2009年7月18日(土)くもり
安曇野パーマカルチャー塾も第5回目、あっという間にもう半分ですね。
今回は3日間あり、いつもよりのんびり出来るかな!?
けいこさんが久しぶりに登場!シャンティクティの変貌振りにびっくりしていました。
夏休み・連休渋滞か?遅刻者が多く10人でちょっと寂しく開始。
しばらくすると遅刻した人も到着しました。
塾のみんなで持ち寄り貸し借りしている本たち。
私も早速1冊借りる。
【本日のスケジュール】
13:30 オリエンテーション 13:45 【講義】パーマカルチャー建築 〜環境とつながる住まい〜@A ※途中、10分休憩あり 17:00 部屋割り、チェックイン 17:15 温泉へ移動 18:30 夕食 19:30 【ビデオ上映】ラダック 〜発展とは何か〜 20:30 フリータイム
23:00 就寝
★ 【講義】パーマカルチャー建築 〜環境とつながる住まい〜@
▼講師:山田貴宏さん
ビオフォルム環境デザイン室代表。一級建築士。 PCCJの2期生(詩さんと同期)
日本の風土に適した伝統的な家づくり・デザインをしている。
エコアパートの設計
資料(プリント4枚)が配られました。
スライドを見ながら日本古来の家と現代の家の違いを比べる。
50年60年前は1000年以上続いた家の在り方と同じだった。
母屋 馬屋 お蔵 中庭
「岩手 南部曲り家」
母屋と馬屋がくっついた家 屋根の上に乗っかっているものは何でしょう?
これは「うだつ」というものです。
※設置するにはそれなりに費用も要し比較的裕福な家に設けられることが多かったことから、
慣用句として使われる「うだつがあがらない」の語源
動力を使わなくても換気温度調節ができる装置
奥多摩にも「兜づくり」というものがある。
■昔の家の特徴
【材料】
全て100%自然素材 木・土・竹・萱(藁、葦、麦、ススキ)
日本は37万平方キロメートル中70%が森林、しかし国内木材の自給率20% どこから輸入しているかというと、北米、東南アジア、ロシア。
【屋根の機能】
雨除け、日本の降水量平均1700mm→湿気が多い
どう対応するか?
→ひさしを長くする。現代はコストが全てでひさしが短い。
分厚いのはなぜか?
→雨を吸収蒸発することで涼しく。断熱。
その他の理由とは?
→萱は資源・財産である。
馬のえさや肥料(腐る)として使うことができる。
現代は腐ることはだめなこととされている。
昔の家は余すことなく再利用できる。
木組みの家は一度バラバラにしてまた組み立てることもできる。
板→薪→灰→肥料
循環する、資源エネルギーになる。
脈々と積み上げられた知恵によるもの。
【空間】
土間・板の間・畳の間
土間→北方系の文化(縄文)
高床→南方系の文化(モンスーン地帯)
囲炉裏は土間の部分、かまどは南方系。
土間と高床が混在しているのは日本だけ。
柱・はり・ぬき・(竹こまい)
木の家の構造は籠と同じような構造をしている。
漆喰は貝殻を焼いてパウダーにしたもの。
【瓦屋根】
瓦が普及したのは江戸時代…火事対策として
形の違い
⌒⌒⌒中国から伝わった本瓦(仏教のお寺に使用)
〜〜〜波の形、自然のデザイン
【兜造り】
→養蚕
【茅葺屋根】
一番上の部分を「棟」という
棟木を乗せることを「上棟式」という
杉皮の上に柴と水仙を植えてある
→棟が崩れないようにするため、これを「棟飾り」という
地域の資源で造る、釘は使わず石などを置く。
フランス、ノルマンディにも全く同じものがある。
■現代の家
昔の家と今の家は何が違うのか?
ひさしが無い→コスト削減
レンガ調の壁面→見た目だけのフェイク
材料・建材→新建材と言われるもの…石油で出来ている
焼け野原になった時代、早く家を建てることが優先された。
「うまい 早い 安い」
石油製品で出来た家は腐らない。
工業製品→大量生産→大量消費→寿命約30年→大量の産業廃棄物→環境汚染
しわ寄せは私たちの税金にかかってくる。
健康面では…シックハウス→医療費が掛かる。
結果…実は安くない!
