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安曇野の大地から 畑の様子と自然農学習会のレポートをお伝えします

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安曇野自然農学習会 2006.5.21

日時 2006521 

講師 佐伯彰(さえき・あきら)竹内孝功(たけうち・あつのり)臼井健二(うすい・けんじ)

レポート こう・ぷみん

楽しみにしていた自然農学習会の日がやってきました。

このひと月どのようにお過ごしでしたでしょうか。身近な暮らしのなかに発見がありましたでしょうか。

腑に落ちたこと分かちあっていただければ素晴らしいですね。
シャロムヒュッテにある草花も、自然のまま、あるがままの豊かさを分け与えてくれています。 

5月のシャロムの庭の様子です。花が咲き乱れています。

ストロベールハウスの周辺 キーホールガーデンと庭の様子 レタスが食べ頃です。

 

温室の様子 ナス トマト 夏野菜が育っています。

 

畑の踏み込み温床の野菜

 


耕さず、無農薬、無肥料、草や虫を敵とせず」と自然の理に沿った農「自然農」を実践され続けている川口由一(かわぐち・よしかず)さん。そんな農的な暮らし、生き方に共感する方たちが広がってきています。
今回、長野県安曇野のシャロムヒュッテでは、竹内さん、佐伯さん、臼井さんの自然農を分かち合っていただきました。自然農に巡り会った私たちも、それぞれの農を分かち合えたらすてきですね。
 

自然農という暮らし方、生き方に惹かれて40人もの方が集まりました。親子で、パートナーと一緒にという方も多くいらっしゃいました。共有したいことを身近な人と分かち合えるのは素晴らしいですね。そんなすてきな関係によせてもらうと、笑みがこぼれて私まで幸せな気持ちになります。自然農を実践されている方、関心のある方と一緒に畑にいると、いつも安らぐ感じがします。皆さんはどんなときに気持ちが安らぐでしょうか。 

今回は、大豆 トマトの支柱の立て方と移植、苗床への種の播き方(キャベツ・レタス)、落花生の播種、その後、田んぼの畔塗りをしました。

安曇野自然農学習会参加者 ガーデンで今日の日程の打ち合わせ。

まずは、シャロムヒュッテの臼井さんから、講師佐伯さん、竹内さんの紹介。(プロフィールから)

●佐伯彰(さえきあきら) 大阪 信州大学出身 海外を旅する中で依存した暮らしでなく自立自活していきたいと思い小諸で自然農に取り組む美斉津育夫さんの元で3年間作業を手伝った。今は安曇野に住み田を7アール畑30アールを自然農で取り組んでいる。 

●竹内孝功(たけうちあつのり)

Email : takecook3@yahoo.co.jp  URL http://www.happyjj.mydns.jp/

福岡正信氏の自然農法をはじめ、川口由一さんの自然農、岡田茂吉氏の自然農法などを学ぶ。現在梓川に自給スクール開講し無農薬、無化学肥料の技術を指導中。 自然の真理を学び、無理無駄がないオーガニック「ナチュラルオーガニック」を多くの人に紹介したいと思っています。 

●臼井健二(うすいけんじ)シャロムコミュニティー代表 自然農 有機農 福岡式自然農法 MOA自然農法 バイオダイナミック的農法を3反歩の田畑で実践中。
パーマカルチャーと共に無駄のない身の丈のあった暮らしを実践したいと思っています。
 


自然農の畑は美しいです。その畑に関わっている人の表情、姿が実に見事にあらわれています。それぞれの畑にそれぞれの美しさを感じることができます。違っていてもそれでいい、その美しさを素直に受け入れられる。そんな自分自身にも感謝です。自分自身の畑、シャロムヒュッテの畑、機会をつくって佐伯さん、竹内さんの畑も見ることができればいいですね。
「これからの季節、地下足袋(じかたび)で畑にでるのが気持ちよい。長靴は、雨が降った場合によい。自然農では、軍手とのこぎり鎌があれば、種を播き、収穫し、野菜の恵みをいただけます」
こうなると、畑の豊かな営みに関わるかどうかは、自分自身の決断しだいですね。
 

