以下北山さんからのメールと支援の内容です。

臼井様

先日はおじゃまさせていただき、有り難うございました。
明日、県庁に行くので、子ども支援課に、無認可保育所の補助金の現状を聞いてきます。
聞いた上で、教育長や知事に話したいと思います。

その前に私のWeb日記に森の子のことを書きました。
ご覧になって下さい。(ちょっと捜しにくいのでコピーさせていただきました。臼井健二記)
http://sanae.islandvoice.net/

また伺います。


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北山 早苗 v@vin2.com
399-8301 長野県南安曇郡穂高町有明2186-77
tel.fax.0263-83-5983 携帯 090-9359-3027
*さわやか早苗日記 http://sanae.islandvoice.net/
*ドイツ環境スタディーツアー・レポート
http://www.azm.janis.or.jp/~vinsan/sanae/sanae0406-d1.html

*アトリエ美術館ビンサンチ http://vin2.com


KEN said

有難うございます。森の子の活動もシャロムでやっていることも21世紀の生
き方を形にしたいが為です。地域通貨もその一環です。またお逢いできるのを楽しみ
にしています。ご支援ください。

      以下今年内閣府の生活の達人100人に選ばれた原稿です。

      人間も自然も木も

      草も虫もみんな仲間!
    

      信州安曇野の雑木林に包まれた小さな宿を中心に「自然」がテーマの共同体、
<シャロムコミュニティー>が誕生したのは2001年3月下旬のことです。20世紀は、
経済の効率を最優先した競争社会でしたが、21世紀は自分の利益を追求するより、自
然と共にお互いを生かし支え合うパートナーシップが大切です。昭和54年に宿をオー
プンして以来「自然と融合した暮らし」を提唱し続けてきました。仲間と共に作った
新しい共同体には、自然食のレストランやカフェ、自然食材を扱うショップ、情報
コーナーがあり、ここを拠点に地域の活動(料理会や自然農法の学習会、地域通貨の
研究会など)が行われています。

      また昨年の4月には宿に隣接する雑木林の中に園舎をもたない保育園を開園。
「自然の中で生きる力をつけて育って欲しい」と保護者も積極的に運営に関わりなが
ら、みんなで育ち合っています。暮らしのベースは「耕さず、無肥料、無農薬で草や
虫を敵にしない」自然農とパーマカルチャーを3反の田畑で行っています。生産して
加工消費するところまでをコミュニティーの中で実践。今まで効率の中で失ったもの
に光を当てながら暮らしています。

 最終的に解決しなければならないのはお金の問題です。縁を切ってしまうような現
実から、再び縁を結ぶ「安曇野ハートマネー」を地域通貨として導入。人との繋がり
を強めています。「安曇野ハートマネー」は1999年12月に、会員約50名で開始。通帳
式から、財担保証券式、ピースユニオン(銀行)の設立と試行錯誤をしながらも、地
域経済の底上げにつながる新たな展開を求めて成長、人の結びつきを強めています。

自然農、シュタイナー教育、マクロビオティック、地域通貨、共同体、パーマカル
チャーなど、21世紀の循環型社会に必要なキーワードを包み込んだエコ・コ
ミュニティとしていま注目を浴びています。

ホームページアドレス(http://www.ultraman.gr.jp/~shalom/
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生活達人委員会委員コメント

 21世紀は、自分の利益を追求するより、自然と共に…と考え実行し、小さな宿の経
営に留まらず、仲間を巻き込み、地域を巻き込み…と地域社会・経済の底上げに繋が
る活動に感動しました。(佐藤)



舎爐夢(シャロム)ヒュッテの臼井健二です。
有難うございます。
対応が早いですね。
依頼文 森の子のメーリングリストに転送しておきました。
blog読ませていただきました。
さわやかな感じ 政治を変えるのは女性なんだなーと強く感じました。
女性というよりも北山さんなのかな。
人と人をつなげる 本当はここに政治の全てがあるのかもしれませんね。
よろしくお願いいたします。
 

