2009620日(土) 晴れ

昨日までの不安定な天気が嘘のような暑い日に。

今回はいつものメンバーに加えて、4期卒業生のジュンコさんが補講で参加しました。

13:30 自然農法国際研究開発センター見学

波田町にある自然農法国際研究開発センターに伺い、

自然農法で育種をしている圃場を見学させて頂きました。

※ 自然農法センターHP http://www.janis.or.jp/users/infrc/

育種課の原田さんと巴さんに案内して頂きました。

ここ自然農法センターでは、有機農法や自然農法用の種の育成・普及を目的に、

自然農法による育種と採種を行っています。また、その種を頒布する業務も

行っているそうです。果菜類を中心に、雑穀なども育種しているとのこと。

今回見学させて頂いた育種の圃場では、無肥料や少ない肥料でも十分成長し、

作りやすく、たくさん量が取れ、かつおいしい系統を選抜・育成しています。

 自然農法で育成・採種された種は、ストレスに強く生命力に溢れているとのこと。

◆草生栽培◆

まわりを眺めると、とても手入れが行き届いていて整然とした圃場、といった印象。

農薬や化成肥料を使わず、不耕起での草生栽培
(※緑肥や草との競合がある条件下での栽培)を行っています。

草生には、麦、オーチャードグラス、赤クローバー、クリムゾンクローバーなど、

マメ科やイネ科の草を用いています。育種されている作物の両側にそれらの植物が

育てられていて、その場所と育種をしていた場所とを循環させて栽培するのだそうです。

 ◆種(交配種と固定種)◆ 

種は、交配種、固定種の両方を採種しているとのこと。

一般に市販されている種の多くはF1種と呼ばれる交配種。

※F1種…優秀な親同士を掛け合わせてつくられた雑種の第一世代

 F1種は「雑種強勢」といって、交配してできた初期の雑種が、その両親よりも

生育・耐病性・収量などの点で優れている、という現象を利用して採種されています。

ただし、農薬や化成肥料の使用を前提に育種されているものが多いとのこと。

一方こちらのセンターでは、交配種・固定種を問わず、根張りのよいものを

選抜・育成し、農薬や化成肥料を使わなくても栽培できる種を育てているそうです。

◆きゅうり◆

まず見せて頂いたのは、きゅうり。

育種中の「バテシラズ3号」という品種。素敵な名前です。

また「上高地5号」という雨よけやトンネル早熟栽培向けのきゅうりも。

きゅうりの寿命は、播種から約4か月。

 まず幼苗期には、根張りをよくすることが大事で、

そのためには①水をやりすぎない②肥料をやりすぎないことが重要とのこと。

そうしないと苗が徒長してしまうそうです。

 本葉6~18枚の伸長期にも同じことが言え、この時期にも根の張りを

充実させるため、水や肥料を抑えることが大切なのだそうです。

◆トマト◆

現在、露地で栽培可能な大玉トマトを育成中とのこと。

掛け合わせる親を選ぶ際の基準は①木が丈夫②病気に強い③実のつきが早い、など。

◆育苗◆

こちらでは、ナス・トマト・ピーマンなどは、直播きせず育苗しているとのこと。

通常これらの野菜は温度をかけて育苗しますが、そうすると苗が徒長してしまう

ことが多くなるそうです。そのため、生育に必要な最低の温度は確保しつつも

温度はかけずに、ゆっくり育てるとのことです。

ちなみに、よい苗とは根の張りがよいもの。根の張りがよくないものは、

種を残そうとする植物の本能が働き、早く花を咲かせるのだそうです。

根の張りがよいものの特徴は、たとえばトマトの場合、生長点が淡い緑色で、

わき芽が多くでているもの。

◆その他(ナス・メロンなど)◆

ナスは、紫御前(中長ナス)・小布施丸ナスを、

生育に必要な最低温度(16℃)は保って育成中とのこと。

メロンについては、現在そのほとんどがトンネル・ハウスを利用して

栽培されていますが、それらを使わずに栽培できるメロンを現在育種しています。

 ただし、問題が山積みとのこと。

見せて頂いた株は定植直後にすぐアブラムシが寄ってきて、

キュウリモザイクウィルスというウィルス病にかかっていました。

こういった病気を防ぐために次のような方法があるそうです。

①土とたい肥を1対1の割合で混ぜる。

②くん炭にEM菌を浸み込ませる(①の一割程度の量)。1~2年寝かせる。

③苗を定植する場所に20cm程度の穴を掘る。

④そこに①と②を混ぜたものを両手1杯分ぐらい入れる。

そこにメロンを植えると、もともと根の発達が弱いメロンの根の活着が

スムーズに行われ、病気にかかりにくくなるそうです。

 また、アブラムシの対策としては、メロンを植える場所のそばにある草を

刈らずに置くこと。そうすることで、その場所にテントウムシが居ついてくれ、

定植直後にメロンについたアブラムシを食べてくれるのだそうです。

◆小松菜の採種◆

両サイドが防虫ネットになっているビニールハウスがありました。

小松菜(新戒青菜という品種)の採種用だそうです。

小松菜はアブラナ科で、ほかのアブラナ科と容易に交雑しやすいとのこと。

(※ただし、アブラナ科内でも交雑しやすいものと稀にしか交雑しないものあり。)

そのため、虫などが花粉を運ばないように、

ネットなどで隔離して採種する必要があります。

その上で、人の手で交配を促します。

羽毛状の毛のついたハタキなどを使ってなでるように揺らし、

花粉を飛散させて受粉を促すのだそうです。

そうして茶褐色になったとき種をとります。

乾燥させすぎるとアブラムシが寄ってきやすいそうです。

 後で伺ったのですが、個人で採種する場合には、

イボ竹などの支柱を立てて防虫用のネットで上面と側面を囲えばよいとのこと。

キュウリ栽培用のパイプを利用してもよいそうです。

特に雨よけなどは必要ないとのことでした。

◆草生について(追記)◆

草生として利用されている小麦の畝は①地力をあげる②畑のなかの生き物のすみか、

という役割があるのだそうです。小麦は7月に収穫し、その後は秋野菜もしくは

豆類をつくります。そうすることで、余分な栄養素を小麦に吸ってもらい、

豆類の根粒菌が栄養を補ってくれます。

草生の役割はというと…

①草と競争させることで、野菜の自立心を育てる(自力で根を強く張ろうとする)。

②敷き草として利用できる(保湿の役割や草を抑える働き)。

◆結球レタスの採種◆

もともとはサニーレタスのような結球していないレタスが原種に近く、

そこに人の手が加えられて結球したレタスが生まれてきたとのこと。

そのため、採種するには抽だい(※花の茎が伸びだすこと、「トウ立ち」ともいう)を

促す手伝いが必要なのだそうです。まず収穫の時期まで待って形の良いものを選びます。

そして…

①抽だいしやすいように、玉を十字に切開する(※生長点を傷つけないように)