●シャロムヒュッテの畑

シャロムヒュッテの畑には、自然農の畑があります。有機農から自然農へ移行中の畑があります。福岡正信さんの自然農法的な畑があります。有機農的な畑、パーマカルチャー的な畑もあり、それぞれを実践しています。どれもが、ある視点から見るとよく、素晴らしい点があるのです。それぞれ実際やってみて分別することで、わかるようになるのです。耕すことも一度やってみるといいかもしれませんね。 

畑の様子です。山の雪もだいぶ解けて緑が多くなってきました。自然農への移行の畑です。 
種採り用のネギ ちりめん冬菜 ニンジン キャベツ 大根など種採り用野菜
ブロッコリー キャベツが移植されだいぶ大きくなってきました。

キュウリ移植後の様子 絹さやエンドウ 手(支柱)を付けた藁に絡みつつあります。
昨年のヒマを支柱に絹さやエンドウ

苗床に蒔いたレタス類 エゴマの芽が出そろいました。枝豆用の大豆

有機農の畑に移植したレタス 有機農の畑はジャガイモ ネギ トウモロコシが育っています。

福岡式自然農法の畑の遠景 ジャガイモ 


ゴボウ三つ葉 大根の花

 

 野沢菜 麦 ゴボウ

 

自然農畑

レタス キャベツ 苗床のキュウリや本ウリ オクラ 等

苗床の レタス キャベツ 植え替えたトマト  ラデッシュ 松本冬菜

畝の様子 苗床のコールラビ キャベツ レタス

植え替えたキャベツ 里芋 レタス キャベツ ニンジン

自然農の畑 種まきや移植が終わった畝の様子

自然農移行畑の様子 麦の間のニンジン ライ麦 姫リンゴ

冬越ししたキャベツ ねぎ坊主 ニンニク リーフレタス

 

 自然の理に沿った農法にはいろいろなものがあります。福岡正信(ふくおか・まさのぶ)や岡田茂吉(おかだ・もきち)のMOA自然農法。(福岡さんの自然農法と区別するためにMOA自然農法と呼ぶことが多い)最近では、川口由一さんが実践されている自然農。人の数だけ農法があり、それぞれから学ぶことがあります。農法にこだわらず、自然の理に沿った暮らし方、生き方ができればと思います。

岡田茂吉はいいます。「自然農法は、豊かで健康な幸せな社会をつくるためには、健康な人が必要であり、そのためには、健康な土で作られた食物が必要である。そのためのMOA自然農法」と。

それに対して、「あれもしなくていい。これもしなくていい」と福岡さんはいいます。草木をありのままにしておくと、そこにある生命がますます豊かになり、森になろうとします。福岡さんは、自然の営み、仕組みを理解しつくし、人が手を出さずとも、自然の営みが種を降ろし、芽吹き花咲かせ、実を結ぶことを発見しました。 若いころ肺炎になって死の淵をさまよった時 思想が一変して その思想を農の世界で体現したのです。

 

臼井さんいわく、「福岡さんの農法はエデンの園 神の農法であり分別しない 神の世界(絶対界)で遊ぶ農法なのだと思います。ですからより自然を理解していないとよけいなことをするようになって失敗するのです」とはいっても、私たち凡人には、あれをした方がいいんじゃないか。これをした方がいいんじゃないか。と考え分別し、自然に手を加えようとします。
自然の営みに沿う暮らし方、生き方を、受けとめることができたのが「川口さんの自然農 (自然農法ではない)。神と人間の間の農であると思います」 と臼井さん。あれをした方がいいんじゃないか、これをした方がいいんじゃないか ではなく、暮らしのなかに「足る」を発見できる生き方なのかもしれませんね。
 

先月かかわった畑の観察

  