■パーマカルチャー的家造りとは?
今の家は原価3〜4割り、6割は経費→内容はスカスカの家。
昔ながらの家は大工さんの儲けは1割
けれども環境・社会的にも負担をかけない家
どうして造り手は新建材の家を選ぶのか?
何故日本の伝統技術が必要か?
少しの傷でもクレームをつけて直させる消費者
↓
造り手は消費者のクレームが怖い、
くるう材料である自然素材は使えない。
↓
工業製品にシフトせざるおえない。
そして、すでにクレーム分はコストに上乗せされている
自然素材を見極める目を持ち、知恵を継承していく人材が必要。
パーマカルチャー的
…何かに負担をかけることなく出来る家
つながっている環境のもとで家が造れている。
■日本で使われている木
杉・ヒノキが圧倒的に多い。
一旦人が手を入れた森は、人が手入れをしないと荒れていく。
日本の林業の現実は厳しい。
山田さん「どれがどの木だか分かりますか?」
(3本の木の素材をみんなに回して、匂いをかいだりして確かめる。)
・杉:年輪の中心が赤い(中心赤い部分→腐りにくい、外側白い部分→腐りやすい)
・ヒノキ:ほんのり中心が赤い
・集成材:一旦スライスされ再度くっつけてある
これを使わないといけないことになっている。
この3つを外に置いておくと最初に腐ったのがこの集成材
→防腐剤を使用することになる。
住まい手のほうから声をあげる事が必要
■地消地産の家造り
「東京の木で家を造る会」のスライドを観る
日の出・青梅の奥の森で、大黒柱を家主自ら選ぶ。
伐採のとき木が倒れるところを見ることで、その神々しさ、大切さを知る。
住まい手が自然素材を理解する事で儲からないがいい家が出来る。
伝統的な木の組み方
→究極のプレハブ!海外の人はこれを見て驚く!
土壁
→竹を編んで、藁を入れた土を練り塗りこむ。
瓦
→昔のセラミック製品
職人さん一人で手で焼いている、値段は工業製品のものと同じ!
まずは無垢の木組みの家次に台所などを考えていく、構造が一番大事です。
台所
→台のステンレスはステンレス屋さんに造ってもらい、下は大工さんや建具屋さんに造ってもらう。
いらない機能はつけない!
内壁
→漆喰
ロフトは土壁のまま。
※土壁には寄りかからない、触らない。住まい方にはルールがある!
木や土には調湿機能がある。
土に藁を混ぜることで微生物と共存している事にもなる。
人体にいい影響を与えているのかもしれない。
大学の建築学科では何故か木材建築は教えないそうです。
★【講義】パーマカルチャー建築 〜環境とつながる住まい〜A
■環境とつながる住まい造り
パッシブとアクティブ
2つとも室内環境を調節する事
・アクティブシステム:電気などの動力を使い依存する室内環境を調節方法
・パッシブシステム:電気などの動力を使わず、建築そのものの仕組みと形による室内環境を調節方法
【パッシブな手法】
鳥の巣、蟻塚→換気・断熱の機能
世界の伝統的な建築…写真集オススメ(題名は書き忘れました…)
多種多様な風土の中でそこにある材料で造られた家
エチオピア、モロッコ、マリ(泥土の家)
パキスタン(屋上に風受けと言う設備がある)
アンダルシア(外壁を白くして熱くならないようにしてある)
インドネシア(高床式、洪水・湿気対策)
一方…
日本の都会
仕事をしお金を稼ぐための風景、自然と切り離されている。
もし電気が止まったら…?
