<畑> 1ヶ月ぶりの畑へ。 他の畑から、しっかり育った、白菜・大根をいただきます。 <ダンボールコンポスト> 詩世さんによるダンボールコンポスト教室です。 わざわざご自宅からダンボールコンポストを持ってきてくれました。 ダンボールコンポストとは、みかん箱程度のダンボールの中に、腐葉土とぬかを、5:3程度の割合で いれて床作りをし、ここに生ゴミをいれて、たい肥化するとってもエコな処理方法です。 生ゴミは発酵により分解され、量は増えないとか。 一番重要なのは温度です。手で温度を確かめると、ホカホカが伝わってきて、かなりあったかい。 十分に温度が上がっていないと、発酵してくれません。 あと、腐葉土はホームセンターなどで売っているものより、山などからいただいてくるもののほうが、 良いようです。 買ってくるものは、除菌されてしまっている可能性があり、うまく発酵してくれないかもとのこと。 詩世さんは大分に住んでいたときは、台所にダンボールコンポストを置いていたとか。 すごいです。ダンボールコンポスト、決して無臭ではありません。 <糸永先生によるエコビレッジのお話> まずは自己紹介がてら、お勤めの学校でされている、キャンパスエコビレッジのお話。 文化省の補助金を受けたプロジェクトでもあり、施工段階から学生が参加してつくっています。 壁面緑化・農園づくり・地熱利用・ストローベイル建築・ビオトープなど色々なことをやられています。 特に心に残ったのが、エディブルランドスケープというもの。食べられるものを植えて景観をつくるものだとか。 また、都会の小学校へ資材を持ち込んで、小学生の教育の一環として、一緒にキーホールガーデンを作ったり、 水田で古代米を作ったりといった活動もされています。 そして、本題です。 国際エコビレッジ会議で行なった講義内容をコンパクトにして説明してくれました。
21世紀の課題は、「環境」「食」「水」「エネルギー」「コミュニティの持続」があるそうです。 それらについて、ローカルでやる、地域で解決策を探していくのが良いとのこと。 また、オイルピーク論(=石油に頼る暮らしは限界でもう地球の処理能力を超えた負荷)があり、 化石エネルギーに頼らない暮らしへシフトしていく必要があるようです。 現在でも、私達は、地球1.2〜1.3個分の暮らしをTOTALにみるとしているとのこと。 使いすぎです。 デビッド・ホルムグレンの下降文化とパーマカルチャ−の図についての説明として、 現在の工業生産活動の維持は厳しく、縮小文化へのチャレンジが必要という考え方が、 ピークオイル論の後、でてきたそうです。 それは、ポストピークオイル運動として、エネルギー少なく、意義ある暮らしを目指そうという考え方で、 イギリスでは、トラディションタウン運動として既に開始されています。 脱化石燃料、循環型社会構築のためには、 膨張拡大都市 ⇒ 縮小・多層共存都市 所有暮らし ⇒ 貸借信用暮らし というシフトが必要となります。
そのためには、経済社会システムの変化が必要です。 報酬 (贈与&返礼) : 昔の姿 再分配 (略奪&再分配) : 戦国時代 商品交換 (貨幣&商品) : 現代 と、昔〜現代に流れてきましたが、 X (協力&貸与&アソシエーション関係) : 未来 の、このXを、今はまだ模索中ですがチャレンジしていくことが大切なようです。
農業にフォーカスをあててみても、 現代の、「モノカルチャー農業(=単一なものを大量に作り、輸送・消費・廃棄という石油エネルギーがあるからこそできるスタイル)」から、 「場での統合システム(=都市でもエディブルランドスケープ、自給自足的に場で解消)」というシフトされていくことが 必要なようです。