②玉をほぐして生長点を出す

すると、切開後1日で切開した中の白い部分が外葉のような色に変わります。

この作業を2回ほど繰り返します。そのようにして開花を促した上で採種を行います。

こうしないと結球レタスの場合は花芽が伸びず、採種できないとのこと。

ちなみにレタスは低温に強く、3℃位までだったら大丈夫だとのこと。

また、レタスの株の切り口からでる白い液はレタスの糖分だそうで、

安眠作用があるとも言われているそうです。

◆不耕起栽培での課題◆

最後に、不耕起栽培での課題について説明がありました。

ネズミやモグラとどうやって共生していくかがひとつの課題とのこと。

たとえば、草生に利用しているイネ科の植物など大きな有機物があると、

ミミズが増え、そこにミミズを食べるネズミが寄ってきていたずらをするそうです。

ただ、私たち人間にとって不都合に思われるこういった事象の背後にも、

実はみな何かしらの意味があり、その営みに沿って、すべての存在を活かしながら

野菜をつくらせていただく、ということが大切なのではないかとのことでした。

その後圃場を後にし、センターに戻って有機栽培の麦茶を頂きました。

ほどよく冷えていて、皆「おいし~い」の一言。

その際、センターで頒布している種でお薦めのものは?が話題に。

今から播ける種では「筑摩野五寸」というニンジンが特にオススメとのこと。

このニンジンをジュースにしたとき、飲みやすくするためにリンゴを加えた

ものより、ニンジンだけのジュースのほうが甘かった、との逸話アリ。

15:40 シャロムの畑を見学

自然農法センターを後にし、シャロムの畑を見学。

ケンさんに案内して頂きました。 

ここでは、いろいろな農の形を実践しているそうです。

森林農法の区画・コンパニオンプランツやバンカープランツの区画、

できるかぎり人の手を加えない区画、粘土団子の区画、自然農の区画など。

◆森林農法◆

森林農法とは、近代農法のように森を伐採して単一作物を植えるのではなく、

森を残したまま、森の中に様々な果樹や作物を植えていく栽培方法。

 アマゾンの開拓民は、森林を伐採しそこに単一の作物を植えました。

ところが初めはよかったのですが3、4年たつと収量が減っていったそうです。

そこで、開拓民は森の姿を観察し、そこで生態系のバランスに気付きます。

そして、そこで木を切らずにいろいろな作物を育てたのだそうです。
今森林農法が注目されているそうです。

川口由一 自然農 

耕さず虫も草も敵としない 持ち出さず持ち込まず。自然に添った農

 ◆MOA自然農法◆

これは世界救世教の岡田茂吉が提唱した農法

コンパニオンプランツとは、近くで栽培することで互いの成長によい影響を

与え合う植物。バンカープランツとは、農作物を育てる際、病虫害の天敵の

すみかをつくる目的で植える植物。

しかし実際は、わざわざ人の手でそんなことをしなくても、

自然は調和の方向へと向かうのだそうです。

◆福岡自然農法 人の手をできるだけ加えない「畑」◆

自然は人の手を加えないと、森になろう(還ろう)とするそうです。

一方で、人が自然に働きかけると、そこは砂漠の方向へとむかいます。

この区画にも、木が生えだしていました。傍らにはおいしそうなクワの実が。

 農という営みは自然破壊の一つの形であると言えるのかもしれません。

狩猟採集という森と共存してゆく生き方のほうが、

元来この世界の在り方に適っていたのかもしれません。

一方で、シャロムの畑をみていて感じるのは、あるものが突出しているのではなく、

その景色のなかに存在するものすべてが穏やかに調和を保っているといった感覚。

人の手が加わっているけれども、あたたかみがあり包容力のある風景。

そんな自然の姿を静かに眺め、感じとる感性や余裕が私たちの側にありさえすれば、

あらゆる場所や瞬間に、私たち自身の在り方や生き方を振り返るヒントが

横たわっているのかもしれません。

シャロムの畑に立っていると、土や大地を踏みしめる一歩一歩に、

その足元で営まれているそれぞれの無数の命があることを…

つまり私が生き続けているあらゆる瞬間に、私のこの命が、

他の多くの命の上に成り立っているということを意識せざるを得ません。

そうした犠牲の上に、私のこの命が、

「今」「ここ」に「在る」ということを、忘れずに携えつづけてゆくこと。

その命のやりとりが行われているその場に身を置き、目を背けずに向き合い、

私自身の在り方を絶えず顧みてゆくこと。

私は、そういった場から離れてしまっていることで、

その手触りやそこから立ち現われてくる感覚を忘れかけていました。

野の上に立っていると、そういった命の循環の景色が私を揺さぶります。

 農という営みを通じて、この世界の命の営みにできるだけ寄り添った生き方を

感じ取ってゆくこと。その一つのあり方として、今私たちが接している自然農という

農のかたちは、その具体的な学びの場になってゆくのではないかと感じました。

16:40 温泉(すずむし荘)へ

18:00 日本のシステムデザイン(宿題発表)

今月の宿題だった「日本のシステムデザイン」について発表。

「日本」というシステムのなかで「水」「栄養」「エネルギー」と

いった要素が、それぞれどのような流れを作り出しているか。

そこにどのような相互関連(インプットとアウトプット)がみてとれるか。

その全体像(デザイン)を調べてくる、という宿題でした。

それぞれ「水」「栄養」「エネルギー」のうちで自分が興味をもったテーマを

調べてきました。まず、同じテーマを調べてきた人同士で情報をシェアしてまとめ、

テーマごとのグループで発表しました。

◆水◆

■現状

 ・日本の年間降水量 6400億立方メートル(世界平均の2倍)