先月つくった畝に植えたジャガイモの芽がでました。はじめに丁寧にするとこんなに立派になりますね。すばらしいですね。「川口さんのいう自然農では作物がとれないという方がいます。自然農では、その土地、その人、その時期に合わせて野菜が育っています。プロの農家の7割ぐらいしかとれなくても、その野菜はおいしく味が良 く持続可能なのです。今の農法はある意味で収奪農法で毎年土地がやせていってしまい。農薬や除草剤を多用する用法になってきています。」と竹内さん。

「先月植えたジャガイモの芽がでています。土寄せせずにそのまま育てます。収量ベースという見方をすると貧弱です。それでも、これほど、自給のために、生きていくなかで、簡単、おいしく、楽な生き方はないでしょう。自然農とは、農のある暮らし」と自然農の畑をみながら竹内さんはいいます。

 

「ジャガイモがこんなに大きくなっています。1月前に、ただ穴を開けて種芋を入れて土でふたをしただけ。それだけで、こんなに育っています。このままにしておいて7月に収穫するときに掘るだけです。 土寄せも必要ありません。自然農は、機械がなくても、ちょっとした道具があれば誰でもはじめられるのがいいと思う。はじめての人がやってもりっぱにできます。誰でもやりたいところでできる  いいやり方です」と佐伯さん。

苗床の作り方 キャベツ レタスを蒔く  

収穫する時期をずらすため何度も蒔いています。そうすることで、旬の間ずっと食べることができます。 

苗床では種を播き、苗を育てます。キャベツ、レタスなど種が小さい野菜は、直播(じかまき)すると草に紛れて弱いようです。それぞれ集団で一緒に育つ方がすくすく元気に 生長します。竹内さんは、「苗床は幼稚園と同じ」といいます。ひとり立ちができるようになるまでは丁寧に育てるのです。種をまくときは丁寧にします。丁寧すぎるということはありません。はじめが肝心なのです。あとは、野菜自身がもっている力で成長するのです。

(手順)

@ 苗床にする部分の草を刈る。

A 刈った草を脇によける。

B 表土にある草の種を取るために1センチくらい表土を削る

C 草の根を断ち切る。

D 土の表面を平らにする。

E キャベツ、レタスの種を播く。

F 土をかける(覆土(ふくど)する)。

G 覆土した土を押さえつける(鎮圧する)。

H 先ほど刈った草を畝の上に敷く。

自然農では、草も虫も敵としません。草があり虫がいることで土が肥えていくのです。草をよけてみると、土は湿っています。草があることで水分が保たれているのです。土にはミミズがいます。クモが、ダンゴムシがいます。小さなトビムシたちがひしめき合っています。土を舞台に、数多くの生命の営みがあります。野菜の種をおろすとき、草を刈るときに、そこにある営みを実感できると、畑とかかわりあうのがもっと楽しくなりそうですね。

土の感触を味わってみました。自然農の畑の土を触ってみるとフカフカでやわらかいです。土が柔らかいのは、耕さないからか、それとも耕したからなのか。どちらも正しい答えのようです。耕さなくても耕されているのです。自然界では、草の根が野菜の根が、土の中のミミズなどの生き物が土を耕してくれているのです。 草の根が朽ちます。その有機質を微生物小動物が分解し糞をします。腐植はマイナスの電気で栄養分土のプラスの電気がくっつき団粒 化が生まれます。団粒化したところは空間が生まれふかふかになります。人が手を加えなくても土は柔らかくフカフカなのです。鍬で耕すということはその自然界の現象をまねた物なのです。トラクターは、草の根、野菜の根、ミミズなど土の中の生き物の働きの代用品なのです。 自然農などのように有機質がたくさんある土は軟らかく人為的に耕す必要がない場合も多くあります。有機質がない初期のころは土に空気層を入れてやる必要がある時もあります。

@ 苗床にする部分の草を刈る。

草を刈るときは、地際(ぢぎわ)で刈ります。地上の部分は地上で朽ちさせ、地下の部分は地下で朽ちさせます。前進しながら手の届く範囲を刈り取ります。刈った草は その場に置いておきます。

