競争から共生社会へむけて
新しいコミュニティー

私達は自給自足的な暮らしの中で皆様のお世話をしたいと今までやってきました。お陰様で多くの人が 安曇野の自然とシャロムのあり方を愛して下さり たくさんのゲストをお世話できるようになりました。本当に有り難い事で私達を支えて下さったたくさんの方達に改めてお礼を申しあげます。すべてに有り難うございます。

北アルブスの山麓、安曇野の自然に抱かれ、田舎暮しと自然の食が味わえる宿として約20年にわたり多くの人を魅了してきた「舎爐夢(シャロム)ヒュッテ」が、生まれ変わりました。「20世紀は、経済効率を最優先にして、あらゆるものを犠牲にして生きてきた競争と分断の世紀でした。21世紀は融合 調和 共生がキーワードです。自已利益の追求ではなく、地球全体を考え、自然とともにお互いを生かし合うことが大切です」と臼井健二さん。

これまで実践してきた、自然と共生する農的な暮らしをさらに発展させるべく、自然農の圃場をベースにオーガニックレストランやカフェ、フェアトレード雑貨や書籍、八百屋、自然食品などを扱うショッブなどを併せた「シャロムコミュニティー」をパートナーシップによる共同体として立ち上げました。この共同体による経済は友愛であるという考えによる共生システムは沢山の恵と幸せをみんなにもたらしてくれることでしょうレストランでは、本格的な天然酵母の薪の石窯焼きのピザやパンなどが、シンプル玄米ランチとともに味わえます。このハーモニーキッチンは一般家庭の主婦でもオーガニックな物であれば惣菜の提供ワークシャアリングが可能です。
ショップでは、フェアトレード(発展途上国などの生産者と消費者が対等な関係で貿易を行い、生産者の生活向上を図ろうという活動)による自然素材の衣類や生活雑貨、シュタイナー思想に基づいた木のおもちゃや文具、自家菜園や産直の有機野菜などの八百屋、またミニ書店では環境や子育て、食、農、精神世界の本などがそろっています。ほか、農園の貸し出しやライブ、ギャラリー、ワークショッブ、インフォメーションボックスの貸し出し、インターネット常時アクセス、日本円を使わない「地域通貨」の実践など、さまざまな活動にも取り組んでいます。
自然農学習会、パーマカルチャー シュタイナー学習会、ベジタリアン料理会、カントリーウォーク 森のようちえん ヨーガ ホメオパシー インド舞踊 人体交響劇などのワークショップも実施しており、各自が自立しできることを分担し、主体的にかかわり合ってゆく、まさに自然と人が共生し発信する共同体となっています。「癒される」から、自らが人を、地域を、地球を癒す立場に。そんなことを可能にしてくれるスペースです。

 本当の豊かさ幸せとは何か共に考えてみたいと思います。

全ての人々が愛し合い助け合い 平和に暮らしている世界を夢に見て 

        〒399-8301 長野県南安曇郡穂高町豊里  舎爐夢ヒュッテ

        シャロムコミュニティー 臼井健二 朋子 

     TEL&FAX 0263-83-3838 E-mail:shalom@ultraman.gr.jp 

また地域通貨の考えを取り入れ、人と人との善意と助け合いに基づいた経済は友愛であるという世界を実現していきたいと思っています。

競争社会からパートナーシップの共生社会を創りたいと思います。だれもが持っている無限の可能性が生かされる様に自立し いたわり合い、助け合うコミュニティーをめざしたいものです。

私達だけでは限界があります。心に響く明日の為に力を貸してください。
共同体のメンバーも募集中です。

 光を求める貴方の参加をお待ちしています。

光の国レインボープロジェクト

            エコオーガニックヘルスリゾート 
                                シャロム共同体  臼井健二 朋子

これは私の友人の伊 藤さんの文章です。2000年いのちの祭りの折に書いてくれました。
これは私の目標とする世界です。21世紀の世界はきっとこの様になるのでしょう。楽しみです。

      共生社会への扉

      伊 藤 英 紀
      (エコロジカル・コミュニティ研究)

