《自然から学ぶ〜心地よい暮らし》
5月8日(土) 晴れ 出席15人 + 同伴大人1人・子供1人 欠席2人
5月の安曇野は、新緑、山桜、菜の花、残雪のアルプス、空を写しだす田んぼ・・・ケンさんが「一番いい季節
」というのが納得できる、清らかな景色でした。
畑ではレタス ネギ 小松菜 二十日大根の小さな芽が発芽していました。
インゲン ロケット 野沢菜の花
絹さや 踏み込み温床で育つ苗 ブドウの芽も伸び始めています。
先月蒔いたトマトも大きくなっていました。
☆13:30〜 オリエンテーション&自己紹介
ポカポカと気持ちの良い天気の中、まず、ウッドデッキに集合。今回が初めての人もいたので、あらためて自己紹介・・・ではなく、他己紹介。
ペアを組んで、お互い5分ずつ興味のあることなどをインタビュー。その後、みんなに向けてペアになった人の紹介をしました。
意外なことがわかったり、二回目ということもあって、和やかな雰囲気です。
☆14:30〜 シャンティクティツアー
玄関前に移動して、ケンさんの、なぜ四大文明は滅びたのか、という問いから、パーマカルチャーについての話が始まります。
“熱帯雨林地方で、森を切り開いて、水を引いて、農作物を作ると、300年程で再生不可能な土地になってしまうのです。熱帯地方の木には、栄養の殆どが木に詰まっていて、その木を切ってしまうと、大地が痩せてしまう。そして、水を引くことで、塩害も起こしてしまうのです。
なので、今、私たちが、アマゾンで作られた、安い大豆の安い豆腐を買うことは、熱帯雨林の砂漠化を早めることに繋がるのかもしれない・・・。
そこで、身土不二→その土地のその季節にあったものを食べることが大事になります。
そして、もっと安いものを〜と際限なく求め続ける暮らしには限界があり破堤します。私たちの日本人の暮らしは自然と第3国を犠牲に成り立っている暮らしです。もっと便利に もっとたくさん もっと もっとという生き方から「足るを知る」という暮らし方をしないと地球がいくらあっても足りません。
スローガンは『モアモア教からタルタル教へ〜』
私たち日本人の生活を世界中の人がすると、地球は2.5個、必要になります。地球は1つしかないのに・・・私たちは今の1/2.5の生活をして、地球の人々や自然に負担をかけない、地球の資源を公平に分けあうようにしましょう。
この『地球への配慮』『人間への配慮』『余ったものを分けあう』という考え方はパーマカルチャーの3大倫理です。
パーマカルチャーは1970年代、オーストラリアが大開発が進められる中で、心地よい暮らしをしよう、とオーストラリアのビルモリソンによって考えだされた暮らし方のデザインです。
「パーマカルチャー」は、「パーマネント」→持続可能、「アグニカルチャー」→農的暮らし、を合わせた言葉で、‘持続可能な農的暮らしのデザイン’という意味になります。
その具体例がシャンティクティにはたくさん存在しています。”
ということで、シャンティクティ見学ツアーが始まります。
かたつむりストローベイル玄関→生かそう庫→ルーフトップガーデン→もみがらボイラー→アースオーブン→キーホールガーデン→ロックスパイラルガーデン→コンポストトイレ→踏み込み温床→ティピガーデン→蜂箱→田んぼ
これら、すべて『持続可能』『多様性』『調和』 の要素で溢れていました。
もう一度、ケンさんのお話し。
“ここの畑は耕さないです。耕さないなんてびっくりですね。
「耕す」ことで、有機質が分解されます。野菜にとってはとてもいいことですが 大地は100%の力を使い切ってしまうのです。100を使い切ってしまうのでなく60%の収穫ができれば、充分だと考えます。残り40%の力は大地に残り、そこに太陽の力がプラスされ、次の年には、自然の力で勝手に100%の力を蓄えた大地になるのです。
=持続可能な農的暮らしのデザイン。
パーマカルチャーの目指すところは、世界中を森にすることです。
パーマカルチャーには『ゾーニング』という言葉があって、家から一番近いゾーンに、よく利用する野菜を育てて、その外のゾーンには果樹を育てる…一番遠いゾーンには森…と設計します。
そして、その真ん中、ゼロ地点は『心』である・・・心が変われば、全てが変わるのです。
パーマカルチャーということにこだわらなくても、日本の伝統的文化には、パーマカルチャーは備わっています。
なので、日本の伝統的文化を再認識しましょう。
そして、世界中を森にしよう〜。”
そんな言葉で、シャンティクティ見学ツアーは締めくくられました。
☆15:30 畑の説明
そのまま外で、ウタさんから自然農に必要なものの説明がありました。
まず道具は、クワ(柄の先端が飛び出していないもの)・スコップ・移植ゴテ・ノコギリカマ。
全部で1万円を越えない金額の物で始められちゃいます。
あと必要なものは、草が生える土地と種。
もし、除草剤矢化学肥料が撒かれていた土地で自然農を始めるなら、最初は良くできません、ほとんど地力がないので100m×10mの土地に対して、300sの米ヌカを撒くなどして、土壌づくりをします。3年もすれば調和した大地になり作物が実ります。最初はやせていてもできる豆科などから始めるといいかもしれません。
☆15:45 料理の説明
まずトモコさんから、マクロビオティックを基とした、明日作る料理の説明がありました。
次にタミさんから、アーユルベータに基とした今日作る韓国料理の説明と、前回のアーユルベータ入門講座の復習をしました。
☆14:30〜 料理班・畑班に別れて作業開始
‘10.5/8(Sat)ターミさんの Ayuruveda Cooking
料理はイマジネーションが大事、まずは出来上がりをイメージしてから作りましょう!!