町屋(風が通る、風が行ったり来たりすることで涼しく感じる)
まずパッシブシステムで家を造りそれからアクティブを考える。
オフィスは仕事のための環境なのでアクティブにならざるおえないが、
住まいならもっとパッシブでいける。
パッシブな家造りはまさにパーマカルチャー。
【快適さの質】
日本の夏は湿度が高く暑く感じる。
熱の伝わり方の種類→対流、伝導、輻射
・輻射
ex 洞窟の中で壁0度気温40度だと体感温度は20度。
土壁は輻射+湿度で涼しく感じる、逆に輻射形の暖房もできる。
・伝導 ひんやりする素材、暖かい素材。
山田さんが輻射温度を機械で測ってみる。
人間35度、テーブル26度、ホワイトボード26度、床26.5度、気温26度
ホワイトボードに触ったときは冷たく感じたのに輻射温度が高い事に驚きました。
熱伝導率の違いで触ったとき暖かく感じたり冷たく感じる。
輻射によって充分寒くない家は造れる。
【室内環境のパッシブコントロールのポイント】
3つをコントロールする事
【夏の工夫】
日射
→現代の建物はひさしが無い、アスファルトの上に立っている→こういった状態を作らない
熱
→屋根の上に水をちょろちょろ出すなど、シャンティクティの棚田屋根は良いかも??
風
→風を通し湿気をこもらせない→シロアリ予防
網戸などにはよしずを入れたものを使う、障子を簾戸に代えるなど。
※簾戸(すど)とは、「夏障子」ともいい、簾(すだれ)をはめこんだ建具の総称のことです。
機械化ではなく人間の手を使い、家の「モード」を変える。季節や昼夜など。
湿気
→珪藻土を使う(産地能登半島は全体が珪藻土だった!豊富に有るようです)
【冬の工夫】
夏の逆にする。日本の伝統的な家は寒い、何故か寒い、皆囲炉裏に集まっていた。
太陽のエネルギーを使う。
ひさしの機能
→夏の日差しはさえぎり、冬の日差しは奥まで入れる。
落葉樹
→葉っぱにより夏は日差しをさえぎるが、冬は葉っぱが落ち日が入る。
→板金に太陽を当てて50度から60度の風を床まで送り基礎を暖める装置。
冬は冷たくないくらいで充分過ごせる。
【エコビレッジ】
家の廻りの環境改善
→室内環境の快適性UP
環境の連続性、面的広がりが実現すると、
→環境のポテンシャルUP
※ポテンシャル(potential)は、直訳すると「潜在性」を意味する物理用語。
→快適性益々享受、周囲との共有に発展
緑の共有
→様々な機能を果たすようになる
現代の我々の町では水、エネルギーの供給はインフラが担い、
ゴミもごみ収集システムによりどこか遠くで処分されている。
物資、エネルギー、水の一方通行のシステム。
一方通行のシステムは環境中の負担を増やす。
緑の連続で面的なつながりを持つ空間がまちの中にできる事によって、
物資循環、水の循環、エネルギー創出の場、食料生産の場、という可能性が出てくる。
物理的なものが安定
→人間同士も安定してくる、環境と資源の分かち合い。
【ピークオイルと気候変動】
石油のピークはここ数年で来るだろうと言われている。
ピークを迎えた後、需要は増えるけど供給は減る。
ということは生活のコストがどんどん上がることになる。
私たちは何をしなければならないか?
実は楽しいこと→パーマカルチャーをすること。
口笛を吹きながら下って行こう!
【エコアパート】
日本のエコビレッジとは?
例:足立区のエコアパート、藤野プロジェクト里山長屋暮らし(4世帯)
自然素材、東京の木を使う。
アパートは安く造るのが当たり前、こういうものを造るのは
一般的にはクレイジーなことでまだ1件も依頼はない。
実際は…
アパートは傷がつくのを嫌がるが、住人はそれを理解している。
家賃は12万で高め(同じ地域で9万円)だが、
畑付きアパートに住みたがっている人は東京にはおおい。
人気があるので空き室期間がない。
普通のアパートは13年で回収するところが、エコアパートは8年で回収可能。
環境に意識の高い人が集まるので、変な人が来ない。
4家族中3家族がパーマカルチャーをやっていた人が住んでいる。
エコアパートブログhttp://blog.canpan.info/eco-apa/
パーマカルチャーではおなじみスパイラルガーデン
こんなアパートがあったら住んでみたい。
住民同士だけでなく近隣の方ともつながる場としての機能を併せ持っているところがいいですね。
★温泉へ移動!まだご飯は食べられません!