「こんなにも多くの草が繁っていれば、十分、野菜が育ちます。草が育っていないときには、米糠(こめぬか)をふりかけ土の栄養を補ってあげます。草が育つのも野菜が育つのも同じ」と臼井さん。

草が繁り過ぎている場合には、刈り取って、通路に敷くと固くならず良いそうです。
隣地境は土手草を 得にていねいにかって草の種をいやがる人には迷惑を掛けない配慮も必要です。土手の草は畝に置くと非常によい肥料になります。

A 刈り取った草を脇に除けます。

B 鍬で表土を1cmかきとる。

 表土には、草の種がすでに自然の状態で播かれているので、苗床の脇によけます。 ここで耕してしまうと草の種がいい状態になり一斉に発芽します。トラクターなどで耕した後は1時きれいですがしばらくすると草だらけになります。自然農の畑はこの表土をどけることで雑草がでません。非常に合理的です。

  

 

C 鍬で草の根を断ち切る(軽く耕します)。

自然農では、まったく耕さないというわけではありません。よく根切りと称して鍬を入れることもあります。有機質のない土は、かたくなに 手を結んでいます。その手をほぐしてやるといいですね。それは人間でも一緒です。初対面だとかたくなに手を結んでいます。そこで会話が手を開かせます。人間界では会話が重要です。それは理解を生み人を結びます。土にとっては会話は空気層なのです。自然農の畑は団粒 化が進みいつも手を広げている状態です。もしも固いようだったら(土の中に空気を入れてあげる 耕す)ことで、かたくなに 手を結んでいる土が、ほぐれて土が懐を開けてくれます。開いたところに種を播いてあげるのです。なんだか人との関係と同じですね。

耕すときは前進。モグラの穴をみつけたりします。モグラが通路を作り、ネズミがその通路を利用して野菜を食べます。安曇野近辺の波田ネズミは、モグラと同じように土を掘り地下通路をつくり野菜を食べま わるそうです。モグラの穴がある場合には、踏みしめることで、ここは畑だと教えてあげます。

D 土を平らにならす。

「苗床の土を平らにするのは、幼稚園児が前にならえをして整列するのと同じ。きちんと並ぶことで、競争せずに育ちます」と竹内さん。地表が平らでないと、同じ野菜の種同士でも、成長に差ができ競争が始まります。土を平らにすることで均等に水分や養分が種に行きわたるのです。

  

E キャベツ・レタスの種を播く。 

・キャベツ  キャベツやレタスような小さな種は、小さなボウル容器に移して播くと播きやすいです。播くときは同じ箇所が密にならないように均一に播きます(間隔1cm)。密になりすぎたら、指で間隔をあけてあげます。慣れてきたら指と指の間からこぼすようにして均一にまきます。種の大きさは違いますが、先月やった田んぼでの種籾の播きかたと同じですね。 

・レタス  タンポポの綿毛のようなものがついている種がレタスの種です。苗床に、レタスのお母さんになった気持ちで種を降ろします。密になっても構いません。レタスは幼少の頃は、混み合って育ったほうがすくすく育つそうです。 

市販で買った種袋を切るときには、下を切ると袋に名前が残ります。そうすると、後になっても播いた野菜の名前を確認することができます。種袋をみるとアメリカ産というものもあります。F1や外国産の種でも、自家採種を何年か続けることで、その土地にあった種がうまれます。自然は豊かな方向に進んでいるのです。 残った種は薬袋のように三角に折っておくと種が漏れずに次回また蒔くことができます。 なるべく自家採取してその土地にあった種を残すといいですね。お金がかからず沢山の種を友人に分けてあげられます。

F 覆土する

表土の土はかけない(表土には、多くの草の実が落ちています)。苗床の脇から、表土をどけった土を取り出し、種の23倍の厚さの土をかけます。こうすることで草 がでずに、キャベツ・レタスの芽だけがでてきます。