      <真理が(ロゴス=ローグ)通じる(ダイア)>
       
 あの「スモール・イズ・ビューティフル」を書いた経済学者E・F・シューマッハにちなんで設立された、イギリスの小さな大学院に留学していた時、“目から鱗が落ちる”と言うのはこのことかと心底実感した本がありました。それは量子力学の巨匠デビッド・ボームが彼の晩年に書いたものでした。その中でボームは、これからの社会の展望を語る中で、人間同士が行なう「対話=ダイアローグ」の重要性を強調しています。これは彼が晩年に最も力を入れた活動の一つです。「ダイアローグ」のダイアは「通じる」と言う意味を持ち、ローグは「ロゴスまたは真理」を意味します。つまり、お互いが公平な立場にたち、情報をみんなで共有し、相互の意見に耳を傾けて対話を進めるならば、独り善がりや先入観が排除されるばかりでなく、一人では到達し難い、よりふさわしい結論に至る事ができるということです。ボームはまた「対話=ダイアローグ」は、私達の社会があらゆる過ちを避けるための、最も優れた免疫機能としての役割を果たすであろうと述べています。お互いの間で何かを決めなければならない場合には、まず相手の意見をしっかり受け入れる事からスタートします。自分の意見もきちんと主張するものの、相手の意見も自分の意見と同等に尊重しな がら、お互いの合意点を探って行く事がそのプロセスとなります。お互いが相互の意見を十分に尊重するならば、必ず合意に達します。しかも「対立」するよりずっと簡単に合意にいたる事も可能です。「共生」とは、「お互いが存在する事によってお互いが生かされている」ことを深く認識し、「自分の存在をしっかり表現しながらも、他の存在も自分の存在と同等に尊重し、共に全体への調和をとりながら生きていく」ことだと思っています。その意味において、この対話による合意形成は、人間社会はもちろん、人間と自然界における「共生」においても、最も基本となることと考えられます。

      <調和への対話には、小さな単位で>
       
  私達が共生社会をめざすならば、社会の構造もおのずと変わって行くことになります。対話による合意を重視するためには、大きな集団では不可能です。よりふさわしい小さなサイズの集団にならなければなりません。また、自分達の活動が他の人々や自然界に及ぼす影響に対して、しっかりと責任を負う必要があります。そのためには、私達の生活の主要な部分を、できるだけ自分の見える範囲で生産し、消費することが要となってきます。社会のシステムも自己管理し、自己メインテナンスします。金融も自分達でまかないます。教育もそうです。つまり、自分達の、自分達による、自分達のための、自分達で納得し責任を負える社会を形成して行く事が大事になってきます。そして、それは意外と小さな地域レベルでの活動となるでしょう。これは昔の田舎にあったような閉鎖的なコミュニティーのことではありません。また、どこかに理想郷を作ることでもありません。これからの共生社会への第一歩は、お互いの自由な意思を尊重しながら、今住んでいる地域のコミュニティーを、相互の信頼と協調関係をベースに、より自立的なものに再構築していくことと考えられます。  

      <対立する同士より、隣との協調から>

 それならば、一体何が具体的に変わってくるのでしょうか。例えば、協調が基本の共生のコミュニティーでは、生産者と消費者、経営者と従業員、店員とお客といった相い対する関係よりも、それらが相互に融合した形が生まれてくるはずです。その方が必要とされるニーズに合った、質の高い財やサービスを安定して供給できるからです。また、個人が全てに所有権を主張することよりも、無駄をすることなく共有できるものは皆で持つというスタイルが多くなってくるでしょう。エネルギー資源の利用についても、それは地域で共同で自給自足することが多くなってくるはずです。このことは、必要なものを必要なだけ消費するといった、新しいライフスタイルをも生み出します。また、長い年月のあいだに築きあげられた伝統的な地域の文化も、貴重な知恵の宝庫として見なおされてきます。財やサービスの交換も自分達で管理する交換システムの中で行なわれる様になります。子供の教育も、大規模な画一的なものから、地域の文化と個人の特質、精神的・身体的な発達に合わせた教育を可能とする、地域に支えられた小規模な学校が増えてきます。協調を主体にした共生のコミュニティーは、私達の社会に豊かな多様性を育み、愛に満ちた生活の場を提供してくれるはずです。地域のひとりひとりは、そのコミュニティーの中に自分の場所を見つけて、コミュニティーを支える大切な役割を担って行きます。そして、その自分の場所と役割は、周囲が移り変わっていくのと同じペースで、常に全体に調和しながら自らも変わって行きます。

      <個と全体の相乗進化>

 まさに自然界の原理と共通したしくみがここにあります。これこそ本当のエコロジカル社会と言ってもよいでしょう。ひとりひとりの愛に満ちた小さな活動が集まれば、それがコミュニティーの「質」を高めていきます。コミュニティーの「質」が高まるとそれがまたひとりひとりの精神的、市民的意識を変えていきます。ここには、全体への調和を大事にする個人とコミュニティーとの相互のフィードバックがあり、それが全体を共に進化させていきます。これは、私達の母なる地球“ガイア”を創りあげてきた原理と全く同じです。実はこれらはもう絵空事ではありません。世界中の各地で、日本各地で、すでに様々な形で実践が始まっています。消費者と農家が共同で経営する無農薬有機農業法人、コミュニティーで作る信用組合、地域での財やサービスの交換システム、地域単位のエネルギー供給システム、車などの共同所有、地域全員の合意を前提とする地方、地域で建てた小学校、などの様々な取り組みが、世界中で同時多発的に起こっています。そこでは実際新しい人間関係、自然界との関係が生まれ、コミュニティー自体も変わりつつあります。これらは、まさに地球規模での変容を実感させる出来事です。嬉しい事に、その変容への扉はあなたの前にも開かれています。そして、あなたが望みさえすれば、この新しい共生の世界にいつでも参加できるのです。シューマッハやボームをはじめ、多くの偉大な先人達が描いていてきた夢が、いま現実に動き出しているのです。

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