うち約36%が蒸発散し、残りの64%(4100億立方メートル)が利用可能。
・しかし、1人当たりの降水量を計算すると世界平均の約1/4

・資源として人が使える量 1人当たり年間3200立方メートル(世界平均の1/2)

・利用可能な水量のうち、日本の水資源使用量は年間900億トン。

①農業用水 66%  ②生活用水 19% ③工業用水 14%

・日本人1人あたりの水消費量 約338リットル(世界平均の2倍)

①トイレ 28%  ②風呂 28%  ③炊事 23%  ④洗濯 17%

■「バーチャルウォーター」という考え方

バーチャルウォーターとは、食べ物などをつくるために必要な水のこと。

一般に日常生活で私たちは水を使用していますが、食料を初め私たちが関わって

いる様々なものを生産するときにも、その生産過程でたくさんの水が必要となります。

そのために必要な水のことを「バーチャルウォーター」と言うそうです。

そして、この言葉が生まれてきた背景には、

「食料の輸入は、その生産に必要な水資源を他の用途に転用できるという意味で、

あたかも水の輸入と同じである」という考え方があるそうです。

例えば、牛肉の生産には牛の食糧(牧草、トウモロコシなど)が必要。

そしてその牧草やとうもろこしといった食糧にも、同じように水が必要。

牛舎を清掃する水も必要になってきます。

そう考えていくと、食糧それぞれの生産・栽培に必要な水の量は…

牛肉1kg 20600リットル

豚肉1kg 5900リットル

鶏肉1kg 4500リットル

とうもろこし1kg 1800リットル

米1合 555リットル

コーヒー1杯 210リットル

お茶1杯 12.8リットル

一方、日本の輸入品目におけるバーチャルウォーターの割合はというと…

牛肉 45.3%

小麦 18.6%

大豆 16.0%

とうもろこし 12.4%

いずれも、牛肉が突出しています。輸入牛肉を食べるという行為は、

それだけ多くの水を「輸入」することでもあるといえそうです。

ちなみに牛丼1杯の牛肉の量は約70g。

その牛肉に必要なバーチャルウォーターは1480ℓ(お風呂8杯分!)。

世界では11億人の人が安全な水を使用できないでいるということと

併せてその事実をとらえるとき、考えさせられるものがあります。

日本では穀物の場合、年間約500億トンものバーチャルウォーターを輸入。

その他のバーチャルウォーターを追加すると、年間1000億トンを輸入。

日本の水資源使用量は900億トン。国内で使うのと同じぐらいの量を

「輸入」に頼っています。

■その他の問題点 

こういった指摘もありました。水道は遠くの水源から。使った水は下水処理。

雨水の多くは、コンクリート上を伝い河川に排水されている、といった現状。

そこから起こってくるのは、飲めない水道水・都市型の洪水・渇水のリスク・

地下水位の低下・河川の汚染といった問題。

■これからどうすればいい?

①各地の取り組みを参考にする

・墨田区の取り組み

路地尊(地下にためた雨水を汲みだす仕組み)を街角に配置する、など

・エッカーヘルデ市(ドイツ)の取り組み

石畳の目地から雨水が地下浸透

雨水の取水→貯水→送水→利用が町ぐるみでシステム化されている

②日本に根付いていた水の智恵を甦らせる

・もともと日本人は雨や水を非常に大切にする民族で、

水や雨に関する言葉やことわざが多いのはその表れではないだろうかとの指摘

・郡上八幡の水舟…上段が飲料水・中段が食物の冷却用・洗浄用水・

下段が洗濯用水という利用の仕方。下流の人への配慮から水を汚さない意識が

育まれている。また水流には鯉をはなし、藻などを食べてもらって水を浄化する。

③節水と残飯の少ない食生活

・最大量の水利用は、食べ物をつくるための水であることを忘れずに。

④環境容量・環境時間・環境コストを考える

・たとえば、生活用水ではトイレでの水使用量がとても多いことを考えると、

コンポストトイレの普及が望まれる。水洗トイレは水を使う量の他にも、

その汚水を浄化する施設やシステムに莫大な資源やエネルギーが

使われているとのこと。

・ダム開発などの大型整備よりも、1人1人が水不足を認識してムダを無くす。

・雨水の有効利用と水源保全。地域内に水源をつくり、それを保全し、

水の循環を図ってゆく。緩速ろ過を利用し適切な処理を行う。

ゴミを適切に循環させ土壌の浄化を図る。そこに浸透した雨水や適切に

処理された排水が、井戸や湧水などの地下水の保全につながってゆく
 ⑤地産地消

  ・地産地消で、水をその地域内で循環させる。 

 ⑤自然農へ

    ・水を大量に使用しない自然農へ。

◆エネルギー◆

■現状

・日本のエネルギー自給率は約20% しかし1960年代には約6割を自給。

・原子力発電がなければ、約4%のエネルギー自給率になる。

・その4%も、ほとんどがダムによる水力発電。

・再生可能なエネルギー(自然エネルギー)の利用は現在約2%。

■これからどうすればいい?

①わたしたち自身の生活スタイルの見直しで、エネルギーを使う量自体を減らす。

 ・自動販売機やトイレの温かい便座は本当に必要だろうか?