 

G 土を鎮圧する。

土の表面を上からたたき押さえつけ、覆土した土と畝の土とを密着させます。そうすると、畝の下層の土から表土まで水を吸いあげる水の通り道(水道・みずみち)がつながり、種に水が届くのです。こうすることで、種が芽を出す準備が整ったときに自然に芽吹くのです。ここで、水をかけると発芽はそろうけれども、収穫するまで水を与えてあげないと育たなくなってしまいます。丁寧に準備をすることと、過保護にすることとは大きな違いがあります。自然農では、水やりをしないので、地面を乾かさないようにします。

H 草を敷く。

「地面を乾かさないようにするにはどうするのか」

先ほど刈り取った草を覆土した土の上に敷くのです。こうすることで、敷草の下は湿り気が保たれ土が乾きにくくなるのです。湿った敷草の下は、虫、ミミズの棲み家にもなっています。持ち出さず、持ち込まず。刈った草を敷くことで、多様な生命が継続します。

草を敷いてすぐは、どこが種を播いたところか分からなくなってしまうけれども、今日のような晴れの日ならば翌日には、敷き草は干からび、数日後には敷き草の間から芽が出てきます。

トマト キュウリの支柱の建て方 移植法 

支柱をたてて、トマトの苗を定植しました。昨日の雨のおかげで、土がちょうど良い具合に湿っています。晴れていて、風がない今日はまさに定植日和です。定植する畝全部の草を刈り、刈り取った草を敷きました。その後、合掌づくりで支柱を立て、トマトを定植しました。 

(手順)

@ 畝の草を全部あるいは1部刈り取り、そのまま敷く。

A 支柱をたてる(合掌づくり)。

B トマトの苗に水をやる。

C 苗を定植する。 

@ 畝の草を刈り、刈り取った草をそのまま敷く。

草を刈るときは地際で。草の成長点を刈り取ることで、それ以上、草は生えてこなくなります。前進しながら、のこぎり鎌で刈りとると作業がしやすいです。佐伯さんや竹内さんの体の動かし方見習いたいものですね。つかれない動き方は体の理にかなっています。今回は、畝全部の草を刈り取り、刈り取った草を畝の上に敷き詰めました。そのほかにも、定植する部分だけ刈り取る方法、まったく刈らない方法もあるようです。敷草をすると、生えてくる草を押さえる効果があります。

   

A 支柱をたてる。

合掌づくりで支柱をたてました。安曇野では、支柱のことを「手」と呼びます。合掌づくりは、風が強い地域でよく使われる支柱の立て方です まずは、支柱を立てる草を どけ、畝の端の少し内側から支柱を斜めに差し込み組んでいきます(支柱間は40p)。斜めに入れた支柱が交わったところに横棒を入れ、紐で支柱と横棒を結んで固定します。組んだ支柱に、斜めに棒を入れることで、横風にも強くなります。

    

B 苗に水をやる。

温室、踏み込み温床で育てたポット苗を定植しました。温室、踏み込み温床を利用して、あらかじめ苗を育てることで、信州のような暖かい季節が短い地域では、野菜を育てる期間を長くすることができるのです。苗には定植する1時間前にたっぷり水をあげるといいようです。自然農では、定植した後は、水やりをしません。 干ばつの時は様子を見て水をやることもあります。定植するときには、苗が移植されたのに気づかないぐらい丁寧にします。

C 苗を定植する。

昨日の大雨で、畑の土がちょうど良い具合に湿っています。支柱の内側に、移植ゴテで苗ポットの土より少し浅く穴をあけます。トマトの苗の根に土がついたまま、穴に入れ、まわりの土となじませます。苗の根元の土を押さえ、周りの土と同じ固さにします。一体感をつくります。最後に苗の根元に、乾燥させないように刈り取った草を敷きます。

 

トマトを支柱に縛る麻縄を支柱に結んでおくといつでも作業ができます。

      

