安曇野パーカル塾10月
1日目のレポート 報告:みぽこ
台風のあと、すっかり寒くなりましたね。シャンティクテイの畑ではナツメと交代で姫リンゴが実りはじめ秋を告げていました。
<プログラム>1日目 2019.10.19 (土)
レポートpdf
◎ 近況報告
◎ パーカル講義、建築実習の振り返りとデザイン、パーカルムーブメント
◎ 夕食、台湾素食
◎ 卒業制作ワーク
近況報告のあと、パーカル講義
?@ 今期の塾を振り返りまとめる!
テーマ「学びになった変化したこと/分からない、深めたいところ」を2人で話し合い発表。
<隊長>
エコビレッジ/「パーカルって何?」答えられないで良いかな。
<ゆあさ>
けんじいともこさんの生き様、生パーカルをみせてもらった。人との繋がり。/学んで実践は苦手。頭を鍛えたい。インフラ、旦那から自立したい。
<みほ>
パーカルを実際に触れることができた。
<みぽこ>
建築実習。2人では体験できない規模の建築を体験できた。/道具小屋、水溜めを作りたい。
<さえちゃん>
フィールドはあるけど、どう動かしたらいいか、それを学びに来た。これぐらいで良いんだという、ゆるみの体験が出来た。/ライフラインに頼らない暮らしを自宅でスタート。
<くわっち>
繋がり、循環を広く俯瞰することがなかった。/今までと違う。やりたい事やりたい。仕事やめたい
<まめちゃん>
家のエネルギー循環、ライフラインが止まったどうする?何で代用する?と考えるようになった。/だんなの固いあたまをぶっこわすことが出来た。
<えっちゃん>
ゴキブリも悪じゃない。自分も自然の中で生きさせてもらっている謙虚な気持ちを持てるようになる。「ゾーニング」からいろんな視点を考えられるようになった/農。スリランカでのゲストハウス始めた。数年後に南房総で古民家に住むのが夢。
<ぶんちゃん>
断片→繋がりはじめている/パーカルって何?腑に落ちた説明できない。ハラにずこんと伝えられることばを見つけたい。農行系をもっともっと知りたい。
<とよぽん>
建築を学ぼうとして講座に参加したのではじめはパーマカルチャーを学ぶ意識は低かったけれど学ぶうちに、自然農をしているがそこにパーカルの手法を入れると視点が増えた。/田畑だけでなく自分の生活に循環を取り入れてゆきたい。工具があるので建築実践で使っていきたい。
<けんじい>
消費者だけの一生よりも時間をうまく使えるようになる。農をベースに持ち、社会に貢献できる暮らし、サブシステムを持つのが一番よいのでは。
A 建築実習:レシプロカル構造のパーゴラ建築で、パーカル10の原則がどう活かされたか考えてみよう。
板葺きで仕上げる前日のパーゴラ、屋根にルーフィングが貼られていた。2019/10/19(土)
翌日に板葺きした実習の様子はこちらを参照
https://note.mu/kenjiusui/n/nf14791baa59a
<2人組みになり話し合い>
◎ みほ & みぽこから出た意見
・お金を支払い建築物を手に入れるだけでなく技術が継承される場でもあるよね!。
・身の回りのもので済ませるって資源の活用、エネ循環だよね。(人夫、材料)」
・材料の切り出しは、再生に向けた森の整備でもあるよね。
・ これらって、グリンコンシューマーだよね。(どこにお金を使うか。消費者の選択が社会をつくる)
・見た目がよくなった いい気持ちになる、これも多様性だよね。
・人と人をつなぐ→ 建築した位置は母屋とカマドをつなぐ場所。外から来た人もつなぐ場所。(ミーティングポイント)
などなど・・・
<その後、各グループの話しをシェア>
どのアイデアもいくつかのパーカル原則が生かされていることが浮き彫りになりましたネ。
<10の原則(配布資料から抜粋)>
〔つながりのよい配置〕
システムに必要な要素をつながりよく配置しよう。
例:ひとつの要素で得たものを別の要素で活用できるような位置に配置
[多様性]
