地域通貨とは LETSシステムについて ラビパトラというアメリカの経済学者は資本主義の次に来る経済としてプラウド経済を予言しています。 ラビパトラはインド系の経済学者でソ連の崩壊を言い当てた人として有名です。また資本主義やアメリカのの崩壊も予言しています。彼曰く 経済は地域に密着した小さな経済が生まれるといっています。インドのアシュラムの様なものと思っていただければいいかと思います。 そしてその地域がグローバルにつながった世界が構築されると予言しています。 資本主義は富の蓄積により豊かさをもたらしましたが 富の集中をもたらし差別化によって自給経済を根底から変え依存型の経済を作り出しました。豊かな人はごく一部で貧しい人が大半を占めるようになりました。このことは経済を縮小し地域を活性化のない経済に変えてしまいます。貧富の差がより拡大するのは資本主義の問題点です。貧富の差は働かないから貧しいのでなく経済機構が作り出す必然なのです。そして多国籍企業がその地域から富を持っていってしまい 資金をためた人は他の地域に投資するという悪循環が続きます。その地域はますます貧しくなります。この資本主義の問題点を70%解決するのがLETS システムです。 日本には結いという制度がありました。農家では田植えなどの時労力を提供します。そしてまた労力でお返しをします。現代のようにお金だけでの決剤システムではありませんでした。貧しいけれども豊かさや助け合いの精神が地域を支えていました。 LETS システムはこの結いの心を数値として現したものだと思っていただければいいかと思います。 お金を使わない、新しい経済システム L.E.T.S(レッツ)ってなに? L.E.T.SはLocal Exchange Trading Scheme=LETS 日本では地域 経済振興システムと訳されています。LETSは地域のコミュニケーションを活性化し、お互いが助け合い、生き甲斐を持つ地域づくりを目的にした、地域経済システムです。 LETSの特徴は、参加者が地域内で利用できる地域通貨をつくり、現行の通貨と併用して利用できるしくみになっていることで す。LETSのメンバーは会報などを通して、自分が援助できるか、または他のメンバーが求めているサービスや物品を見つけて取引きをしますが、その時の支払いに地域通貨を利用できるため、現金の支出が少なくてすみ、また支払う料金も当事者同士が話し合って自由に決めることができます。つまりLETSは、地域で暮らす人々が相互援助できるための、大きなコミュニケーションボードのような役割をしており、お互いが困っていることや求めていることを、地域内で助け合って生活していくための支援システムといえます。 以下 エコサポート 杉浦則之さんの文章を紹介しておきます。 オーストラリア・ブルーマウンテン地区でのLETSについて オーストラリアではLETSを活用している地域が約200カ所あり、今回私達が訪問したのはシドニーから車で約3時間のところにある、自然豊かなブルーマウンテン地区にあるLETS事務所。約1000名の登録メンバーがあり、ECOS(エコス)という単位の地域通貨を利用しています。この地域通貨はLETS内で自由に取り決めることができ、地域通貨を利用する場合は、小切手か集計表スタイルの記録用紙に利用内容と使用金額を記入して相手のサインをもらい、毎月の使用金額を事務局に報告するだけで地域通貨を利用できます。事務局では毎月の使用状況を集計してメンバーに公表しており、地域通貨を使った会員はマイナス表示になりますが、マイナスになっても利息を支払う必要はありませんし、プラスになった場合でも利子はつきません。このようにして、地域通貨はプラスでもマイナスでも自由に地域内で利用できるため、普通のお金が滅っている時でも、LETSのメンバーが提供できる知識や技術といった、地域の財産を安心して利用することができます。現在、ブルーマウンテンLETSに登録されているサービスの種類は60種以上あり、育児、介護、料理、大工、車修理、クリーニング、といった日常的なサービスから医者、マツサージ、引越し、運転手、メンタルケアー、ヒーリング、会計士など、非常に幅広くバラエティに冨んだ内容になっています。LETSのメンバーになるには、事務局に申込書と25ドルの年会費(次年度からの年会費は20ドル十10ECOS)を支払うことで、誰でも会員になることができ、会員には月2回の会報が発行されます。会報には会員からの各種サービスの情報が記載されていますが、料金は現金と地域通貨を組み合わせた価格で表示されており、例えばダイニングチェアの販売広告の場合、価格がE40十20ドルと書かれています。これは地域通貨で40ECOS十普通の通貨で20ドルで販売するという意昧で、LETSのメンバーは地域通貨を使うことで、少ない現金支出で取引きをすることができます。このように「LETSは地域で暮らす人にメリットの多いシステムですが、地域の人すべてがLETSを理解して、参加しているわけではありません。