4月18日

自然観察会

清沢さんの楽しい語らいと共に自然観察会が行われました。

さあ!はじまったよ−!!

子ども夢基金助成事業

野外教室 森の子 親子森あそびクラブ

  第一回   野草ウオッチと摘み草クッキング  2004/4/18

雲一つない青い空の下、記念すべき第一回目の、親子森あそびクラブが開催されました。
15家族の応募があり、お父さんやお母さんと一緒に、小学生から赤ちゃんまでが賑やかに過ごしました。

今回の講師は清沢由之先生。元中学校の国語の先生で、現在は松本北部公民館館長、農業小学校:柿桜羊の里の教頭先生等々、、、あちこちから引っ張りだこの、パワフル先生なのです。この日も颯爽と現れ、とても良く通る大きな声でアッという間に皆を引きつけてお話しを進めて行かれました。

まずは耳を澄まして森の音を聞きます。飛行機の音、車の音、鳥のさえずり、、、。ツピ−ツピ−ツピ−と鳴いているのはシジュウカラ。胸の黒い縦ネクタイの長短で雄雌の違いがあるそうです。蝶ネクタイはまた別の小鳥。

今日会場に来る途中で一番印象的な色をそれぞれ思い出し、色別にグループを作りました。−空の青・雲の白・桜のピンク・タンポポの黄色−4つのグループが出来たら、今日のメニュー(天ぷら・よもぎ団子)の材料探しも兼ねて、お散歩に出発。歩き出してすぐに、小道にニホンタンポポがたくさん生息していることに驚き。今ではセイヨウタンポポの勢力が強く、どんどん姿を消している在来種のニホンタンポポ。ここでも、高くなった畦にはセイヨウタンポポが生えています。タンポポは若葉・花はサラダやお浸しに、根はノンカフェインのコーヒーになるということなので、どんどんセイヨウタンポポを抜いて食べてくださいとお話しされていました。ニホンタンポポは、最近シナノタンポポと称されることが多くなったそうです。うれしい名前ですね。タンポポ以上に今増えているのでは?と言われている帰化植物が、ヒメオドリコソウ。茎の切り口が四角い、シソ科の植物です。ちなみにオドリコソウは在来種です。ハルジョオン・ヒメジョオンの違いは、ハルジョオンはつぼみがうつむきに付き、春だけ花が咲くのに対して、ヒメジョオンはつぼみは上向きに付き、花は一年中咲いています。どちらも、お浸しに美味しいらしいです。森の子の子供達が毎日採っているスイコこと、スイバは、お浸しで食べられます。スミレは、〜スミレと呼ばれる物が多く100種類以上ありますが、ただの『スミレ』は少なくなっており、この日も数株しかありませんでした。青色がかわいいオオイヌヌノフグリ、よく似た花が小さなものはタチイヌノフグリです。

 

お昼は、いっぱい摘んだヨモギでよもぎ団子を作ります。森の子の依田先生の指導の元、子供達はお餅をこねあげ、ヨモギの色に大喜び。一方で、フキノトウとタンポポの天ぷら、ヒメウコギ、ウドのお浸し等を作り、お弁当を広げて、楽しい食事となりました。清沢先生がいれてくださった笹茶をいただき、午後の部へ、、。

まずはネイチャーゲーム。子供が目隠しをして、親が手を引いて森の中を歩きます。どこにいるか解らなくなる我が子を笑い飛ばしていましたが、反対に親が目隠しをする番になると、子供以上になかなか足が出ずおどおど。見えないと言う事の大変さと、見えるというへの感謝を感じました。また、「目隠し中に触った木は、さあどれでしょう?」と、後からあてっこをしたり、森の中での遊び方の一つとしても勉強になりました。

 

午前中は原っぱでしたが、午後は森の観察会に出発。枝の広がり方が美しいミズキ。ミズキは団子の木とも呼ばれ、昔は三九郎の時に枝を逆さにして繭玉を付けていた木だそうです。春一番に黄色いかわいい花を付けるダンコウバイは、クロモジと同じクスノキ科で、この科のものは枝をにおうと良い香りがします。シナモンも同類だそうで、なんだか納得。〜カエデという木は多いのですが、カエデってどういう意味??それは、カエルの手なんです。カエルの手のような葉っぱをもつ木で、木肌がキュウリと似ている物はなに?それが、ウリハダカエデなんです。清沢先生は、子供と一緒に歩くときは難しい名前を覚えるのではなく 「子供が自由に木を見て、自由な見方で名前を付けたりすること、楽しむことがいいんですよー」とおっしゃっていました。例えばウリハダカエデはキューリの木でいいんです。 ヒノキとサワラは似ていますが、葉の裏に、Yの模様が出ている方がヒノキ、Hの模様がサワラです。リョウブは枝先が上向きになっており、その上向きの先に新芽が現れます。この芽は食べることが出来ます。コナラも新芽が赤っぽくて産毛が生えていてかわいい、、、

そんな風に、木は花だけではなく、新芽を楽しむことも出来ます。

 ここに思い出して書きだした物以外にも、たくさん学び、たくさん遊び、たくさんの気付きがありました。いつも歩いている森も、ひと味違った物に見えてくるから不思議です。また清沢先生に、夏の森、秋の森も、観察に連れて行ってもらいたいなあと思いました。