収穫する方法

トマトのわき芽をとって一本仕立てで育てると収穫できる時期が長くなります。また、わき芽をとらずに育てると、一斉に実がなり収穫できます。これだと、トマトピューレなど加工品に適しています。また、支柱を使わず、地這いでも育ちます。面倒な行為を減らして、一気にとる方法。時期をずらして収穫するために手間をかける方法。トマトひとつにしても、多くの育て方があります。何を求めるのか。それぞれの育て方が、ある局面で人間にとっての良い面がでてくるのです。

大豆の移植 

苗床から大豆の苗を移植しました。大豆は、鳥の大好物です。苗床で育てるのは、鳥から守るのに管理がしやすいため、また、芽が小さいときには集団の方が 草に負けない良さもあります。

(手順)

@ 苗に水をやる。

A      苗床の大豆の苗を移植する。

@      苗に水をやる。

昨日のような大雨で土に適度な水分があればいりません。乾燥している場合には、苗床に水やりをして苗に水分を与えます。

   

A 大豆の苗を定植する。 

苗床から定植先には、苗の根に土がついたまま移植します。今回は、株間2030cm2本ずつ植えました。移植の簡単なやり方、畝にスコップを差して穴を開けて、苗の根を差し入れたところで、スコップをもどします(先月のジャガイモの種芋上と同じ要領です)。こうすると土の構造が変わらないので、苗は移植されたことに気づきません。移植のコツは、移植されたことが苗に気づかれないぐらい丁寧にすることです。 

落花生の蒔き方 

この落花生の種は、昨年の自然農の講師の詩世さんから譲り受けた種だそうです。「今年、自家採種した種を来年またお返しします」と竹内さん。自然農では、自家採種している方が多いようです。余った種を託し、託され、分かち合っています。育てた種が人にわたって実を結ぶ。なんだかすてきなことですね。

(手順)

@ 種を播く部分の草を刈る。

A 表土を1pかきとる。

B 根を断ち切る。

C 種を播く。

D 覆土する。

E 土を鎮圧する。

F 刈り取った草をかける。

落花生のような大きな種の播き方は、レタスやキャベツのような小さな種の播き方と少し異なります。大きな種の播き方は、3粒ほどを一箇所に離して播きます。 3粒でたら移植も可能です。

落花生の殻を割り、実を取り出します。 「一粒は大地に、一粒は鳥に、一粒は私に」と竹内さん。一ヶ所に3粒ほどの種を播きます。その後、種の23倍の厚さの土をかぶせます。落花生の種をまくコツは、少し深めに穴をあけて種を播くとよいそうです。覆土したあともくぼんでいる状態にします。落花生は、花が散ると、茎の先端が地中にもぐり実をつけます。そのため、くぼんでいる状態のほうが茎の先端が地中にもぐりやすいのです。

簡単な種まき。草を刈らずに、のこぎり鎌を差込み、土をよけて、種を入れます。いま、生えている冬草は夏には枯れてしまうのでそのまましておきます。草が生えていることで鳥に見つからず食べられないそうです。

もっと簡単な種まき。「殻を割らずにそのまま、土の中に埋めるだけ」と竹内さん。これでも芽がでるそうです。

種を播いたら草をかけ、芽が出たら敷草をとってあげます。でも、毎日、畑に来これない場合は、草をかけてあげてそのままで良しとします。草をかけてすぐは量があるようですが、乾燥し干からびると薄くなります。数日後には、敷草の間から芽がでてきます。1ヶ月後来たとき、どこに種を播いたか分からなくなるので、牛乳パックを切ってつくったプレートをさしてあげると目印になります。 牛乳パックは水に強くネームプレートにはぴったりです。わざわざネームプレートを買う必要はありません。

夏に実をつけます。自然界では、実を結び、こぼれ種が落ち、新たな芽がでます。一株残して、種をとり、その種を秋口に播きます。すべてを収穫せずに、次につなげることで、ますます豊かに 持続可能な農が実現します。また耕さないと1株だけ残すことも問題ありません。トラクターで耕すには一株がじゃまになります。

