムのようです。
地域通貨は、お金ではなく、行為のやりとりで成り立つ新しいシステム。
これを使えばどんどん人もつながって、地域も活性化しそうです。素晴らしいシステム。
そして若いスタッフの自然王国が地元を盛り上げ、王国の中だけでなくどんどん外に広げて行きたいと、新しい試みを探っているようです。
こうしてシャロムヒュッテで鴨川自然王国の講演があるように、「都市と農村」だけではなく、「農村と農村」のつながりも盛んに始まっているそうで、こんな素敵な場所がまだまだ沢山あるのだと思うと嬉しくなりました。
移住者の受け入れ先なども斡旋できれば、とも考えているそうです。
ああ、もう私も鴨川に行きたくなって来ました。
安曇野も素晴らしいし、鴨川も面白そうです。
シャロムヒュッテや鴨川自然王国のような場所がどんどん増えれば、元気になれる人がもっと増えるんだろうなぁと思います。
シャロムヒュッテ 臼井様 スタッフの皆様、
週末は大変お世話になりました。
今年5月に続いての2回目の参加となった田島です。
今回も素敵な人達との出会いがあり、また元気をもらいました。
臼井さんをはじめ色んな人の言葉から、私の中のキーワードがまた増えました。
一刻も早い田舎生活を目指し場所を探します!
たくさんのパワー、清潔な空間、美味しいお料理をありがとうございました。
またお世話になりに伺うつもりです。その時はまたどうぞ宜しくお願いします。
田島美保子
17:30−19:30 温泉ツアー
「自然王国の楽しい生活-2」 レポート 夜のファイアーセッション
「BeGoodCafe安曇野 vol.21」レポート 自然農の畑見学 2日目。早朝6時半からの特別プログラム・臼井さんによる自然農の畑案内は、1時間半に及ぶ熱いものとなった。大げさなようだが、豊かな生態系が息づく自然農の畑での話は、農法の説明にとどまらない、「人生」にもつながるような奥深いものだったと思う。 シャロムでの自然農のポイントとなっているのは、雑草(と一般的に呼ばれている草)との付き合い方だ。簡単に言うと、畑に生えた雑草を刈って土の上に敷くことによって、雑草の繁殖を抑えるマルチにもなり、それが腐れば栄養分にもなる。さらに腐食の過程で土の中の微生物の活動が活発になり、団粒化が進む、つまり自然の力が土を耕す作用を及ぼすので、人為的に耕すことは不要なのだそう。 私がおもしろいと感じたのは、一般的には邪魔者扱いされる雑草が、知恵と手間によって有益なものに変わる点だ。そして、その有益さには自然の摂理に適っている“やさしさ”や“心地よさ”が感じられる。自分の日常生活でも、見過ごされている「雑草」がいろいろあるのだろう。 ただし、自然農が理屈通りにうまくいくことは少なく、時には作物の生長が雑草の繁殖力に負けてしまい、何も実らないこともあるそうだ。そこで臼井さんの一言、「100を目指して60で好しとする トータルで150点であれ」。 ・・・そうだよなあ。相手は自然なんだもの。Let It Be、ケ・セラ・セラ、なんくるないさぁ。農は最終的にはそこなのかも。そして、人生も。 さて、臼井さんの熱い講義は様々な方面へ飛躍していった。そして最後は、女性の参加者に向かって「裸が一番美しいんだ。さあ、服を脱ぎなさい」という、エロ(注:エコロジーでロハスの略)親父トークで締めくくられた。 (記述に不正確な部分があるかもしれませんが、ご容赦ください。) 様々な出会いがあり、刺激的な2日間でした。安曇野という地域もとても魅力的に感じられました。 またぜひうかがいたいです。今後ともよろしくお願いします。文責:M.Y
安曇野地球宿プロジェクト・増田さんの田んぼにてヒエ取りをしました。
さあ、今日は午前中は農業体験です。 朝はヨガで体を伸ばした後、おいしい朝食を一時間もかけて食べる。 昨夜(今朝?)飲んだ津村さんの米のお酒(鴨ん福)の余韻とあいまって、すっかりマッタリモード。 北浦君と大越君と妻との4人の会話にも花が咲き、コミュニティーの貴重な体験を聞くこともでき、なんだかもう腰が重くなってしまう・・・って、いかんいかん、メインイベントですよこれからが! ふふふふ。なにしろ昨日(今朝)の焚き火を囲む飲み会で貴重な情報をゲットしたんですよ。 津村さんとコナンさんの大豆畑草刈イベントには「合鴨を絞めよう体験&試食会♪」のおまけがついてるんですよ。 いやあ、知らなかった皆さん、ごめんなさい!・・・えっ?誰がそんな気色の悪いコースを選ぶかって?だめですよ、そんなことでは。私たちは見えないところで多くの殺生をして生きているのです。肉を食べない人なら別ですが、スーパーのパックの肉だってちゃんと生きていた命だったのですぞ〜。子供に野菜を好き嫌い無く、無駄なく、残さずありがたく食べるようにさせるには、自分で育てた野菜(命)を料理させ、食べさせればいいんだそうですよ。