家族の事・一緒に食べる人の事を考えながら・・・美味しくなあれと作ります。
基本作る料理はピッタ、カパにはトウガラシ・こしょう、ヴァータにはレモン・酢をテーブルにセット。それぞれ必要なモノをテーブルで料理に加えてくださいね。
<豆もやしのナムル>
食材(3〜4人分);豆もやし 1袋、塩 適量、半ずりゴマ 大1、にんにく 小1
粉トウガラシ お好み量、ごま油 大1、水 カップ1/2
@
豆モヤシは洗って水けをきり、きっちりとふたの出来る鍋にいれ塩一つまみふりかけカップ1/2の水を加え、ふたをして強火にかける。
A
@が沸騰してきたら中〜弱火にし豆の煮えた香りになるまで『決して開けてみてはいけません』
B
ボウルにすりおろしたにんにく(芽をとる事、胃が悪いと痛くなる)塩少々を加え混ぜておく、好みの量の粉トウガラシも加える。
C
ゴマは半ずりにしておく。
D
豆もやしが蒸しあがったら水けをきりBのボウルに移す。『蒸したスープは美味しいスープになるので捨てない』
E
手で全体を混ぜ塩味が足りなかったら塩を加える。
F
Eに半ずりゴマを加えてムンチして続いてごま油を回しかけてムンチする。
『ムンチ=手で和える 韓国料理の常識です、箸でまぜると韓国のお母さんに怒られますよ
ハンドパワーで美味しくなること間違いなし』
<野菜のチャプチェ>
食材(3〜4人分);好みの野菜(彩りを考えて数種類) 塩 醤油 ごま油 お好み量
きくらげ 一つまみ、シイタケ 2個、にんにく 少々、半ずりゴマ
はるさめ(ジップロック内で水で戻したもの) 80g、水 1/2カップ
@
野菜はすべて千切りにし重ね煮の手順で鍋にいれる。(はるさめが細長いのですべて千切りで・・・)
鍋 入れる順 しいたけ→きくらげ→キャベツ→タマネギ→人参
A
@の野菜の上に塩一つまみ・醤油大1・水1/2カップを加えきっちりとふたをして中火にかける。
B
7〜8分して野菜の香りがしたら火を止め全体を混ぜ、醤油少々で野菜に味をつけ野菜とスープに分ける。
C
スープに少々濃いめの味をつけ火にかけて沸騰させる。
D Cが沸騰したら食べやすい長さに切ったはるさめを加え透明になるまで加熱、ふたをして火をとめる
『 はるさめにしっかりと味をつけるのがポイン』
E
Dを3〜4分ほど蒸らしたらごま油、すりごまをかけて混ぜBの野菜を混ぜて出来上がり!!