そのため、大規模開発型の土地利用から、小規模自立循環型土地利用へシフトし、 地域・生態系にあった利用をして多様なものをつくることが求められます。 このあたりのお薦めとして、農文協から出版されている、ミサワカツエイさんに「風土産業」が紹介されました。 昭和恐慌の頃の本で、著者は諏訪の小中学校の先生でしたが、観察と応用により、適地適業を推進した とのことです。
そしてエコビレッジのお話。 エコビレッジのキーワードとして、こんなものがあるようです。 ・3つのエコロジー(自然・社会経済・精神)が身近にそろっている集住の場 ・自給性、自立性(ルールを自分達でつくる)、自律性 ・「共」のくらし ・人間的に暮らすために基本的な要求を満たす ・新しい労働の形態をつくる。
GEN(グローバル エコビレッジ ネットワーク)では、1500くらい、エコビレッジがあると とらえているようです。 エコビレッジの種類として以下の3つがあります。 ・意図的、計画的な共同体 例:Iターン的 ・伝統的集落 例:日本の集落 ・持続可能な教育センタ 例:藤野のPCCJ
具体的はエコビレッジの紹介もありました。 いくつかピックアップしてみますと、 <オーストラリア クリスタルウォーター> ・160Haに80世帯が暮らしていて、4世帯でミニコミュニティを形成している。 ・一部の人は近くに働きにでて現金収入を得ている。 <スコットランド フィンダーホーン> ・フラワーエッセンスの開発をしていて、日本のホリスティック医学関係者も訪ねる。 ・1週間、1ヶ月、3ヶ月と体験滞在を得て、晴れて正式住民となる。 ・世界的には、ここで1〜2年くらし、自国でエコビレッジを作る人も多い。 ・初めは周りから孤立していたが、今では経済でもパワーを持ち、地域社会とも影響をしあっている。 <ロンドン BedZero> ・民間が開発したエコビレッジで、市場的にも成功している。 ・リサイクル資材で建物を建てる。 ・ヒートチェンジ、糞尿浄化装置を甘美 ・職住近接ができる環境 ・ここのエコロジカルフットプリントは地球1個分
そして最後に、日本をどうするかというお話。 だいぶ時間が押してしまって、詳しいお話が聞けなかったのが残念です。 農村では限界集落をどう救うか、野性動物との共存など、色々考えるテーマがあるようです。 また都市はどうするのかというのでは、ケヤキハウス・経堂の社などキーワードがあがりました。 国の眠っている補助金情報を見つけ出して、それを利用してエコビレッジプロジェクトを作っていく という方向で進めていくのが、効率的&効果的なようです。 また、市町村レベルで相手がわかりやすい身近なところで行なうと上手くいきやすいとのこと。 思いの強い人たちを応援して進めて行くのが、良いようです。 <一芸大会> みんな多芸です。 @ きぃちゃん、なかちゃん、かずちゃん 当日結成した即席ユニットで組体操&エアー傘回し A ゆいちゃん 剣道教室 B みかちゃん 茶道実演 Cせまちゃん みんなに色紙をプレゼント。パーマカルチャー的なメッセージ付。 Dるりちゃん マジック Eかなちゃん みんなであやとり。 Fよりちゃん みんなで頭の体操、びっくりするほどきれいな倒立 Gねぎちゃん サンバの太鼓 Hりえちゃん 詩の朗読 Iあっちゃん みんなで群上踊り Jひでさん ちっちゃなギター演奏 Kあめんぼ おおきなギター演奏 Lゆかさん みんなでお遊戯 夜も深け、就寝です。 また明日。
2008安曇野パーマカルチャー塾 11月
〜11月23日(日)〜
天気:晴れ
気温:朝の気温は0℃!霜が一面に降りて鋭い寒さ ミミズ温床コンポストの中はたしか6〜7℃だったね
7:30 建築実習
「レトロレボリューション」 ー温故知新ー
さあ今日もはりきっていきましょう。
いよいよアースオーブン、セカンドレイヤーに突入です。
<梅ちゃん本日のヒトコト>
農工の時代、産業の時代を経て、現代は「命のつながりの社会」。
価値観の転換点にみんないるんだよ、みんなはその天使!
健さんはペテン師!? ...よけいな冗談はさておき...