★お待ちかねの夕食タイム!
タイ料理風
夕顔と厚揚げ。
なす、ピーマン、大葉、ご飯にかけて。
にんじん、春雨。
すっぱいスープ野菜いっぱい。これを食べると全てのバランスが取れます。
ごはん、朋子さんがかまどで炊きました。
デザート、小豆とタピオカ、甜菜糖で甘みをつけました。
●「Ancient Futures(懐かしい未来) 〜発展とは何か?〜 40分
★【ビデオ上映】
うめちゃん
「ラダックでは短期間に起こったことだからわかりやすいが、
日本にも同じような事が起きた、長い期間をかけているのでそれが見えにくい。
伝統的な暮らしに自信を無くしてしまっている。
パーマカルチャーはそれにもういちど光りを当てるもの。」
ゆうこさん
「ブータンに行った事があり、桃源郷だと思った。
ラダックがインドに取り込まれてしまったのを見て、
ブータンは独自の文化を守っている。
信号は1個、スタバが無い国に初めて行った。
王制を無くしたことによって、アメリカ文化が入ってしまうのではないかと思うので、
独自の文化が無くならないで欲しいと思います。」
けいこさん
「フィンドホーンのスタッフは現金を持っていないので遠くに行きにくい。
お金は誰かからの寄付で集めたりする。」
やよいっち
「遠くに行く事はいいことなのか疑問。
そこに豊かなものがあるのに遠くに行って色んな物を買う必要があるのか?
飛行機は悪ではないかと思う。」
〜それから税金の話になっていったんだっけ…?税金を払わないで過ごすには??
山田さん
「友達が仕事をやめ自給自足の生活をしている、
アルバイトをして現金じゃなく物でもらうと税金はかからない。」
建築工事現場→建材
農家→作物
などなど、お金で買うより沢山もらえるよ!
そしてお楽しみ、フリータイムへと突入していくのでした〜。
さらに山田さんとその仲間達がセルフビルドで、
2年半かけて建てたという家のスライドを観せてもらいました。
仲間がいるからしんどさも乗り越えて造ることができたとおっしゃってました。
レポーター マキでした♪
2日目 ‘09年7月19日 雨続きで、なかなか畑に出られず。午前中はお天気待ちしながら予定入れ替えての講義中心。 午後はなんとか雨雲切れて(天気雨もありながら)いざ実習。夜もビデオと講義。 さすがに2泊3日だと中日は時間ゆったりとれて充実。。。
6:00〜 モーニング・ヨガ …ともこさん 7:00〜8:40 野菜栽培の基礎知識 …詩世さん 8:55〜 段ボールコンポスト(しこみ方デモ)…詩世さん 9:20〜 パーマカルチャーの原則 講義 …梅ちゃん 11:00〜 建築実習(プランター、風呂椅子の続き …杉山さん 14:00〜 建築実習(玄関まわりのストローベイル、いか倉庫班別作業)…杉山さん 19:30〜 異文化から学ぶコミュニケーションのあり方 …森谷さん 講義: 野菜栽培の基礎知識 (詩世さん) 配布資料『野菜栽培の基礎知識』、以前配布された『播種・収穫』『作物の原産地と性質』参照
1 野菜と山菜 子育てと同じ。小さい頃はよく面倒を見る。その後は過保護にしない。 →「種蒔きは丁寧に。草との競争に負けないように」 とくにニンジンは発芽率が悪いので丁寧に。乾燥していると播けない。 2 栽培適期 ・野菜の旬を知る(旬=収穫適期。野菜本来が育ちやすい時期) ・地域によって異なる播種型と作型 cf.『播種・収穫暦』播種の適期は短い。早すぎても虫が出るが、遅すぎると育ちづらい。 地域ごとに違うので、地元で畑をやっている人や種屋さんに聞くといい。 「雪形」や生物季節暦のように、地域ごとに目安になる事象もからある。参考に。
3 適地適作 Cf.『作物の原産地と性質』 ・日当たり・水分・肥沃度 ※肥料はやりすぎてもよくない。いわばメタボ状態? 大きい野菜が美味しい(健な)とは限らない。形の良いものを。(例:ダイコン、タマネギ) 緑が濃すぎるのは窒素過多。苦いことも。(例:キュウリ、コマツナ)