LETSではお金を貯めて儲けるとか、損をするといったことがないため、お金を儲けることが働く目的であったビジネスマンには、LETSのしくみを理解して参加することが難しいようです。最後に、LETS事務局の女性が、「LETSはLocal ExchangeというよりもLocal Energy Trading Systemですと説明していたことがとても印象に残りました。LETSは地域に住む一人ひとりが持っているエネルギーを相互利用することで、地域全体の生活エネルギーを高めることができる、「地域エネルギー活性化システム」ともいえます。 LETSの感想と今後の取組みについて 今回、LETSを取材してみで、、日本ではお金は財産であり、個人が財産を貯めることが豊かな生活を送るための条件になっていますが、LETSでは地域の人々が持っている知識や技術が本当の財産であり、その財産をお互いが安心して利用し合えるシステムをつくることが、お金に頼らずに生きがいのある生活を確立することがわかりました。LETSはグループやサークルなど小さな団体でも実施が可能ですので、ぜひ日本でもNPOやボランティア団体などで取り入れてみてはいかがでしょうか。また、オーストラリアではいLETS以外にも、パーマカルチャ-やサスティナブルハウス、ネイチャーケアーカレッジ、などを訪間してきましたので、詳しい内容についてはエコ・サポートまでお間い合わせください。なお、このLETSを日本に紹介するために、今年はオーストラリアから講師を招いてLETSセミナ-を開催する予定です。お楽しみに。 安曇野での取り組み シャロムでまず立ち上げます。参加希望の方はご連絡下さい。まずやってみないことには何も始まりません。資料御希望の方にはお送りしますのでお問い合わせ下さい。 以下はハートマネー 安曇野リングの紹介です。ハートマネー(Local Exchange Trading Scheme=LETS 地域経済振興システム)という地域通貨を使う交換リングです。 このハートマネーは会員相互の間でサービスや生活必需品の交換に利用できます。 あなたが必要とする支援を他の仲間から相互に受けて下さい。 このリングは善意と信頼を結ぶリングです。市場競争の社会から、共生と助け合いの社会へのパスポートです。余白がなくなったら交換にID発行管理者にお持ち下さい。不要になったら残高をプラスにしてID発行管理者にお持ち下さい。 〒399-8301 長野県南安曇郡穂高町豊里 舎爐夢(シャロム)ヒュッテ内 TEL&FAX 0263-83-3838 E-mail: shalom@ultraman.gr.jp http://www.ultraman.gr.jp//shalom/ 地域マネーは地域のコミュニケーションを活性化し、お互いが助け合い、生き甲斐を持つ地域づくりを目的にした、地域経済システムです。 世界に2500ほどの地域マネーがあり利用されています。 【利用ルール】 ハートマネー 安曇野リング(以下HAR)ID発行管理者に 提供できる事、提供してもらいたい事、を年間登録して下さい。HAR会員同志で物品、サービスをHeartで売買してください。価格はお互い相談で決めて下さい。目安は単純労働1時間500H〜1000Hです。1000H=\1000です。このHには利子も利息もつきません。通常の貸借関係とは違い、Hがプラスの人はメンバー内で役に立っている人、Hがマイナスの人は他のメンバーにお世話になっている人であり、また新たな信頼関係を築くという証に過ぎません。 但し、マイナスHは上限10万Hまでとします。10万H以上は発行管理者の承認が必要です。 IDナンバーは LR←提携ローカルリング、HAR←所属ローカルリング、SH←発行管理者、 0123←個人IDナンバー IDナンバー内で使用が可能です。発行管理者は、そのネットワークを責任を持って(情報の公開IDナンバーや収支を)管理します。交換用登録カードはID発行管理者の所か事務局で見ることができますし 入手(有料300円)郵送も可能です。 【地域マネーの長所・利点】 ・小さな事業を興しやすい。(趣味を仕事にしやすい) ・自分の新しい可能性を見つける事ができる。 ・日頃あまり考えない「人の為に自分は何ができるのか?」を常に考えるようになる。 ・友達が増える(メンバー同士がコミュニケーションして取引をするため、お互いの顔が見える関係が生まれ、メンバー間の結びつきが高まります)サインが終わったらアミーゴ(仲間)と言って握手しましょう。同じ仲間ですよねって 楽しいですね。 ・他人に役に立っている事が実感できる。(通常は商品やサービス=お金ですが、リングでは商品やサービス=相手の笑顔や感謝の言葉となります) ・借りをきちんと返す事で信頼関係が厚くなる。 ・不当な取引が行いづらいので安価に取引ができる。 ・信頼できる仲間から買う事で安全で良質なもので手に入りやすい。 ・不況等の理由により意欲があるのに就業できない労働力を有効活用できる。 ・市民が地域経済を主体的に創造する事ができる。 |