「レトロレボリューション」...日本語で近い意味は ”温故知新”。
いままでの世の中がひっくりかえるかもしれない。
でも、ここで学んだ生きる知恵を持っていれば、きっとだいじょうぶですよね。
作業に入る前に、健さんの作った「踏み込み温床コンポスト」を見せてもらうことに。
これぞ「段ボールコンポスト」「コンポストトイレ」の延長!
外枠は、型枠を作って、モルタル→石積み→モルタル...を繰り返し積んだもの。
リンク「踏み込み温床コンポスト」
実際フタを開けて中に手を入れてみると...あったかい!温度計をみると、外気温が0℃なのに対し、温床内は6〜7℃。
これを応用すれは、床暖房もできる!というお話でした。
自然界のしくみはすごいです。
アースオーブンの方も、ちらっとみるとルーフトップガーデンへ上るはしごや、ベンチができてる!
さっそくはしごに上る面々... そして健さん、あきれる。
よくみると、先月作ったファーストレイヤーにヒビが入っています。
「アースオーブン セカンドレイヤーづくり」
作業開始!
ファーストレイヤー(以下1レイヤー)のとき使ったオーブン内の砂を掻きだす班と、粘度をこねる班に分かれます。
セカンドレイヤー(以下2レイヤー)で使うのは、「粘度」「粘度+ワラ(混ぜた後しばらく置いたもの)」「砂」「ワラ」。
1レイヤーでは壁土を使ったためにすでにワラが入って発酵済みなのでワラを入れませんでした。今回ワラはつなぎとして、2レイヤーに
たしました。
ワラはつなぎの役割をしてひび割れを防ぎます。
ワラをきる「押し切り」。ざくざくと切る時のてごたえが、たまりません。
これらを混ぜて、ひたすらこねる、こねる、こねる...。
足のかかとをぐぐっとおしこんでこねるのがポイント。えいっとジャンプして踏み込むよりも効果的です。
でもみんな、だんだん飽きてくるのか、それとも寒くていられないのか、ジャンプして飛び乗ったり、足踏みしたり、歌をうたったり...
単調な作業も、みんなでいくらでも楽しくできるんですね。
ファーストレイヤーを支えた砂をだして第二レイヤーに混ぜて使います。
粘土をこねるのと同時進行で、アースオーブン併設のかまども、粘度を重ね塗りしていきます。
こねてはシートを折りたたんで、こねる...10回、20回...とこねていきます。
両手におさまるくらいにちぎって、レンガ状に四角く型どったら完成です。
これを1レイヤーの上から重ねていきます。重ね方は1レイヤーの時と同じ、一番下の列から積み、その上の2列目は1列目の継ぎ目を覆うようにして積んでいきます。
煙突も積み上げていきます。最上部が水平になるように、板を置いて水平を見ます。
健さんの「ひとり一つ、飾りをつけよう!」の声かけに、思い思いの作品を描いていきます。
かたつむりの貝をぐるぐる... ビー玉やミニアースオーブンやミニかたつむりや、おうちなど。
つのだせ やりだせ 目だまだせ
世界に一つだけの、かたつむりアースオーブンが完成しました。
最後に、みんなひとりひとりの「指紋」を、オーブンの正面に刻みます。
これまでの1年間の軌跡を、全員の手で刻んだすばらしいデザインです。
今まさにここ安曇野では、ぬかくどが大ブーム!ぬかくどサミットなるものが開催されているくらいですから、相当です。
先月とっちみんさんの「最新式 第一竃」を見て以来、すっかりぬかくどの”虜”となってしまった、パーな一同。
その代表者である(もちろん)ケンさんが、ついにあるものを使って、ぬかくどを再現してしまいました。
それはガソリンスタンドなどで余る「ペール缶」と、トマトケチャップの空き缶でした。
1週間という試行錯誤を重ねた結果、空ける穴の大きさ、間隔、に遂に極みを得たようです。
クリップをはさんで下から空気を取り入れることも大切なポイント!いかに空気を取り込むか。大事です。
健さんの努力のプロセスが、ココ↓に。
リンク:プロジェクトX ぬかくどに魅せられたぱーなカルチャーの面々
ここまできたら、ご飯を炊いちゃおうよ!と誰かがポツリ。
ご飯を炊いてみることに。
このペールぬかくどだと、燃焼していられる時間は15〜20分程でしょうか。
炊飯は、お湯が沸騰してから10分経てば、あとは蒸らすのみ。
要は、この10分燃焼していられれば良い訳ですね。
今回は米6合を炊いてみます。
中筒にフタをし、籾殻(ぬか)を入れ、中筒のフタをとって杉の葉を種火にすると、あっという間に火がつきます。
杉の葉を燃やしてもあわててすぐに筒に入れてしまわないこと。不完全燃焼してうまくぬかに火がつきません。
火が安定してから、あわてず火を入れて...