 ・車の使用を控える。石油関連製品の4/7が乗用車に、

2/7がトラックやバスで使われている。

②再生可能なエネルギー(自然エネルギー)の使用を増やす。

・太陽光、水力、地熱、風力、バイオマス、燃料電池、水素など。

ただし水力発電などは小さなシステムで。大規模なものは、

その生産・建設に莫大なエネルギーが必要になる。

 ③地産地消

  ・長距離輸送に使われている大きなエネルギーを削減することができる。

③麻の利用

 ・麻は繊維としてだけではなく、シャンプーやせっけん、

代用プラスチック、またバイオべぃぜるとして燃料としても使える。

◆栄養◆

■現状

・日本の食糧自給率はカロリーベースで約40% 

・現在、食糧自給率40%を45%に引き上げようとする動きがあるが、

①農地を拡大しての大規模化②工場での野菜生産が念頭にあるため、

石油エネルギーの利用を前提としたものになっている。
 ・国内においても食糧自給率には地域的な偏りがあり、

北海道では自給率192パーセント。一方、東京は1パーセント以下。
 ・一方、日本の食べ残しによって廃棄される食糧は年間2000万トン。

  これは、世界全体の食糧援助量1000万トンの2倍にあたる。

 ・食べ残しの処理にも石油エネルギーが利用されているという悪循環。

 ・食糧生産では、日本国内の畑でつくられるものが30%。

残りの70パーセントが海外の畑で生産されている。

 ■きゅうりと大豆の例

 ・たとえば、きゅうりをその本来の旬の時期に生産した場合、996kcal

  一方ハウス栽培した場合には5054kcalがその生産に必要になる。

・大豆の場合、国内生産は約19万トン。一方輸入大豆は約490万トン。

  国内生産大豆(約4パーセント)…納豆、豆腐、など

  輸入大豆…豆腐、みそ、醤油、製油、きな粉、もやし、など

(※輸入大豆の場合、ポストハーベストの問題もあり)

・輸入大豆の二酸化炭素排出量を考える

 たとえばアメリカアイオワ州から2万キロかけて運ばれてきた

大豆に使われた二酸化炭素の排出量は、豆腐1丁分で約71g。

これは、3時間の冷房に使われた二酸化炭素の量に匹敵。

一方、地元で栽培された大豆で作られた豆腐は1.3g。

 ・6kgの大豆を作るのに、素人の場合は約100平方メートルの土地が

必要だとすると、収量を重視する農家の方は40平方メートルでも可能。

しかしその場合、農薬を使用したり、遺伝子組み換えなど品種改良された

大豆を生産する方向に傾きがち、との指摘。

■これからどうすればいい?

  ・今、わたしたちは考え方の選択が迫られている。

旬のものを旬に食べるか、食べたい物を食べたい時に食べられるようにするか。

 「効率」という名のもとに押し進められてきたものを、もう一度振り返る必要あり。

 ・栄養(食糧)の問題は、同時に水やエネルギーの問題と密接に関わっている。

  より全体的な視点が必要。

  ・根本的には、個々人の意識が重要とのこと。

そこで、ガンジーの「カルチャー」の考え方が参考になるとの指摘がしばちゃんから。

  詳しくは『ガンジー・自立の思想―自分の手で紡ぐ未来』に綴られているそうです。

最後にスタッフの方からの感想。

ケンさん「NHKの環境番組なんか(?!)をみるよりずっとわかりやすい」

 詩さんからは、システムデザインの観点からするとインプットについての情報は

とてもよく調べられていたけれど、アウトプットについてはちょっと情報が

不足していたのではないかとの指摘。たとえば、降った雨水、私たちが使った水、

私たちが海外から輸入した水がどういったかたちでアウトプットされてゆくのか…

最終的には海に注ぐのですが、そこまでのプロセスの情報が少なかったとのこと。

こうして、知らなかったことを学ぶことでそれを意識し、

自分自身の生活やあり方を振り返る契機ができます。

「私」がそういった契機を通じて変わっていくことが、

家族や友人に少しだけ影響を及ぼし、それが地域をほんの少しだけ変え…

そんな風に水面に落ちた一滴の水が静かに、でもはっきりとその波紋を拡げて

ゆくように、その小さな変化がパッチワーク状につながって大きく拡がってゆく。

翌日の講義で梅さんがこんな言葉を引用していました。

「私たちは無力ではない。微力なだけだ。」

日本のシステムデザインを考える中で知ることになった日本の現状は

かなり深刻なものでしたが、私たち一人一人が変わってゆくことが、

そういった現状を憂いたり、社会の制度などを変革しようとするより、

ずっと本質的でしっかりした変化を作り出せるのかもしれない…

翌日の講義で梅さんがそうおっしゃっていたのが印象に残っています。

そういえば昔、こんな言葉を目にしました。

 ただ、自分自身を改善しなさい

それが、あなたが世界を改善するためにできるすべてです

 19:30 サムソンさん&ユウコさん、ご結婚おめでとうパーティー!

なんと今夜は、前回の梅崎&ナツキータに続き、

サムソンさんとユウコさんの結婚おめでとうパーティー!

8年間一緒に過ごしてきたのだそうです。

今月はじめに入籍されたとのこと。おめでとうございます!!

   

ケンさん&つっちゃん手作りの花かんむりが二人の頭に。

前回の梅さん&ナツキータの鍋敷のかんむりより、

随分とアップグレード(?)しました。

サムソンゆうこさんおめでとうpdf

 「私たちは共に生きることを誓います。」というケンさん手書きの誓約書にサイン。

そして、シャロムスタッフ手作りのケーキにふたりで入刀。

二人のやりとりをみていると、なんだかとても微笑ましく感じます。

とても素敵なお二人です。お幸せに。

さてテーブルには、手巻き寿司やケーキが並びます。

こんな風に手作りのものが中心で、できるだけお金をかけないパーティー。

じんわり心があたたまります。

 それは、急激で鋭いこころの高揚をもたらすことはあまりありませんが、

そっと私たちの芯からじっくりあたためてくれます。

お金をかけずに、こころや想いを込めるパーティー。

マザーテレサの言葉を思い出しました。

大切なのは、何を成し遂げたかではなく、

             それにどれだけこころを込めたかなのです

何をしたかではなく、どれだけこころを込めているかということを

見失わないでいること。そう考えると、時間をお金にかえて自分自身を

削っているような今の生活のあり方を見直してゆく必要があるようにも思えました。

ここちよい雰囲気の中で、そんなことをぼんやり考えました。

 