9月定例議会一般質問
北山早苗一般質問 04/09/29

「あおぞら」の北山早苗です。


「野外保育」に対する支援について
 教育長にお尋ねします。
 幼児期に自然の中で五感を通して学び育つ体験の重要性について、私は何回か質問してきました。
 穂高町にある『森の子』では、園舎が森そのもの、ひどい雨や雪の時はペンションの一角を借りて野外保育を実践しています。
 よその園で通えなくなった子もここでは伸び伸びしていて、3年間の実績に、各方面から高い評価が寄せられています。しかし、行政の援助は一切なく、保育士は薄給ながらも、高い理想を心の拠り所に頑張っています。

 長野県では無認可の自由保育所に対して、市町村と共同で援助を行い、今年度も更に援助を広げています。しかし、『森の子』はその対象とはなっていません。
 援助を受けるには、国基準の建物が必要であり、さらに年齢別、人数別に担任をつけるという基準を満たす必要があるためです。
 しかし、15人程の3〜5歳児が兄弟のように一緒に育つ、『森の子』スタイルは保育にとてもよい効果があると、保育士さんは語っています。
 もし、先の基準で『森の子』が援助を受けるとなると、自前の園舎の確保と、増員する保育士2名分の給料で、かえって親の負担が増えるのです。
 自由保育に限らず、宅幼老所での保育、フリースクール、障害者の作業所などが、僅かな援助を受けようとすると、過大な設備投資や人員が必要になるのが実情です。
 自主性を重んじ、それを支援するのが長野県の「こども支援」であるなら、既成の枠組みを超えて、積極的に評価し、支援すべきだと思います。
 それがまた、信州教育の礎になると考えます。

 そこで、「野外保育」を今後どのように位置付けていくのか、また、自主的な保育活動であっても、保育料などが公的に支援される仕組みについて、どのように考えているのか、教育長のご答弁をお願いします。

瀬良教育長

  • 指摘の通りそのようなところがあるのを承知しています。
  • 自由な幼児教育は有効と思われる。プランは色々あるので現在調べている。
  • 制度についても研究を始めたところである。

 

 2004 年 9 月 9 日
野外保育「森の子」で過ごす。〜さわやか早苗日記295〜


 

 

 今日は、穂高町で野外保育を行っている「森の子」で半日過ごさせてもらった。朝、8時半頃から3〜5歳児の子ども17人が集まって来て、先生と当番のお母さんと一緒に、森の中でのびやかに過ごす一日が始まった。
 木曜日は野外調理の日、包丁で野菜を切る子、煮炊き用にたき火に木をくべる子。強制はしないので、おままごと遊びや、木の実拾いに夢中の子もいる。中には、当番のお母さんが連れて来た赤ちゃんが大好きで、ずっとつきまとっている?男の子もいるが、赤ちゃんが泣き出さないよう加減をわきまえて遊んでいる。
 11時頃になると、先生の回りに集まって、木の実の観察をしたり、お話を聞いたり歌ったりした後、森の中にお散歩に出かけた。木登りしたり、アケビの実が台風の風で落ちていないか見たりしながら、それぞれの子が、ドングリや松ぼっくりを拾い、あるいは水たまりで遊び、ゆっくりお散歩を楽しんだ。
 12時にホームゲレンデに戻ってくると、カレーが美味しそうに煮えていた。お昼は、お弁当が週2日。あとはご飯だけ家から持ってきて、お母さんが交代でおかずを作ってくるのが2日(当番は月1回ほど)、野外調理のおかずの日が1日とのこと。

 先生のことを子ども達は「けいこさん」と呼ぶ。けいこさんは、私が『自由保育所と公的援助』のことを書いた6日の日記を読んでくれていて、「保育所と書いてありましたが、ここは園舎がないので‥‥」と話された。私は「無認可保育所、又は、国では認可外保育所と言っている言い方は良くないと、最近長野県では自由保育所と言うようになりました。なので日記にそう書いてしまったのですが」と説明した。ここの園舎は森だ。建物でないから援助の条件を満たしていないというのは、やはりおかしい。
 援助対象としてもう一つの満たすべき国基準の条件、『3、4、5歳児とクラスに分け、3歳児20人以下に1人、4、5歳児各30人以下に1人の担任をつける』について、けいこさんは「3〜5歳児15人で一緒に過ごすのが一番良いということが、3年やっていてわかった」と言い、「現場を知らない人が言っている条件だと思う」と話した。