<大根と厚揚げのコチュジャン煮込み>
食材(3〜4人分);大根 1/4本、厚揚げ 1枚、しいたけ 4個、長ネギ 1/3本
アスパラ 5本(こごみなど彩り野菜ならなんでもOK)
甘酒 大3(なければ砂糖で)味噌 大3、粉トウガラシ 小1、半ずりゴマ 大1
ごま油 大1弱、水 カップ1/2、醤油 適量・ねぎ 少々
@
大根は1p程度のイチョウ切り、厚揚げは一口大にしいたけは1/4に切っておく。
B
鍋にしいたけ→厚揚げ→大根の順で重ねAの合わせ調味料を上からかけ、水カップ1/2を加えきっちりとふたをして中火にかける。
C
大根が透明になり煮えてきたらゆでて冷ましたアスパラを入れ、全体をゆすりながら味をなじませるように中〜弱火で7〜8分煮つめる。
D
仕上げに小口切りの細ネギをトッピングしてできあがり。
<スープ>
食材(3〜4人分);もやしの煮汁、タマネギor長ネギ 、わかめなど好みの具 適量、醤油 塩 こしょう
水 2,5カップ すべてを加えて好みの味付けでスープにしましょう(こくが欲しい時はごま油)
ターミさんがレシピを作ってくれていたので、少し付け足しして大事だと思うこと加えました。
実際に我が家で作って3〜4人分くらいの食材の分量にしてあります。 やはり基本が韓国料理・・・唐辛子・コチュジャンを利かした方が美味しくできそうですよ〜。
By Ayur Cooking レポーター 大村トモでした
☆18:00〜 夕飯タイム
“天と大地と作ってくれた人に感謝して、いただきます”
今回、大村智子さんの旦那さんと子供さんも一緒にシャンティクティに滞在。晩餐を一緒に楽しみました。あっと言う間に、みなさんと打ち解けてましたね〜。
デザートは、にゃんこ先生からの差し入れのおから黒糖バー。
【レシピ】
材料は、おから150g、黒砂糖40g、地粉50g、豆乳50cc、重曹小さじ半、塩ひとつまみ。
おからはふんわりするまで空煎りします。そして全部を混ぜ合わせて、天板に伸ばして、160℃で20分くらい焼くだけです。
余ったご飯や、オートミール、レーズンなど入れてもいいです。
とっても簡単♪
農業実習
自然農 畑での実習 ティピガーデンの草を刈って たくさんでていた蕗も採りました。かまどではお湯を沸かし蕗をゆでてその後にご飯を炊きました。
ティピガーデンにキュウリを移植します。まず移植するところだけ草を刈ってポットも大きさの穴を開けて水を注ぎます。水が引けたら苗をポットから出して移植 土を寄せてよく押さえます。草をかけてできあがりです。
ティピガーデンに穂高インゲンを蒔きます。 草を刈って根切り平らに押さえて 3粒蒔きました。
一粒は大地に 一粒は鳥に 一粒は私に 3粒ほど蒔くと発芽率が悪くても1本くらいは芽が出ます。3本でたら1本を移植してもいいですね。土をかけてよく押さえると水分がしたからあがってきます。草をかけて発芽を待ちます。
インゲンは巻き付いて登っていくので手の下に植えます。ワラなどを垂らしてやると巻き付いていきます。
次は藍(アイ)を蒔きます
まず表面の土をどかし根切り 平らにして種を蒔きます。この作業は特に丁寧にします。
のこぎり鎌の背でたたいて溝に種を落とし平ぐわで鎮圧 草をかけて発芽を待ちます。 鎮圧と草を置くことで発芽率が高まります。
和綿の種も直まきしました。昨年は移植しましたが発育が悪かったので直まきを試しました。
前回蒔いた葉物類も芽を出しています。苗床のレタスの移植も済ませました。
畑チームの記念写真です。
☆19:30〜 温泉
車で10分くらいの場所にある、すずむし荘という温泉に行きました。
やっぱり温泉はあったまります=^ェ^=
☆21:30〜 交流会
明日はウタさんの誕生日ということで、ケーキが3つ用意されました。
1つはタミさん、1つはトモコさん、1つはウタさんが焼いてきてくれました。
そして、全てのケーキにローソクを灯して、パッピ〜バ〜スデイ♪を歌い、乾杯して、幸せな雰囲気の中、交流会がスタート。
みなさんが持ち寄ってくれたものは、ワイン、梅酒、りんご酒、うなぎの骨、豆、Etc.