例 トマト…アンデス原産=気温低め、水分少なくてOK。畝は高めに。 例 大豆… 土地はガラガラのやせているところの方ができがいい。マメ科の中でもとくに。 乾いたところでは花が咲かない。肥沃すぎると葉はつけるが花がつかない。 例 キャベツ、ハクサイ、タマネギ…水分+肥沃でないと結球しない。 (∵結球するにはエネルギー使う)
4 品種の選択 ・在来種、固定種 ・早晩生(播種から収穫までの期間の長さ) 早生は寒い地域に向くが収量少ない。晩生は収量多い。暖かい地域なら晩生でもいい。 ただし、病気等の危険分散の面から、早生〜晩生を併せて育てるとよい。 ・自然農に適した品種 F1品種は人間が手をかけるように作られているので自然農には向いていない。 5 草と虫への対応 ・幼苗期は草に負けぬよう手をかける。 ・全面一度に草を刈ると、環境が急変。虫の居場所が無くなる。自然農では虫は敵じゃない。 (例 ウリ科は一度に草刈りするとウリバエが発生する) ・手が回らない畑は放置しておくのが一番。草ボウボウでも刈らずに最後までサイクルさせておく。 (※逆に、草も生えない畑は不自然。これまで使っていた除草剤の影響かも?)
6 連作障害と輪作 ・自然農だと連絡障害は多少出にくくなるが、輪作を心がける。(例 ナス→ウリ→葉物→マメ)
7 コンパニオン・プランツ ・ある作物どうしを植えることでお互いによい影響がでる。相性良ければ少ない面積でも栽培可能。 上にのぼるもの + 地を這うもの 根が深い + 根が浅い 日当たり好む + 日かげが好き 草丈 高い + 低い 虫が好むもの + 好まないもの アレロパシー(他感作用) (例 ユウガオ+ネギ類 …たぶんネギ類の抗菌物質アリシンが、根の病害物質を抑える?) (※相性が悪いもの マメ類 + ネギ類 )
8 種について ・自家採種の重要性 …気候の違う場所で取られた種より、4〜5年採り続けることで、自分の畑に向いた作物になっていく。気に入った株(気候風土や味の好みに合ってる等)に印をつけ、種を採っていく。 ・交雑を防ぐ方法 …隔離距離(交雑を避けるのに必要な距離)を確保する。(例 シソやゴマ。特に交雑しやすい) …花の時期をずらす。(例 トウモロコシ。風媒で距離を置いても交雑しやすいので)
◎自然のやることは完全。(自然農の考え方によると)全てなるべくして、起こる。 (例 虫が出ても、密植を調整してくれているとか、種蒔きの時期が…等。 自然農を続けていると2−3年で良くなる。) デモ: 段ボールコンポストのしこみ (詩世さん) 作り方 ・みかん箱大 段ボール(厚めが吉) ・腐葉土 5キロ + 米ぬか 3キロ ・土とぬかをよく混ぜる。 ・その上に水をジョウロでかける。 (手で握って固まる程度まで。) ・虫よけに、箱の上を覆い、ゴム等で留めておく。 ・蒸れないよう、箱の下にゲタを履かせて通気をよく。 ※好気性細菌なので、毎日よく混ぜる。半年くらいはもつ。 ※虫が出るのは、米ぬかが不足してると温度が下がって虫が発生することがある。 米ぬか入れて、水をまぜれば温度が上がるので、虫の卵が孵らない。 講義: パーマカルチャーの原則 (梅ちゃん) 配布資料『パーマカルチャーの原則』参照、パワーポイント併用で講義。
1 多様性 :たくさんの安全装置をつくるデザイン 例1 ムギとキャベツ(草丈で通り過ぎるからモンシロチョウが卵を産みつけるのを防ぐ) 例2 インゲンを時期をずらして撒く 例3 森林と草原の境目 (節縁部は長い方がいい。直線より曲線) 例4 水道・雨水・井戸水、ガス・まき・太陽熱…
2 多重性 :ひとつの場所や要素を何通りにでも利用する
3 合理性 :労力や資源を効率よく活用する