肉だって同じです。いいところしか見ないのはいけません。おいしいだけでは駄目です。舌の快楽にまかせると偏りがうまれますからね。これぞ本当の食育というもの。とはいえ、頭ではわかっていてもなかなか自分では絞められませんよね。これはまたとないチャンスです。 で、まずは大豆畑です。メンバーは・・・・男だけです・・・・。いやあ、暑いですね。できれば合鴨だけでいいですよ。 えっ?、やっぱりおいしいとこどりではいけませんかね?少しは役に立たないとね。 これでも半農半陶を目指す男ですから、やる気を見せねば!さあ、みなさんそれぞれの畝について、一列をノルマに雑草刈りですよ。刈った草は根元に置いて土が乾かないようにしましょう。大豆の根元の草は抜かないように、大豆本体の根も痛めますからね。大豆が雑草より背が高くなりゃあいいんです。いいですか?よーいスタート!コナンさんと津村さんはがりがり長い鍬で掻いています。僕らは鎌です。スピードがぜんぜん違います。30分やっても半分もいきません。こりゃあ大変ですよ。農薬まきたい気持ちもわかります。せめて大豆に傷がつかない程度の大雑把は草刈り機を使いたいですね。
「お〜い、もう休もうよ」とコナンさんの声。ありがたや〜。「川で涼もうよ」誰も反対しませんよ、行きましょ、行きましょ、は〜涼しいなぁ。こんなに暑いといけません。汗が止まりません。熱中症にかかりそうです。雑草刈りは朝早くがいいですね。津村さんもコナンさんもお茶忘れたなんて言ってるし。あ〜あ、やっぱりりんご狩りにすりゃあよかったかな?鈴木の兆さんも女の子の黄色い声がほしいよ〜なんて言うしまつだし。でも確かに女の子がいると男は倍、頑張るもんですよ。
さて、そろそろ川から上がりますか、よっこらせっと、ほうほう、だいぶ大豆が見えてきましたよ、さっきまでは何の畑かわかりませんでしたからね。おや?どうやら鎌で刈った方と鍬で刈った方では様子が違いますよ?鎌で丁寧に刈った方の大豆は青く生き生きしてます。鍬で掻いた方はなんだかしおれ気味で元気がありまんよ、どうしたんですかね?やっぱり土ごとかいちゃったので土の水が蒸発してしまったのですかね?やっぱり手間をかけただけのことはありますね。さて、もうひとふんばりですか?えっ?もう止めようですって?いいんですか?
で、津村邸に着きました。三郷町のいいところです。きれいな水が裏に流れています。その奥に津村さんの古代米の水田があります。う〜んうらやましい。こんなとこに暮らしたいです。と、その流れのほとりには、いますいます合鴨ちゃんが。ありゃ〜、かわいいですね〜。津村さんもニコニコ顔で撫でてますよ。本当にさばいちゃうんですか?朝は一緒に遊んでいたんでしょ?
「さあ、しめるよ」と津村さん。すばやく羽を根元からつかむと首を背中に反らさせ、頚動脈をいとも簡単にスパッ、スパッと二回切ると、足を持って逆さに吊るし血を抜きましたよ。鮮やかな紅色の血潮が緑の土手に滴り落ちます。血がだいぶ抜けたところでみんなで切り口を触りました。
しめるポイントは
1.頚動脈だけを切ること
2.気管を切らないこと
3.できれば迷走神経を切らないこと(ほとんど苦しませないですむ)
ことだそうです。
さあ、次に熱湯を用意。そこに数分つけます。鶏なら70℃でいいんですが、水鳥は油が羽に多いので90℃位の熱湯です。大きな羽が抜け出したらもういい頃合です。羽を洗い場でむしりとります。すると、だんだん売り場の肉らしくなってきました。
さて、ここからが津村さんの腕の見せ所。鮮やかな手つきでどんどんさばいていきます。骨盤から刃を入れ、もも肉を切り離し、鎖骨と肩甲骨に沿って刃を入れて胸肉やささみを取り出したり、見ていてうっとりしてしまいます。
津村さん、あんたすごいよ!それもそのはず津村さんは元プロ。なんでも一日に何百羽もさばいていたとか。でも、昔のおばあちゃんはみんな庭先なんかで絞めてさばいていたらしいんですよ。 男なら(女でも)鶏ぐらい自分でさばけるようになりたいものです。 津村さん!俺をいつか男にしたってください!
で、いよいよ試食会です。さっと湯引きしたレバー、ハツ、砂肝、胸肉をお造り(刺身)にしてもらいました。
レバーはとろっとしてまったりコクがあり、ウニみたいに甘〜い(^^)。 ハツはグリコーゲンが多く弾力がありこれも甘みがあって、マグロのほほ肉みたいです。 砂肝はこりこりしていてサザエみたい。胸肉は生姜醤油で食べると牛のたたきか馬刺しみたいな味でした。
すっかり美味に酔いしれると、津村さん、コナンさん、大越君、松尾君、カドヤ君、兆さん、みんなでしばし雑談。
津村さんのザンビアでの食の話を聞いたり、安曇野市の選挙ポスターを見たりで、大笑い。わははは、俺はあんたに惚れたよ、津村さん!はやくいい人みつかるといいね!あははは(^^)。 コナン君は隠れて彼女できそうですから、負けるなよ!