 森の子広報担当のお母さんとも話をした。先日、保育士から大学教授までが集まって子どもの教育について考えるサークルが、東京から森の子の見学に来て大変感激して帰っていったそうだ。しかし、中学の先生は小学校の教育が大事と言い、小学校の先生は幼児期の教育で決まると言っているのを聞き、「みな誰かのせいにしている」と感じたそうだ。「まず、自分の出来ることからやってみるべきだ」と話すお母さん、本当にその通りだ。森の子の手づくりのホームページは下からどうぞ。
 
2004 年 9 月 6 日
野外保育等、子ども達に今必要なことに支援が出来ない既存の制度
〜さわやか早苗日記294〜
 
 先日テレビで『子どもが見えない、大人はどう向き合うのか』という番組をやっていた。「人は死んだらまた生き返る」と信じている子どもが半数以上もいる調査結果に衝撃を受けた大人は多い。番組では、子を親の満足の道具にしないこと、子どもに大人が真剣に向き合う必要性等が語られていた。
 今起きている現実への対処療法は大事だが、起きないようにするための方法が語られない。語られても、TVゲームや、人間関係の希薄さを指摘するぐらいで、ゲームは製造中止できない、少子化だから仕方ないと諦める。けれど、子どもが遊べる外の空間はあるし、子ども同士が交われないわけではない。TVゲームに遊ばせられない(支配されない)ような子どもにするには、私は、幼児期に自然の中で五感を通して十分に学び育つ体験が必要だと考える。
 昔は家庭や地域の中で出来たことが今は出来ないのなら、保育園や幼稚園の中でやる必要がある。

 さて、県内の幼稚園・保育所に通う子ども一人当たりの公費支出(援助金)の年平均金額は、公立保育園で496101円(国、県、市町村併せて)、公立幼稚園で436210円(県、市町村併せて)、私立幼稚園で225266円(県のみ)。この他、認可外の自由保育所に長野県は独自に支援していて、昨年度までは0〜3歳児まで一人当たり108000円援助(県、市町村併せて)、今年度からは0〜5歳児までに拡大、また3歳児までは144000円に引き上げられた。
 ところが、穂高町にある『森の子』のような3〜5歳児の野外保育をやっている自由保育所には、援助金が出ない、なぜか?
 答えはまず、援助金を受けるには、認可外保育所の届け出が必要。
 次に届け出には、国基準の園舎があるという条件を満たす必要。大雨などで屋外活動が困難な時にはペンションの食堂を借りているのは、園舎と認められないようだ。
 次に、国基準では3、4、5歳児とクラスに分け、3歳児20人以下に1人、4〜5歳児30人以下に1人の担任をつけることになっている。森の子のように3〜5歳児17人で先生1人、当番の保護者が補助をするという保育形態は基準外、資格のある先生を最低3人雇わないといけない。
 つまり、森の子では、現在一人分の先生の給料をなんとか親が負担しているが、もし公的援助を受けると、先生一人分の給料は援助金で出せても(それでも20万円程だ)、あと二人分の給料を親が負担し、しかも園舎が必要になり、公的援助を受けることで、かえって親の負担が増えるというのだ。また、3〜5歳が一緒に兄弟のように育ってはダメというわけだ。

 実は、これは自由保育所に限ったことではない。不登校の子の居場所フリースクール、障害者の作業所などが、僅かな援助を受けようとすると、過大な設備投資や人員が必要になる。その為、行政の手が行き届かぬ隙間を埋めている活動なのに援助を受けられないのが、今の援助制度。真に必要だからこそ行われている活動なのに‥‥。これは必要も無い道路は出来るのに、住民が本当に必要とするちょっとした道路改良に補助金がつかないのと同じだ。
 どこで教育を受けようと、子どもには全員保育料の公的援助が行われるべきだ。

 弱い立場のものが安心して暮らせるようになって、初めて皆が安心できる社会になる。その実現に向け努力している活動には公が援助を保障すべきだ。全体からしてみればわずかな金額だ。
 しかしこれは既存の枠の中では難しい。組織に縛られない発想と、無駄なものは辞め新しい仕組みを創ろうとする強い意志が必要だ。田中知事にはまだまだ頑張ってもらうことが沢山ある。