8月8日 晴れ 夕方雷雨 29度

虹の村便り

8月8日午前8時。祈りを捧げるために集まり始めた人々が静かにピースドームの中に入っていきます。静寂の中、一人ずつ広島の火をろうそくに灯しては、祭壇の上に置きます。昨夜遅く焚き火のそばで急遽決まった平和の祈りの決定は、翌朝には皆に自然に伝わり、参加者達はゆっくり丁寧に心を込めて祈りのプロセスを進めていきます。祭りの成就と平和を願う祈りと共に火を灯し終えた後、太鼓の音に合わせたインディアンの唄が始まります。参加者達の祈りの歌声が高く高く舞い上がります。そして、亡き魂達が見守ってくれている霊界ティピへ向かいます。祭壇中央に祭られた大鹿の角がつけられた杖は、メディスンマン ロバート・スティードさんの葬儀の際、葬列を先導したスタッフで、ロバートさんの魂が宿るといわれているものです。1990年当時、今後10年か11年後までに日本に危機的状況に陥るであろうという夢見を得たという彼が、遠くアメリカから日本の大鹿村に赴いて危機回避のためのセレモニーを行って下さってから今年はちょうど10年目。セレモニーの2年後に大鹿村に託されたスタッフは、この祭りで初めて村を出ることになったのです。生きている者だけではなく、目には見えない多くの先人達の魂や意識とも共に調和すること。私達に向けられているこのまなざしを、尊び感謝することで、新たな時代への絆が生まれます。

 自然発生的に生まれた静かな祈りの集いの後、人々は不思議な力を得たように生き生きと楽しそうに動き始めました。駐車場案内係、炊事係、ヒーラー。水をタンクに確保する人々、雨に備えて新たな入村者達のためにビニールシートを竹のドームに被せる人々、駐車場スペースを拡充する人々、ドームのゴザを乾かす人、音楽を始める人、瞑想する人、子供達と向き合って絵を描く人々、補充物資を確認する人…。もうスタッフ・一般参加者の区別は、まったく存在しません。最高の役者がすべてそろった完璧な舞台のように、この村にはすべてがあるのです。すべきことは、すべき人が自然に思いついて実行していく。一人でできない作業には、周囲の人々が即座に加わる。すべての配役が、素早く完璧にこなされていくことの美しさ。生活がこのように活気あふれ、楽しいものであったなんて。すべての人が中心人物として堂々と動いているワクワク感。「この村にいない人はお巡りさんぐらいかな。人のことを叱るだけの人はいないね」。好きな時にとる休息のおしゃべりも、また楽しい。村では、けが人や体調のすぐれない人が不思議なほど早く治癒していきます。昨日、左手の指をナタで切ってしまって傷口を縫ってもらった人が、翌日にはギターを楽しげに弾いている…。一人の調和と村全体の調和が重なり合っているのです。

身障者用のトイレ 野の花が飾られています。 排水は浄化されています。
ゴミの分別収集 最後の片づけ また逢いましょう

夕方になってからの激しい雷雨。日の入りと共に始まるウイチョール族のシャーマン達によるセレモニーの火が灯されました。雨から火を守ろうと、竹とシートを使った臨時のテントが周囲の男性陣によって素早く組み立てられます。中央の火は、生命の光なしに私達を決して孤立させない大いなる太陽の象徴。神のメッセンジャーと一体化したシャーマン達の祈りの歌声が次第に高まっていきます。風の神、水の神、大地の神、火の神、太陽の神、月の神。夜通し続けられる神々との対話。昨年、沖縄でセレモニーを行って以来、2度目の日本でのセレモニー。「日本人は神々を信じず感謝もしない。神々をあまりに無視するので、神々は眠っていた。しかし、今ここに神々は目覚めた。私達は自分達に出来ることをするしかない。まずは一人一人の意識改革を起こすことだ」。沖縄で目覚め、今、ここ槍ケ岳のふもとで見守ってくれている神々。私達にも、本当の自分に目覚める時が来たようです。