森のように多様な要素を取り入れ回復力のあるシステムを作ろう。
例:単一栽培よりも多種類多品種栽培
[効率的なエネルギープランニング]
植物、動物、建物などを適切な場所に配置し労力や資源を効率よく
活用しよう。
例:ゾーニング、セクター、小さなエリアの気象条件
[多機能性]
植物、動物、建物、エリア、ひとつの要素が3つ以上の機能を
果たすように配置しよう。
例:暴風、燃料、薬など3つ以上の機能を果たすタネを選び植える
[重要機能のバックアップ]
水、エネルギー、食物などの重要な機能は、複数の方法で確保しよう。
[生物資源の活用]
お金を介して遠くからやってくる化石燃料(石油、石炭、天然ガスなど)
よりも、身近にある生物資源(植物、動物、人など)を頼ろう。
例:チキントラクター、ミミズコンポスト、コンパニオンプランツ
[エネルギー循環]
「持ち込まない、持ち出さない」 システムの中で、水、エネルギー、
栄養素を蓄え循環させ、システムからの流出を防ぐ。
例:雨水や排水は畑へ
[小規模集約システム]
家の勝手口や目の届くとかろから始め、複雑なシステムへ。
例:重層性 空間:フォレストガーデン、時間:稲→麦のサイクル
[エッジ効果]
二つまたはそれ以上の環境条件の接触面。
例:サンゴ礁、マングローブ、
里山のデザイン(奥山-雑木林-小川-ため池-田畑-家畜-家)
[自然遷移の加速]
いつも豊かになる方向に動いている自然のお手伝いをしよう。
「私が使ったあと、この土地はより豊かになるだろうか?」
例:すでに生えているものを活用
有機質をふやす マルチ→草マルチ、緑肥
B 各グループに分かれ建築中のパーゴラを観察。
実習を振り返り、将来どう活用するかデザイン!
・パーゴラのゾーニング、セクター分析、システム構成要素の動きを調べる。
・自然要素エネルギー、災害、季節パタンを確認。
どしゃぶりの雨の日→ 水の流れを見るチャンスでもある。
早速、パーゴラの中で動きながら話し合い。何か柱にぶらさがっている・・・
なんと!パーゴラにハンモックが吊るされている。
寝そべり見上げると六角形に組み合う屋根の構造が見えたり、
六角形の窓から陽の光が透る。パーゴラを体ぜんたいで感じた。
母屋の2階ウッドデッキでパーゴラを外から観察
<その後、各グループのアイデアを発表>
ふむふむ
C パーマカルチャーデザインサイクル
ぶんちゃん家のベースマップを使い「自分の場のデザインサイクル」を検証。
ベースマップにトレーシングペーパーを重ね、土地の歴史、セクター、ゾーン、微気象、傾斜、土力、資源など、デザインを記していく。
ベースマップ:ぶんちゃんがグーグルマップをトレスし作成。グッドアイデア。
ベースマップにトレペを重ね層ごとに検証。
どれどれ? みんな興味津々。
なるほどー。
ちせちゃん二歳になりました。一緒にかくにん。
セクター
ゾーン
観察おわり
D パーカルムーブメント
インド、ネパール、オーストラリアなど、世界のエコビレッジを訪ねて旅したみかちゃんによる講義。暮らしながら旅するなかで出会った世界に在るパーカルの取り組みを、個人、コミュニティによる活動の様子をスライドで紹介。
・インドネパールで受講したパーマカルチャーデザインコースの様子
・1人の女性の取り組み:アニマルウェルフェア
・オーストラリアのアボリジニ
卒業制作ワーク・・
各グループで打ち合わせ解散。
夕食は台湾素食
<メニュー>
・麻婆豆腐
・酢豚(大豆肉、ピーマン、レンコン、ニンジン)
・春巻き(カリーポテト、色々きのこ)、夏秋いちごと桑の実ノンオイルドレッシング
・漬物-黄金泡菜(白菜漬けとかぼちゃ和え)
・酸辣湯(サンラータン)スープ
麻婆豆腐
酢豚
春巻き
黄金泡菜
酸辣湯
1日目は座学が中心。
どのチームのアイデアも興味津々でしたね。
塾の回を追うごとに、各グループが発表する
図解が魅力的になっている気がするのはわたしだけかしら。
さて2日目の建築実習、屋根の板葺きは完成するか?!