「習ったことは忘れる。
体験したことは思い出す。
発見したことは腑に落ちる。

答えは自然界にある。

人間の言ったことは間違っているかもしれません。
信じるものは救われ ません。

判断する力を持って自分でやってみましょう」と臼井さん。

草を刈り、落花生の種を播きました。草をかけたところと、かけていないところでやってみました。来月芽がでているのが楽しみですね。

  畑の観察

自然農の畑を観察しました。

 


田んぼの様子 稲の生育の様子 

田んぼがレンゲ畑になっていました。あたり一面桃色です。これは昨年の10月稲の収穫前に蒔いた物です。レンゲの花が咲き誇っています。お花畑が田んぼの中にありました。

今回、苗床の観察と畔塗りをしました。

田んぼ   

先月、播いた種籾が順調に育っています。見事です。丈夫な苗がきれいな間隔でそろっています。
これも、はじめに丁寧にしたおかげですね。
発芽後に敷き藁をどけますがこの時鳥に食べられます。糸を張ったりパオパオをはったりして鳥害を防ぎます。藁をどけるのは夕方か曇りの日が稲にとってストレスになりません。藁をどけたのは2週間くらい前でした。間に草がある時には草を抜いてやります。モグラが走ったときなどは指を立てて土を押さえます。今回はほとんど草がありませんでしたがモグラが走っていました。オケラの害があることも結構あるようです。 

   

畔塗りと畔豆の蒔き方 

・畔塗り

田んぼの縁(ふち)を畔(あぜ)といいます。稲は田んぼに水を入れて育てます。畔に穴が開いていると貯めた水が漏れてしまいます。そこで、畔を塗って固めることで水漏れを防ぎます。特に、自然農の畑では、耕さず、除草剤も使わないので、田んぼの中には多くのミミズや虫がいます。そのため、それを食べようとしてモグラが畔に穴を掘るので、畔塗りは大切な作業です。2日に分けて仕上げます。 

(手順)

@ 畔草を刈る。

A スコップで畔を切る。

B 水を入れ土を練る。

C 練った土を畔にのせ、形を整える。

D 翌日鍬で側面は斜めに上部は平らか斜めに押さえて仕上げる

@ 畔草を刈る。

畔塗りは、左官屋さんの壁塗りのように練った土を畔に塗りつけていきます。草を刈らずに畔塗りをすると、練った土を草が盛り上げ、畔を崩してしまいます。畔草を刈ると穴があいているのを発見します。モグラの穴です。この穴から水田の水が漏れてしまいます。

A スコップで畔を切る。     

畔をスコップで削ることで、畔の側面の草を除きます。スコップで削る前に、ある程度、草を刈っておくと作業がしやすいです。

B 土を練る。

畔の内側(田んぼ)の土を水を加えて練っていきます。  

 

C 練った土を畔にのせ、形を整える。

練った土を畔の上にのせていきます。1日目は、ある程度形にしてドロっとした状態で置いておきます。 水分の量の調整が作業を楽にします。2日目に水分がぬけたところで、鍬の平らな背を使って、左官屋さんのようにきれいに仕上げます。  

 

・畔豆の播き方 

畔塗りした畔に大豆を播きました。

大豆は、別名を畔豆(あぜまめ)と呼ばれていたそうです。昔は田んぼの畔によく植えられていました。育てるのにそれほど土地を選ばないようです。それどころか、肥えている土だと、大豆は木だけ大きくなって実がなりません。肥えているから良い、野菜が育つというわけではないようですね。それぞれの野菜に、それぞれの適した条件があるようです。種の播き方は簡単です。 

(手順)

@ 穴をあける。 鍬の先端をおすようにして蒔きどこを作ります。間隔は40〜50p

  