その後、つっちゃんが参加してきたヴィパッサナー瞑想の話題に。

詩さんも2回行ったことがあるとのこと。また瞑想を実践している方や

興味のある方もいて、話が盛り上がっていました。

詩さんが「瞑想をしていると、自分という存在が粒子でできているのが本当によくわかる」と言った言葉が心に留まりました。

宮沢賢治の『春と修羅』の冒頭の一節が脳裏をよぎりました。

 わたくしといふ現象は

 仮定された有機交流電燈の 

 ひとつの青い照明です 

  風景やみんなといっしょに 

 せはしくせはしく明滅しながら

 いかにもたしかにともりつづける

 因果交流電燈の

 ひとつの青い照明です

そしてキャンドルナイトへ。

電気を消し、廃油で作ったろうそくで部屋を灯します。

普段の生活のなかでは視覚に傾きがちな五感が、

その働きを他の感覚へと移行させてゆくのが感じられます。

 

ろうそくの灯りに包まれていると、こころが静まってきます。

そこにはとても穏やかな時間が流れていました。

                                         河野佳弘 (コウ)

サムソンゆうこさんおめでとうpdf


2009年 パーマカルチャー塾 第4回 2日目   6月21日(日曜日)

はぶちゃんレポート ワードで編集されたものをpdfで見ることができます。

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おはようございます。さてさて、とっても気になる本日のお天気は??? 
またしても恵みの?雨…雨にもめげず、2組4名がキャンプインさせていただき、
雨の音とともに眠りに就き、雨の音ともに目が覚めました。
大地に寝ころんで、小鳥のさえずりで目が覚める。
テントって何とも心地よいものです。雨の音さえも自然の子守唄で
ぐっすりと寝られました。自然を満喫できるキャンプイン。これからも増えそうですね~♪
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~~ 本日のスケジュール ~~

5:45   モーニングヨガ(希望者のみ)
6:30   梅ちゃん先生の講義
8:00   農業実習① 草刈り・収穫・種蒔き等
9:30   ブランチ
10:45  建築実習① 木工実習
12:30  農業実習② 雑穀の種蒔き
12:45  建築実習② 基礎の墨付け
                建築実習③ 各班に分かれて作業
15:00  ふりかえり・まとめ
16:00  終了・解散

★モーニングヨガ★ 5:45~
~朋子さんによるモーニングヨガ~
いつもにもまして早朝スケジュールにも拘らず、7名が参加しました。
お香の香りと素敵な音楽とともに、心身ともにリラックス♪
もう少し遅ければ参加したいな~の声多数・・・
オームシャンティクティシャンティクティシャンティクティーーーー

 

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★梅ちゃん先生の講義★ 6:30~

mhtml:file://C:\Users\Masako\Desktop\2009_6パーマカルチャー.mht!http://www.ultraman.gr.jp/~perma/1009621peema015_small.JPG農業実習のはずでしたが、雨の為、梅ちゃんによる講義となりました。
まず種についてのお話。
F1(交配種)・GM(遺伝子組換え作物)は、自家採取ができない為、
毎年買わなくてはいけなくなります。農家は農薬・肥料も大量に必要となり、
毎年大量の借金をしなくてはならない等、問題点の指摘もありました。
( F1・GMの詳細 http://www.hh.iij4u.or.jp//oonemoto/hitohachi/index.html )
自家採取のできる自然農法は、緑肥・草生・共生栽培で環境負荷もなく、自然にやさしい農業であること。
そして、自然農法センターで背の高い小麦が、野菜と交互に植えてあるのは、蝶たちに下の野菜に気づかれないようにする為もあるそうです。生き物との共生です。何とも素敵なお話で和みますね♪
そして本題に入ります。昨日の宿題の発表、「日本のシステムデザイン」の復習と補足を兼ねて
『これからの時代の生き方・暮らし方』 というスライドを見ながら梅ちゃんのお話が始まりました。

これからの時代の暮らし方生き方pdf
その中では、田中優さんの講演会で使用されている資料も使われていました。
 ( 田中優(ゆう)さんについて→ http://tanakayu.blogspot.com/ )  

『これからの時代の生き方・暮らし方』・・・3項目に分けて説明がありました。

1.日本のシステムはどうなっているか?
~栄養について~
【食糧自給率の推移】・・・カロリーベースでの数値 
 35年前・・・・・80
現在 ・・・・・・40%  →輸入量が大幅に上がっている
【フードマイレージ】・・・食料の生産地から食卓までのトン距離を定量化したもの
~国別ランキング~ 
1位 日本・・・・・・断トツで多い!穀物が非常に多い。(飼料・小麦・大豆・油脂類等)
2位 韓国
3位 アメリカ
4位 イギリス
5位 フランス
6位 ドイツ
【遺伝子組換え作物について】
日本が輸入しているものは、区別されてなくて相当入ってきているようです。
スナック菓子使われている。油も怪しいらしい・・・
ほとんどが家畜用の飼料である為、お肉を介して食べている事になるそうです!

 【野菜の輸入】
野菜等の輸入が増えている背景として、保存の技術が上がったり、
農薬や、ポストハーベストの使用増加がある。

           ↓↓↓
中国のほうれん草など、中国で農薬を使っても検査されていなかったり、
日本では農薬の種類により、検査されていない場合も多い。 …怖いですね

 ※フードマイレージは環境負荷を与えているので問題である
対策は?
・地産地消を進める
・身土不二(しんどふじ)の考えを!
・・・
食養運動のスローガン。「地元の旬の食品や伝統食が身体に良い。」という意味。 
 大正時代に「食養会」が創作した。仏教用語(しんどふに)より来ている。
食糧自給率の向上につながると考えられている。
韓国では一般的。 
 【中国について】
1993年までは、輸出国だったが、2003年には、油脂作物・肉類の輸入が大幅に増加
 【お肉について】
鶏肉・豚肉・牛肉では、牛肉が一番大量に穀物が必要になる。
長い間、育てるのに長い期間かかるから、その分大量の餌が必要。
 例)1kgの牛肉には10kgの穀物が必要となる!
肉類は、大量に穀物が必要になるので、食べ物不足に陥る
アメリカの輸出も減っているが、中国の輸入が増えている。
                     ↓
今後は、輸入困難になっていくのは間違いない!
                  ↓ 
◎解決方法として、肉食を減らして、自給率を上げていくしかない。
                  ↓
「有機農業みんなの疑問」舘野博之さん著作によると

自給するには、日本人1人当たり4アール(120坪)の農地が必要
      人口1億2000万人で平成15年には475万ヘクタールという事で、
◎耕地面積については、自給は可能らしい。