☆22:00〜 キャンドルナイト
ここからは自由参加です。8割くらいの人は残って、手作りキャンドルの光で宴は続きます。
☆23:00くらい(?) 片付け 就寝 zzz
以上、一日目レポート担当、湯本真純でした。
2日目;5月9日(日)晴れ
レポート担当 小島
6:00〜 外でヨガ
天気がよく、5月になっても安曇野の朝はひんやりしています。
見上げるとスカッと晴れた空と、鳥のさえずり
6:30〜 中でヨガ
ともこさんの心地よい声に先導されて、体を動かしました。
7:00〜 tea time
バナナ、イチゴ、パンとタミコさんの特製ハーブティー
7:35〜 マクロビオティック講座 byともこさん
「マクロ」=大きな、全体的な
「ビオ」=いのち
「ティック」=術、学
生命を大きな視点で捉え、自然のリズムの中で自分を生かす生活法
大いなる自然との調和を目指すという点においては、ヨガともつながる
マクロビオティックは広めた人の体質に良いものであることが多く、
すべての人にそれがあてはまるわけではなく、何が正しいのかわからない。
大事なことは自分の体に合うものを選択できること、
何をしても元気でいられるように自分を整えること
陰陽調和をとることがとても重要。
しかし自分や一般の人が問題がどこにあるのかを判断するのはとても難しい
良いと思ってやることが正しくないこともある
ともこさんの経験談を話してくださった
「料理」=理をはかる
マクロビオティックの料理方法を知ることで選択できるので得
食べ物はすべて神様
すべてのものに感謝し、ありがたくいただくことが
8:10〜 アユールヴェーダ byタミコさん
先月のおさらいも含めて、パンチャ マハー ブータとドーシャの説明からしてくださった
心をからだを健康にしてくれるのが、アーユルヴェーダ
心の持ち方で体が良い方向に動いていく
病を受け入れる、病と闘わない
「病気の私」から「私の病気」と意識をかえる
気持ちを外に向けると自分の良いものに気付かなくなってしまう、
内に向け、大いなるものに感謝するとブラフマに会える。
本来の自分にいろいろ着せてしまうとネガティブな性質しか出なくなってしまう
バランスが崩れていることがわからず、余計バランスを崩してしまうことがある
心とからだ、精神、魂が健康で人に対する思いやり、愛をもつこと
こだわりを少しずつ減らして、ちょっとずつ気持ちを変える
こころには満足感が必要。足ることを知ることでで感じられる
バカボンの「これでいいのだ」は神様バッカボーンドからきている
すべてを受け入れること「これでいいのだ」と納得すること
9:00〜 畑とブランチに分かれる
料理はお外のキッチンでともこさんから教わり、マクロビオティック料理
畑は苗植え付けと種まきをしました
(1)きゅうりとトマトの苗の植え付け
苗を植える時は穴を掘り、水をあげ、苗をおき、土をもとに戻し、なじませる
水は苗を植えかえるときの一度だけあげる。その後は植物の生命力に任せる
(2)きゅうりといんげんの種まき
種は(大地のため、鳥のため、私のため)3つ植える
きゅうりはティピの柱と柱の間にうえ、茎がつたうための藁を用意する
トマトといんげんは柱の内側に植える
(3)なすとピーマン
畑に植える。それぞれの植物が最終的にどのくらいの大きさになるか想定し、
大きくなる分の間隔をあけて、苗を植える
ウリ科、マメ科は連作障害があるので、植える時畑の使い方を計画立てるときは注意する
(4)苗床から植えかえる
なすとピーマンの間を利用して、レタスを植える
(5)苗床にホーリーバジルの種をまく
雑草を成長点より下から刈り、脇によける
クワで上から土を抑える
種をにぎり、指の間から種をこぼし、2往復する
かまで千切りをするように叩き、種を下に落とし、さらに平クワで上から抑える
上から藁や細い葉を選んでかぶせる
(6)鉢上げ
先月植えた種から芽がでて、大きくなっていた四角い小さなポットから丸い大きなポットに移す
土は完熟腐葉土+赤玉土(水はけがよく、野菜は大事)を混ぜ、2〜3時間前から水をなじませておく
トマトの苗(イタリアン、大玉、メニーナ、ポンテローザ)を移した
苗から畑へ移すタイミングは、その土地の「早霜」と「遅霜」を把握しておき、トマトやピーマンは
「遅霜」以降に行う
10:45〜 お外でブランチ
メニューは
・けんちん汁
・山菜のてんぷら
・ふきの煮物
・きのこのマリネ
・よもぎのホットケーキ
よく晴れていて、のびのびした気持ちでおいしくいただきました。
12:20〜 パーマカルチャー講座 by詩世さん
「パーマネント」=永久
「アグリカルチャー」=農業 & 「カルチャー」=文化
1つの要素について、インプットとアウトプットがある
パーマカルチャーはそれぞれの要素が、関係性をもち、効率的に機能するように
システムをデザインすること
自分が環境に合わせる。自然に同化しようと考えるのは東洋の文化
自分が生活する場所のそれぞれの特徴や土地の性質がある
詩世さんはニュージーランドで実践している知恵を聞き、日本の先人たちの知恵を知りたいと強く思ったとおっしゃっていた
13:10〜グループワーク
「栄養」「エネルギー」「水」に分かれてシャンティクティの仕組みを知る
それぞれのテーマについて、けんじさん、ともこさんに教えてもらい、
グループごとに図示した内容を説明
計画的に生活していることもさることながら、お二人からは今後どうしたいのか、
どんなビジョンを実践しようとしているのかがどんどん発せられることに驚いた
どのテーマについてもシャンティクティが輪になっていることがわかった
自分の生活の矢印をイメージするとすべてが一方通行になっていることも感じられた
14:30〜 シェアリング
絵葉書の大きさの紙に植物の色素をつかって絵を描いた
それぞれ野に出て、草、花をちぎって、紙にこすりつけて
今月の講座から得た感覚で、それぞれが表現した
レポート担当の小島 |