ぬかに火が入り、全体に安定してきたら、釜を乗せます。
...アースオーブン作業と平行して、炊飯してみます。果たして米は炊けるのか!?
蒸らしの時間、本当はフタをあけてはいけませんが、ちらっとのぞいてみると...
炊けた!お米がつやつやしているのがみえます!これはもしかしてパーフェクト!?
試食は、ブランチで...。
12:00 ーブランチー
気がつくと作業に夢中になり12時。ブランチ、というかランチ、になりました。本日のメニューは...
●”ウップマー” セモリナ粉を使ったインド料理 ヨーグルト添え
●ひよこ豆と野菜のカレー
●大根と大根葉のクミンシード炒め
●韓国風水菜サラダ
●タアサイ入りスープ
●そしてぬかくどご飯 これがほんとうにおいしく炊けました!!!
毎回おいしい料理、ほんとうにおいしいです、ありがたいです。
天と地の恵みと作ってくれた人に感謝して戴きまーーーす。
13:00 ビジョン発表
いよいよ、今期最後の課題となりました、マイビジョンの発表です。
ひとりひとり、このパーマカルチャー塾で学んだ、考えた、感じたこと、そして、これからの自分を、表現しました。
注釈;書き手の独断によって、みんなのビジョンをまとめていますが、まちがいがあったらすみません
ノ ートに残した言葉より ”心に残るコトバたち” 「ゆらぎ」「半農半X」の実現
マイホーム&マイファーム
英語で自分を表現できるようにしたい ワーホリまたはWWOOFでニュージーランドへ
私にできることをすればいい
25坪の家を建てる 黒板五郎 北の国からの五郎さんになる
みんなの集まる場所としての”家”を造る 世界・アジアを見てみたい ”百一姓”になりたい
”うたえる農民” 自家製酵母でのパンづくり 一つにとらわれないマルチなビジョン
半自然農半X的暮らし 仕事でなくあくまで「好き」でやる農業へ
八ヶ岳での暮らし ジャムの材料から作る たくさんの人と作る楽しさを大事に
シンプル山ライフ 里山再生をコツコツと 健康第一にしながら
山小屋の再生とユニバーサルデザインの家づくり 短期目標で
集落コミュニティーでの暮らし@田舎 パーマカルチャー的価値観を地域で伝えあっていく
20年ビジョン 野菜づくりをきっかけに長野の地で農業を 大学では専門実験を
働 遊 住 食 環 5つのビジョン 仕事ありきから、暮らしありきの生活へ
これからの時代に活きるモノづくり 人を活かすツールをcreateクリエイトする
しあわせのたねまき 損得ではなく尊徳 満月コンサート(初回は1/11)
”パー”なカルチャー 直感で生きるということ
想っていることはきっと誰かが助けてくれる
15:25 パーマカルチャーを通して学んだこと 1年間のありがとうをこめて。
それぞれの想いが 出会って広がってつながっていく。
みんなで実践したことを勇気にして
自分の”道” すすんでいきましょう。
みんなの”パー”なカルチャー これからがはじまり。
願ったことは実現する。
想っていることはきっと誰かが助けてくれる。
ーみんなの言葉よりー
来月はいよいよ最終回!ポトラック&火入れ式 のギャザリング ですね。
またお会いしましょう!
yあめんぼ |