 ~エネルギーについて~
【CO2排出量】
産業部門37%、運輸部門27%で6割以上を占める。家庭からは30
ビデオと冷倉庫に関しては、この20年近くで、省エネ率がマイナス80%だそうです。
照明では、蛍光灯が1/5へ減少、LEDでは1/80へ減少しています。

これ以上、家庭での排出量削減には限界がある。
                   ↓
               
自然エネルギーの家庭への導入 太陽光発電

 【CO2排出量比較 家庭内の電力消費】

   クーラー・エアコン 23

    冷蔵庫      17%     約2/3を占める、家庭電力消費の四天王。

    証明器具    16% 

    テレビ       9

 【エネルギーを自給でまかなうには?】

・自然エネルギーの導入。(風力・太陽光発電・水力など)
・バイオマスエネルギーの導入。
※バイオマスエネルギーは増えも減りもしないので、ライフスパン的にはOK
 永久に使えるエネルギー。木質ペレットの導入
それから、中国のバイオガスシステムや埼玉県小川町の生ごみが液肥と燃料ガスに
生まれ変わる例も紹介されました。更新されるものを利用すれば、持続可能。
ちゃんと森が植林整備される事で⇒カーボンニュートラル 
 ※電力は質の高いエネルギーなので、すぐ熱にするのは勿体ない。オール電化も問題があります。
  ◎エネルギーは、省エネと自然・バイオマスエネルギーで実現できそう!
  ※電力・ガソリンを62%減らす

【自然エネルギーの導入計画】
オーストリア80%に対し、日本は1.4% …
少なすぎます
【原子力を最初から作れるのは4ヶ所】
フランスに一か所。他3ヶ所は日本!

◆バイオマスエネルギーとは?
生物体から得られる自然界の循環型エネルギー。薪を燃やしたり、動物の糞を燃料、
サトウキビをエタノールにして車の燃料にしたり、生ごみ発電を行うなど。
光合成によって生物の体内に蓄えられた太陽エネルギーを資源として活用する。
木や生ゴミ、動物の糞尿などに含まれる炭素や水素を、発酵・分解・燃焼することによって
エネルギーを取り出します。
地球温暖化防止にも非常に有効なエネルギー。
◆カーボンニュートラルとは?
    「環境中の炭素循環量に対して中立」となる。何かを生産したり、一連の人為的活動を行った際に、
   排出される二酸化炭素と吸収される二酸化炭素が同じ量である、という概念。
◆木質ペレットとは?
   間伐材や製材等の木くずを破砕して木粉にし、水分を取除いて(乾燥して)、
   粒状に高圧で固めて作った木質燃料。

~水ついて~
【水は自給できてるか?】
 ⇒ 60%もの食料を海外に依存している事で、水も海外に大量依存している事になる。
・バーチャルウォーター・・・640億
/年     
・国内の灌漑用水・・・・・590億/
◎水を海外に依存しない為には、節水は勿論、肉食を減らして食糧自給率を上げていかなくてはいけない。
◆バーチャルウォーター(仮想水)・・・輸入作物・畜産物を国内で育てた時に必要な水の量

 2.便利になって帰ってきたものとは?
【今はどんな時代か?】
  変化が激しい。ドックイヤー(10年)だったのが、マウスイヤー(3年)に。
   10年ひと昔から3年ひと昔へ
【便利になって帰ってきたもの】
1.電子メール・・・・・ 電話・ふみの文化の復活
2.インターネット・・・・ボランティア文化の復活
3.資源リサイクル・・・・リナックス・教えあいの文化・地域コミニュケーション・助け合い
4.食べ物・・・・・・・・・安全と環境と調和した食料生産。自給用の野菜栽培の関心の高まり。
    有機野菜が入手しやすい。家庭菜園が見直されてきた。
【4つの共通点】 
社会状況が変化して、非効率と思われていたものが便利に復活している。
スパイラルアップ  ⇒ 昔に逆戻りするのではなく、緩やかに上昇。進化している。

↓↓↓
               まさにパーマカルチャー

 3.これからの生き方・暮らし方の羅針盤は?
【これからの経済】
贈与経済 ⇒ 物を交換
マネー経済 ⇒ つながり経済へ

 1.貨幣経済

2.物々交換の経済   人よりお金。今はほとんど2と3がない!

3.労働交換の経済

 ◎生き物・自然・人がつながる暮らし=めざす持続可能な社会
 【どう生きるか?】
ライフワークバランス・・・仕事以外の人生と仕事の時間的バランス
仕事が面白くないから⇒娯楽・レジャーが増えてきた

充実した暮らしとは・・・安心・安全・健康な暮らし。心にゆとりのある豊かな暮らし

 自分のなかに自分の暮らしを取り込むことで、自分と物質両面の質の向上
                      日々の暮らしを創ることは楽しいこと。

↓↓↓ 
                          
答えのひとつはパーマカルチャー  
                     
≪キーワードは、衣・食・住・医≫  

 社会構造の変化も重要。 正しくより楽しく、つながりんぐ。・・・夫婦生活も同じだそうです!
          
ひとりひとりは無力じゃない。微力なだけだ! (byてんつくまん)
           
自分がめざすこと、自分が求める未来は?
             仲間とのつながりあい。
             できないときは、ギャップをどう埋めるのか?

 はたらくとは・・・傍(はた)にいる人を楽にすること

 つながりあい・かかわりあい・教えあい・分けあい・支えあい 

         ↓↓↓ 

                  愛が大切!!!

   愛のある生き方・パーマカルチャーは羅針盤!