最後に一言。安曇野のみなさん、ありがとうございました。
これを期に僕たち夫婦をよろしくお願いいたします。 田島健太郎(陶芸家をめざす者)
コミュニティーをテーマにしている今年のBegoodcafe安曇野、今回のゲストは千葉にある農業コミュニティー鴨川自然王国から。 小倉山農場にて りんごの収穫 ☆シャロムヒュッテを離れ、松村さんのりんご畑へ。 個人的に、りんごの木は初めて見たということもあり、大きな実がたくさんついた木の様子に、まず感動しました。それほど高さのない木に、水分を含んだ、重みのあるりんごがあちこちになっています。 ☆りんごにかける松村さんの思い 収穫に入る前に、松村さんが小倉山農場で作っているりんごについての説明をして下さいました。 小倉山農場で作っているりんごの品種は、「津軽」紅玉 フジ等いろんな種類を作っています。 「津軽」は早生のため、商業的に価値が高いそうです。 ただ、「津軽」は熟期の早い段階で軸と枝の間に離層が形成されやすく、美味しくなる前に実が落下してしまうのが難点。そのため、一般的には落下防止剤という農薬を散布して離層を作らせないようにしていますが、松村さんは農薬を使わずになんとかならないか、あれこれ試行錯誤をした結果、玉ねぎのネットを被せて離層形成を防ぐようにしているのだそうです。 ☆いざ、収穫! 2人組を作って、ペアで収穫をしていきました。 〈収穫時期にきているりんごかどうかを見分ける方法〉 @ りんごの80%が赤くなっていること A りんごの裏側にあるつぼみ(のようなもの)が開いていること @とA両方クリアしているりんごを収穫します。@は見た目ですぐわかりますが、ネットを被った状態でAを見るのがなかなか難しいのです。「こんな感じかな‥?」で第一個目の収穫をしました。 一番初めに自分で採った、もぎたてのりんごを食べさせていただきました。ネットから出すと、きれいな赤!タオルでりんごを軽く拭くととってもいいツヤが出てきます。「農薬を最小限にした一番“自然”に近いカタチのものは、なんともいい色を出すなぁー」と感動しつつ、ひとくち。「甘い〜♪」松村さんの思いが詰まった甘いりんごに、みんな自然と笑顔になりました。 りんごをいただいて元気をもらったのち、脚立に登って収穫していきます。だんだんと見分けるコツを各自がつかんできた様子で、りんごを手にする時の表情も真剣です。 落下防止のためのネットですが、特に、木の上方(脚立にのってもやっと手が届くようなところ)の実にかかっているものは、正直、「手間」を感じました。と、同時に、まさにこれが農薬をかけずに人のいのちに責任の持てる食べ物を作る方法なのだ、とも思いました。手間がかかっても、時間がかかっても、何よりも「つくるもの」への思いを大切にする…松村さんの実践から、何かを育てていく時に忘れてはいけない、大切なことに改めて気が付いたように思います。 収穫の途中、松村さんから「休憩しましょう」との声が。松村さんのお子さんの風和くんと和楽ちゃんが小倉山農場のりんごで造ったジュースを配ってくれました。2人のかわいい姿に癒され、りんごのあま〜いジュースで喉を潤し、ひとやすみ。このジュースが本当に甘くて美味しい。あの味は、一生忘れられそうにありません。 最後は、(点検をせずとも)実を全部収穫していい、ネットがかけられていない3本の木を全員で囲み、あっという間に採り終えました。その時の、参加者のみなさんの手つき・腰つきが様になっていて、「おぉ!」と思いました。 1列につき、30本程のりんごの木が植えられていますが、私たちが目にした畑全体で何列あったかな…7列位だったでしょうか。(あやふやですみません…)そのうちの1列を10人でまわるのにも、結構な時間がかかりました。これをご家族だけで、しかも3日おき程度の間隔で行うのは、大変なご苦労だと思います。 恥ずかしながら、私はこれまでスーパーマーケットで売られているりんごしか見たことがありませんでした。(正確には、“見ていませんでした”、でしょうか。) 今回、小倉山農場に行かせていただき、松村さんの思いを伺ったり、実際に収穫をお手伝いさせていただいたりするなかで、りんごの“店頭に並ぶまで”を知ることができたのと同時に、それを知ることの大切さに気がついたように思います。これからの自分の在り方を考えるうえで、いいヒントをたくさんいただきました。 松村さん、みなさん、ありがとうございました。またいつかお邪魔させてください。 (K・I)
名残惜しいそんな時間でした。 最後に小倉山農場の松村さん 安曇野のボブディラン がギターで弾き語り 宮沢賢治の詩が印象的でした。 http://www.ogurayama.com/music/index.html とてもいい歌です。是非聞いてみてください。 *************************************
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