4 循環性 :あるもののアウトプットが、ほかの要素のインプットになるように ◎1〜4に共通するのは 「相互関連性の原則」 エコビレッジの具体例等を画像で見ながら。 建築実習:プランターと風呂椅子 (指導:杉山さん) 前回に続き、各自のプランター、風呂椅子制作をしながら、さしがね、自在がね、のこぎりの使い方を体験的に学ぶ。 ※【規矩術】…指矩(さしがね)を使って、建築用木材に工作用の墨付けをすること。(広辞苑) 一番評価の低かった藁 その藁に土をぬり 漆喰を塗ることによりより強固で防水性の強い建物ができます、オオカミの鼻息でとばされた藁 いろんなものがつながることで違ったものになります。煉瓦は強固で評価が高かったものですが森林破壊の現況であったのです。こんな藁を素材にシャンティクティの玄関はカタツムリストローベイル玄関ということで作られます。 カタツムリストローベイル玄関と生かそう庫の刻みが小雨の降る中でおこなわれました。 石積みされたに湿気防止のためアスファルトルーフィングを敷きました。玄関ドアーの型枠を作って基礎に固定 ドアーの取りあい アーチ型のドアが入る予定です。 @ニードルを作る このニードルを使って藁を分割する方法を学びます。 結束縄をニードルに通して藁を分けつ結束縄で縛ります。寸法を測って藁を分割 積んでいきます。 割った竹を縦横と入れてニードルで結束紐を通して結束していきます。 つなぎ部分は細木を藁に打ち込んで重ねていきます。窓部分はペール缶を入れて積んでいきます。 3段積んで大部形になってきました。 竹を使ってベールの内外を縛って形を整えます。 掛矢も使いでているところは掛矢で打って形を整えました。窓の型枠 玄関ドアーの型枠 竹を結束綱で縛って形を整えます。
次回は建前と土を塗る作業にかかれそうです。カタツムリストローベイル玄関ができると今ある屋根は取り壊されます。 これに垂木が載って板葺きの屋根と開き扉がつけば完成です。 カタツムリストローベイル玄関の前で記念写真 建築実習:玄関のストローベイル&いか倉庫 班別実習(指導:杉山さん) 前回に続いての「いか倉庫」班別作業と、玄関前ストローベイルの積み上げを、交代しながら分担で実施。 【ストローベイル用のニードル】 【ブロックを必要な大きさに分割する方法】 1 分割したい長さに、ニードルを使って、ひも(黒い方)を通す。 もともとのひも(わらと同色)は、まだ外さない。 2 新しいひも(黒い方)できっちりしばる。 3 もともとのひもを切って、ブロックを分割する。 このとき、黒いひもが無い方に、もとのひもを残しておいて、しばると、バラけない。 【ブロックを安定させる方法】 縦方向: ブロックとブロックをつなぐように、鉄骨や細い角材、竹材等を差し込んでおく。 横方向: ブロックを互い違いに、継ぎ目をずらすように積む。(レンガ積みと同じ要領) 【ブロックの外側】 竹材で囲いこみ、固定。 お風呂 夕食 講義:異文化から学ぶコミュニケーションのあり方 (森谷さん) 「アマゾンのメイナク族から学ぶ、この星での生き方・死に方」 ドキュメンタリービデオ「森の哲学者・メイナク族」(1999年、40分。森谷さんプロデュース)をみんなで見たのち、お話や質問、意見交換など。 ■メイナク族の生から死まで。人間の生命体としての死、を考える。 【誕生】母親が一人でお産、赤ちゃんとの蜜月、肢体不自由児の運命 … 女の子は初潮を迎えたときに1年間、一人部屋に隔離され、母親から、女性として必要な生活上のあらゆる知恵を教わる。お産についてもこの時に教わり、一人で対応する。 … 出産後は、赤ちゃんと2ヶ月間つきっきりで過ごす。産後の肥立ちと「赤ちゃんに悪い霊がつかないように」の意味がある。 … もし、肢体不自由児や未熟児が生まれた場合、「森に還す」。本人も周りも自由に生きていけなくなるから。 【成長】子どもどうしの社会で、自分たちで役割を学んでいく。 … 自分がもし精神的に不安的な時に小さい子を見てかつての自分を思い出してバランスをとる … 村長から聞いた物語をこども同士で話し合って復習するとか。 … 個性がそれぞれ際立っている。 … 遊びの中、関わりあいの中で、周りの自然、社会から学んでいる。 【通過儀礼】 … 少女は、初潮から1年間隔離される。(前述) 基本的に母系社会なので、母親から家に伝わる伝統をすべて受け継ぐ。 … 少年は、ある年齢になったら、毒を飲み死に直面する。(別の例では3年間隔離するケースも) 犬や魚の歯で体を傷つけて、皮膚を強くする鍛錬も小さい頃から行う。 村・コミュニティ全体が、強い人間を、作っていく。 【結婚】 … 男性が婿入り。(例外 村長の家は嫁を入れる。) 【家族】「幸せ」という言葉はない。(「不幸」という言葉もない。) … 村長の長女の言葉 「家族を養い、人の世話にならず、元気に暮らす、それが生きる(=幸せ?)ということ」 (学校等での)学問をしなくても、本質的なことを理解し、身につけ、実践している。 【生きる技】 … 男は家を一人で建てられて一人前。 (男の役割: 女は子どもを生み、育てる。男はそれをサポートする) 【自然の中で(裸で)暮らすために】 … 自然を変えるシステムを作るのではなく、自分自身の精神と肉体を鍛える。 自然とは変化するもの。自分がそれに合わせていく。内側を変えていく。 【土地のスピリットと対話する】 … 3者(自分、大地、スピリット)の調和。 … 「この大地がすべてを受け入れる」喜びも 哀しみも 楽しみも 苦しみも。 例:長老を殺めてしまった若者を、断罪するのではなく、村に留めて役割を与えて更生させていく。 【死】 … ひとり、森に入って死ぬ。死後は、村の真ん中に葬られる。 例:朝まで元気に働いていたじいちゃん、ばあちゃんが、昼、気がつくと森で一人亡くなっている → 生命エネルギーを最後の一滴まで使いきる。 … 一番盛大なお祭りは「死者の祭」。 死んだら、子孫になって生まれ変わるといわれている。 ◎自然(じねん)=あるがまま 肉体と魂の循環 の中で、生きる。 「すべては森に還る」…人間も循環の一部 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ・ 前夜に、「ラダック」の映画(急激な貨幣経済・西洋的価値観の流入で、コミュニティに根差した生きかたが崩れている様子)を観ていたこともあり、それらとの関連の話も。 ・ 「平和の定義はひとつではない、という話を思い出した。幸せや価値観も…(ラダック、メイナクの間引き…)」byやよいっち ・ 個人的には、哲学者・内山節さんの『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』の中の話を思い出した。キツネにだまされる=自然を敏感に感じ取る、存在を意識する ことが無くなっていったということと、日本人の価値観、死生観の変化は密接につながっているという。高度経済成長の中で、個人の幸せが重視され、コミュニティへの帰属意識やつながりが薄れ、「大きな連なりの中で 生きて、死んでいく」安心感が失われていったのではないかということ。メイナク族の生き方、死に方 と、かつての日本人のそれらとの普遍性。 引き比べて、自分の現状・立ち位置、価値観等を考えさせられる。 以上 (宝珠山) レポートpdfファイル ●森の哲学者 メイナク族 TBS 短縮版30分
アマゾン先住民写真展 Wonderful World
2009年7月20日 第3日目 雨 じゃないぞ?!
ーゲーム終了後、皆さんでそれぞれシェアした中で、出てきた話によるとー スライドを見ながらの講義の後、フェアトレードについて皆さんでのシェアタイムです。 14:15頃〜 森林土壌の生物調査
|
||||