皆さん、早朝なのにすごい集中力で真剣に聞いているようでした。
昨日の日本のシステムデザインの発表内容が、更に発展していた内容でみんな興味津々。
梅ちゃんの丁寧なお話でより理解できました。
昨日は、知らなかった事への驚きが凄かったですが、持続可能にするにはどうしたら良いか
解決策も少しみえてきました。何とかしなきゃ!という思いでいっぱいになりました。

これからの時代の暮らし方生き方pdf

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★農業実習① 草刈り・収穫・種蒔き★
みんなレインコートを着て、いよいよお待ちかねの農業実習です。詩さん宜しくお願いします。
各班で、草刈り・収穫・種蒔きです。草刈も随分慣れました。作物が大きく育っているので、
雑草も見分け易くなりました。持参した種を蒔いたり、植え付け作業もしました。
mhtml:file://C:\Users\Masako\Desktop\2009_6パーマカルチャー.mht!http://www.ultraman.gr.jp/~perma/1009621peema008_small.JPGそして喜びの収穫です!
カブ・サラダ菜・レタス等、元気よく育ってくれました。
みんな、とっても嬉しそう~♪ 雨降りでも全然気になりませんね。

それから、先月植え付けたサツマイモ、種をまいた落花生も順調に育っていました。
落花生は4粒蒔いたので、しっかり育った2株を残し、小さい2株の根元を鋸鎌で切り、
土に返してあげました。引っ張ると根っこが付いてくるので、切った方が良いそうです。
そして、ポップコーンの種も共同の場所にみんなで蒔きました。
秋には、ビールと共にポップコーン!楽しみですね~。アババビール宜しくです!

★ブランチ★ 9:30~

待ってました~ いよいよお楽しみのブランチです♪ フードマイル20~30mの新鮮贅沢ブランチです。
今回は、民ちゃんがお休みという事で、朋子さんがお1人で作って下さいました。いつも本当にありがとうございます!
採りたてのレタス・ルッコラの色が何とも鮮やかです。お味噌・ニンニク・ごぼう・ニンジンなどの野菜が入った
野菜味噌とごはんを野菜に包んで食べました。お野菜だけとは思えない、肉みそのような味でした。
ごはん・野菜のポタージュ・パン・あげと菜っ葉の煮物・マーマレードなどなど。
どれもこれも本当に美味しく頂きました。ごちそうさまでした。

前回からみんなが持ち寄ったお薦めの本が貸し出されるようになりました。
ブックシェアリング 
メーリングリストでも有益な情報の提供があり フリマや地域通貨も始まりそうです。

★建築実習①木工実習★ 12:45~ 

今日も杉山さんにお世話になります!

最初は、道具の扱い方の練習をかねて木工実習です。みんな自分の道具を用意してきました。

ノコギリ、玄翁、差し金、ノミ、コンベックス。ほとんどの人が新しく買ってきたようです。

 そして見ものは、道具入れカバンです。帆布バック・風呂敷など、みなさんおしゃれで素敵♪
特に、電車に乗ってくるかとしゅんのテニスラケットカバーにはみんな驚き!ちょうどノコギリも収まり、
本当にナイスアイディアです!健さん大絶賛でした。こういうところにも、あるものを利用して遊び心を
大切にするパーマカルチャー精神が活きていますね。

 

今日は、お風呂でも使えるような小さな椅子か、プランターを実際に作ります。

用意して下さった完成品を見て、みんなの目が輝いてます。本当に作れるかどうか不安もちょっぴり…

前回同様、杉山さんが板に図面を書いてきて下さいました。

 

椅子と、プランターで作りたい方を選び、用意して下さった木材で早速作業に入ります。
今回は、杉山さんの工房から出た端材、杉と輸入材です。本当は水に強い、ヒノキやサワラがいいそうです

【椅子製作編】
椅子の脚の勾配は2寸勾配。座面は、だぼ止め。足の側面は、留めホゾです。

①面の角4ヵ所に墨付けして、鋸で切ります。墨付けは、表面と側面の両方です。 

(※鋸で切るときに側面の線がないと真直ぐに切れない) 四つ角を切るので八角形になりました。

②平鉋で裏と表8か所の面取りをします。斜めの部分逆目方向にならないように鉋を掛けます。

③足の部材の墨付けです。2寸勾配を差し金で墨付けします。4面に墨付けをします。

※側面に引いた線は、上部と下部の線が、平行になっていなくてはいけません。

④側面の斜めの線を見ながら、慎重に鋸で切っていきます

杉山さんがやると、とても簡単そう。さて、みんなで実際にやってみると???差し金の当て方でも混乱。

斜めに鋸で切るのもちょっと難しい・・・。時間がなく、早い人でも片方の脚を切るところまでで精一杯でした。

早く差し金の使い方を習得したいものです。

( 差し金の詳細・使い方→ http://www2u.biglobe.ne.jp//tyouken/sumigi/sasigane.htm 

【プランター製作編】

 

四方転び(朝顔箱)という手法で作ります。自由矩や罫引きという道具を使いました。

こちらの方が椅子より難しいそうです。 

①材料を用意します。底板1枚、壁になる四面の板。合計5枚。

②長辺側に使う板材(2枚)に三寸勾配の線を引きます。

   板の左右にそれぞれ線を引きます。書かれた形はちょうど逆向きの台形。

③のこぎりで左右の線の外側を切り、引かれた線の2ミリほど外側を切りました。

   外側に余った部分の仕上げは杉山さんがカンナでお手本を披露してくれました。

④地面と接する部分(=板の厚み)の勾配をとります。これも三寸勾配だったはずです。

   イスと同様に板は地面と垂直に立てないから勾配を付けるための線を引きます。

⑤地面と接する板の厚み側はのこぎりで切るのは困難な為、鉋で削ります。

⑥短辺側の二枚も同様に罫引くが、長辺側の板に挟まれるカタチで組み合わさるので、

   二枚を正確に同じ長さで罫引いて切らないといけません。

 

【罫引き(ケヒキ)】・・・材をけびくことによって材に平行な線を印したり、薄い板を割ったりする道具

プランターを作る場合は、枠に使う四枚の内、短辺側の板に(板厚分の)まっすぐな

平行線を引くのに使います。目的は長辺と短辺側が直角に組み合わさる時に、

ぴったりゆがみなく組み立てる為です。あとで、木ねじや釘で固定します。

【自由矩(じゆうがね)】・・・角度を自由に調節できる定規。自由金、斜角定規とも呼ばれている。

目盛りはなく、角度は調節可能。妻手(短い方)と長手がネジで止めらます。

必要な角度の線を引いたり、所定の角度を一方に移す場合に使われます。

続きは、次回の講座の空き時間等でやる事になりました。持ち帰って家で続きをやる人も。

短い時間でしたが、実際に道具を使っての作業は、本当に楽しく充実したものでした。

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★農業実習② 雑穀の種蒔き★ 12:30~

雨もやんで良いお天気になり再び畑へ。 蒔く種は、『もちきび』 と 『もちあわ』 です。

草が盛々の共同畑で、詩さんから雑穀の種蒔きの方法を教わりました。

 