A 穴に2〜3粒づつまいて、草をぬらして敷きます。土をかけなくても草の間から発芽します。

草を敷くことで、鳥が豆を食べるのを防ぎます。多めに草を掛けると鳥害を防げます。

レンゲ田での記念撮影

レンゲ畑で記念撮影です。来月はこのレンゲの間に田植えをします。レンゲはレンゲ単体では実を結ばないのだそうです。いろんな花が咲いてその花粉がつくことで実を結ぶのだそうです。いろんな花が咲いて初めて実を結ぶ。今で言うところのハイブリットな花なのです。21世紀のバイブルになる様な花だと思います。蓮華という言葉は仏教用語でのあります。

レンゲ(蓮華)
和名 ゲンゲ
学名 Astragalus sinicus L.
別名 レンゲ(蓮華),レンゲソウ(蓮華草)
英名 Astragal ,ミルク・ベッチMilk-vetch
フランス名 un Astragale
マメ科の1年草(年越草)、帰化植物、中国原産。花期は春。
花言葉 感化、わたしの幸せ、心が和らぐ
特徴/ゲンゲというのが標準和名ですが,一般にはレンゲあるいはレンゲソウ(蓮華草)と呼ばれる。10個ほどの紅紫色の花が車輪状に並んでいる姿がハス(蓮華)に似ていることに由来する。

振り返りと自己紹介タイム

 

自己紹介。名前、どこから来たのか、今関心があることを話しました。それぞれの方がそれぞれの思いで。こうして思いをあらわすことでつながっていく。そんな感じがします。

交流会のあと時間のある方は宇宙船地球号で紹介された「パーマカルチャー」のビデオを見ました。パーマカルチャーは、オーストラリアで実践されている農的な暮らしのデザインです。パーマカルチャーを提唱したビル・モリソンさんはいっています。「日本には受け継ぐべき暮らし方がある」と。自然農は、日本の風土にあった伝えていきたい暮らし方ですね。


昨日は、自然農でお世話になりました、東京から自転車こぎの斎田です。
昨日は、本当にいいお天気で、安曇野の自然の中を気持ちい風をあびながら思い切り自転車こぎしたり、畑の中で野菜や虫さんの戯れたり、蓮華の中に寝そべったり、蛙と遊んだり、、、たくさんの素敵な人たちとお話して、とても心がリフレッシュできたように思います。
最近落ち込むことがあったので、なんだかふっきれて、心によいエネルギーを与えられたようです。
ありがとうございました。


5月25日

シャロムの庭は今花盛り

キーホールや ロックスパイラルガーデンの様子

レタスやネギが大きくなっています。

温室にあった苗も外気に当てる為に外に出しました。種採り用の野菜も花を付けています。

野菜の支柱を立てました

まず草刈りをして草をマルチとして使います。ふかふかのベットができました。その畝の上に竹を斜めに挿します。

   

横棒も入れて連結 斜めのかすがいも入れて強度を増します。

 

キャベツ ブロッコリー 種採り用のネギ 移植後のキャベツ

キャベツ 蕪

 

レタスの苗床 絹さやエンドウ 麦

5月26日

朝の作業 石窯ででた灰をテントウムシダマシイがいるジャガイモなどにまきました。有機農畑のトウモロコシ ジャガイモ ネギの除草をかねて土寄せ 昨年沢山取った藍の種も蒔きました。

有機農の畑への第2弾のトウモロコシの種まき 自然農畑へのトウモロコシの種下ろし

 

みんなで記念撮影です。

5月31日

タイヤガーデンの白菜 日本蜜蜂の巣箱 藍の苗床 自然農畑キャベツ ブロッコリー

ネギ ジャガイモ キャベツ レタス

 

カボチャ 松本冬菜 

種まき後と 苗床 麦

自然農畑 曼荼羅ガーデン

曼荼羅ガーデンとシャロム キーホールガーデン

福岡農法の畑に廃棄種をばらまきました。その後草刈り さあどうなるか楽しみですね。

カボチャやひまわりの種も沢山蒔きました。

 

 

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