 今、地球に必要なものは何でしょう。その答えは、すべて祭りが教えてくれました。流れる雲のように、自らの感情をにっこり笑って流す。浄化をもたらす恵みの雨を、自らの内にも降らせる。すべてを照らす火を、自らの内に灯す。雨や雲や太陽のように、すべてに分け隔てなく、自らの宝物をあるがままに差し出す。善と悪、物質と精神、古いものと新しいもの、上と下、静と動、祈りと行動、思考とハート、そして日常生活と祭り…、自ら生み出したすべての分離をひとつに戻しながら。「あなた」とは「私」をそのまま映し出してくれる合わせ鏡。本当は一つ。

 シャーマンのドン・パンチョの歌声が続きます。ようやく目覚めた神々のメッセージは、私達に何を伝えようとしているのでしょう。沈黙の中、広がる歌声。内的静けさの中、立ち上る祈り。本当に生きることこそが、命を祭ることです。

いのちのフォーラム

ポラーノの広場を作り出すためにの鳥山敏子さんを交え いのちの祭り2000の最後のプログラムが行われました。鳥山さんは何としても子供達が生きる希望の持てる社会を作りたいという熱い思いで大人も子供も友に学び合う賢治の学校を全国に展開中です。いのちのフォーラムは参加者全員が出逢い響きあい21世紀に希望を感じる時を持てました。

4日間のフォーラムをまとめ いのちの祭り2000フォーラム宣言がまとめられました。

いのちの祭り2000 いのちの宣言

わたしたち2000年いのちのまつりの「いのちのフォーラム」に集った人々は、共有したビジョンを実現するために、このいのちの宣言をまとめました。

わたしたちは、これまでの社会がいのちの尊厳を損なう技術、政治、経済、農業によって支えられていることをこれまで学んできました。
今、まさに機は熟し、いのちを育み、肯定する技術や政治や経済や農業を選び直す時が来ました。

わたしたちは、すべてのいのちが、個性を最大限に発揮し、喜びの中に生を全うできる社会を作ることに、それぞれの分野で本気で取り組むことをここに誓います。

それぞれの取り組みを互いに支え合う「いのちのフォーラム」を作り、継続し、自分のいのち、人のいのち、動植物のいのち、地球のいのちを大切にする社会を実現するよう、歩み始めます。

そのために以下のことを確認します。

すべての経済は生命を肯定するものであること、
           つまり健康と環境は経済活動に優先すること

すべての政策は、生命を肯定するものであること

すべての技術は、自然の摂理に沿ったものであり、生命を肯定するものであること

すべての農業は自然の摂理に沿ったものであり、生命を肯定するものであること

       Never nukes, ever green

       
2000.8.8.いのちの祭り「いのちのフォーラム有志」

虹の村はほんとうに素晴らしい空間です。お互いが支え合い盛りたてています。虹の村を陰で支える人達を紹介します。

キッチンスタッフ 毎日美味しい食事をありがとう

 

いつの間にかみんなで作るようになった食事はみんなに喜ばれました。

何かあるとみんなで集まって軽トラックで出動です。このチームワークの良さは見ていて本当に気持ちがいいのです。

今日はレイブパーテーがあるので受け入れ用の竹ドームにシートを掛けました。

 

トイレの水も毎日スタッフが運びました。

何か困ったことがあるとすぐにインフォメーションが作られます。

ビックマウンテンサイトではウォークの写真展が開かれています。2000年1月1日、大地を歩くことを祈りとする「The Long Walk for Big Mountain」にはじまったいのちの祭り2000。

 

虹に村の様子をお伝えします。

朝の【フリーダンス瞑想】
上野 玄春
 簡単なストレッチング=ヨーガの後に「自己の生と癒しと祝福」をテーマに音楽にのってフリーダンス瞑想をし共によい時間をすごしました。

地域通貨ブースを訪れた3人 お金のこと 世の中の仕組みのこと 経済 幸せについてゆっくり語ることができました。

 

フォーラムの準備をしていたらお手伝いしますと言って机を運んで会場作りをしてくれたお二人です。ありがとう
これを見ていたらメールくださいね。

 

毎日インフォメーションが張り出されますがパンフレット作りとスケジュール調整をしてくれていたSAKINOさんです。フォーラムも彼女が声かけをしてくれてすばらしいシンポジュームになりました。

   

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