①まず鍬で、雑草の生い茂った草の上から土が出るまで削っていきます。

※幅20cm位で、3条作りました。

②普通に歩きながら、土の表面にパラパラ蒔いていきます。それを往復して蒔きました。

※蒔き方のコツは、手のひらに種をのせ、指と指の隙間から均一に落ちるようにします。

※蒔きすぎると間引きが大変になるので気をつけること。 

③そして、鍬の先で刻むようにして種を少し潜らせます。

④土の表面全体を鍬の裏側で軽く押さえていきます。

⑤条間の草を刈って、種を蒔いた土の上に被せ乾燥を防ぎます。

 

もう一つの種まき その後、背が高くなっている草ぼーぼーの場所に、詩さんが大胆に種を投げ蒔きました!

そして、雑草の根元の近くまで刈って完了です。こんな方法もあるんですね。

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★建築実習② 基礎の墨付け★ 12:45~ 

 生かそう庫の基礎の墨付けです。

10日前にオシマーズ建築集団の健さん・亀ちゃん・かとしゅん・やよいっち・アババさんにより立派な基礎が出来ています。

芯からの線を引きます。土台が載る位置に墨さしと墨つぼで線を付けます。柱の幅は4寸です。

墨付けをしたら、ちょうはりは取ってしまっても良いとの事でした。基礎の墨付けはあっというまに終わりました。

 

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★建築実習③ 各班に分かれて作業★ 12:50~ 

土台・柱・梁・丸太の4チームに分かれて作業開始です。

新品のノミには調整が必要だそうです。

※そのまま使うと金具が変形し抜けやすくなる為。

【冠合わせの方法】

①ノミを横に寝かせた状態にし、玄翁で叩いて、いったん冠(かつら)を抜きます。

②柄の頭に、2~3mm深く冠が入るように柄の上部を削ってから再び冠を入れます。

  ※ノミでもいいが、切り出しナイフが削りやすいです。

③玄翁で木柄の上部が潰れるように外側にたたき出します。これで冠は取れなくなります。

【ノミの使い方】

①ほぞ穴をあける時は、ばりを防ぐ為、ラインに沿って切り込みをいれます。

②その後は真ん中から、掘ってきます。(たたきのみ)

③最後に線のところを丁寧に。(追い込みのみ)

  ※注意※ ノミを地面に置くと、刃が欠けたり、踏んだり危険です!

【土台チーム】 さくちゃん・つっちゃん・しばちゃん・やよいっち・ほうさん・はぶちゃん

・まず、墨つぼを使って土台に芯を墨付けします。

※墨を引き間違え二重になったら、消すのではなく

使う方の実線が開いた側になるように、>と書きます。

・長さをはかり、墨を付けてのこぎりで切っていきます。

4面とも墨をつけます。切るときにまっすぐ切るため。

※上面・側面2か所・裏の順で書くと線が一致します。

・ほぞ穴の墨付けをし、電動ドリルで穴を開けノミで掘っていきます。

・仕口の蟻継ぎの墨付けもしました。図は継ぎ手の蟻継ぎです。⇒

 

 

【柱チーム】 のぶやん、まきちゃん、あやさん・かとしゅん、亀ちゃん、はやと

・長さをはかり、墨を付けてのこぎりで切っていきます。

・男木のほぞ(突起)を作りました。

 

【梁チーム】 コウさん・みーさん・じゅんちゃん

・長さをはかり、墨を付けてのこぎりで切っていきます。

・ほぞ穴の墨付けをし、電動ドリルで穴を開けノミで掘っていきます。

【丸太チーム】 アババさん・すーさん・ともさん・ゆうこさん・サムソンさん

・ひたすら?丸太の皮むき作業のようでした。

杉山さんのプロ仕様の使い込まれた道具たち。味があって美しいです。

使い込むほどに、いい味になっていくんですね。
今日は、道具の使い方になれるので精一杯でしたが、皆で協力して、
少しずつ形になっていく実感がありました。セルフビルドも夢じゃない!
そう考えるとワクワクします。本当に楽しくて次回も楽しみです。

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★ふりかえり・まとめ★ 15:00~ 
詩さんが作ってきて下さった、美味しいチョコレートケーキを食べながら、
この2日間をふりかえります。

 

感想では、日本のシステムの宿題発表が印象に残ったという意見が続出。
誰もがこの現状はひどい!と痛感させられ、何ができるかという事まで深く考えさせられるものでした。
健さんの「NHKのエコ番組よりすごい」という声は、嬉しかったですね。
すかさず、毎回宿題をいっぱい出そうと言われちょっとびっくりでしたが、来月は宿題がないとの事です♪残念♪
詩さんより、アウトプットの部分が少し足りなかったと言う意見が出ました。生ゴミ・汚水・うんちがどこへ行くのか?もっと色々知りたい気持ちになっているので、きっと自分のための宿題となりそうですね。
そして梅ちゃんの社会の仕組みはすぐには変えられないが、まず自分から家族や友達へ少しずつでも広げていけば
どんどん広がっていき、そのうちに社会の仕組みも変えられるというお話も印象に残りました。
やれることから少しでも始めたいと思います
そして2回連続の結婚パーティー。ゆう子さん・サムソンさん素敵でした!お庭の花飾り、あるものでお祝い。
これほど贅沢なパーティーはないですね~。健さん・朋子さん・詩さんの心づかいに感動しました。
本当に幸せあふれるパーティーでした。おめでとうございます!
今回も盛り盛りだくさん、楽しい時間をありがとうございました。2日とは思えないほどの長い充実した時間でした。

4回目ともなると、みなさんぎっしりスケジュールにも慣れてゆったり楽しめているようです。
もう本当に楽しくって仕方ないですね。次回が待ち遠しいです!みんなが集まれますように…                                                      

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ レポート はぶちゃん