報告は以上です。
第8回 10月20日(日)くもり:
うっすらと寒さを感じるシャンティクティ。鳥のさえずりが心地よく感じます。2日目を担当するのは…じゃんけんで負けました(笑)2周目のさえです。
それでは張り切っていきましょう♪
// 6:05 朝ヨガ
//
朋子さんによる朝ヨガ。
今日の心と身体の調子を感じながら進めていきます。呼吸に合わせて弛緩と緊張を繰り返し、そして力みの少ない状態になっていきます。
今回は朋子さんの思い付きで、操体法を取り入れたヨガセラピーに。
ガクンと力を抜いた時の緩みっぷりがおもしろかった〜
// 7:05 段ボールコンポストづくり
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まめちゃん講師による、段ボールコンポストづくりの解説。
大重文恵さんの「ベランダでできるコンポスト」が元になっています。
基材は、おがくず・もみ殻燻炭・剪定チップ。
・強度が強めの段ボールを2重に重ねて紙のガムテープで補強していきます。
(すでに2重のみかん箱がちょうどよいかもしれません。四隅は重点的に補強。)
※布ガムテープやビニールテープだと粉ダニが発生しやすくなるので注意。
・基材を入れ、水を入れます。
(水の量は、握っても水が垂れないくらいの湿り気になるように。意外とサラサラ。)
・生ごみを投入してかき混ぜます。
・上からヨレヨレのTシャツなどを被せます。
・段ボールが密着しないように、上下左右10cm程度、離したところに置きます。
(離すのは虫対策。雨が入りすぎない軒下などが良いかも。)
以上!
とても簡単そうです。
基材は販売しているそうですし、入手できます。
発酵が始まると60℃ぐらいまで上がるんだとか。投入は1日1回程度。雨の日は、段ボールがヨレヨレになるので触れないことが大切だそうです。
段ボール自体は1〜2年ぐらいはもつし、崩れてきたら、新たな段ボールコンポストに投入して利用できるそうです。
野菜は濡れたままでOKだし、茶葉やコーヒー殻、無漂白ならフィルターごと投入できます。
好気性の菌を増やしたいので、空気層が大切。よくかき混ぜます。
嫌気性菌が増えすぎると悪臭の原因になります。
肥料として使用する時は、3か月何も投入せず放置したものを密閉型の袋に入れ、2〜3日日当たりの良い場所に置きます。においが無くなっていれば、使用可能だそうです。
栄養分が豊富なので、少しずつ土に加えることが大切だそうです。やりすぎは禁物。
我が家のコンポストは、割とべちゃっとしているので、サラサラだったのは意外でした。もみ殻燻炭が良い役をやっていそうです。
―
まめちゃん先生、ありがとうございました!!
// 8:00 農業実習
//
来年の春に成長する野菜の種植えや、今年の収穫を終えようとしている畑の様子を観察しました。
まずは、サツマイモの収穫。30cm程度離して植えたのでそれを目安に掘っていきます
さてと、と、掘るけれど、なかなか出てこない…畝の最後になって、ようやく大きなサツマイモがでてきました。
…そういえば、植え付けの時に、苗の傾きによって芋のなり方が違うと
けんじいから聞いたけれども、どこでどう植えたかすっかり忘れてしまっている皆さん(私も含め)。どうだったんでしょうねぇ…(笑)
収穫後に、サツマイモの葉の部分も、食べられることを知り、みんな驚き!
お土産に持って帰れることになりました。
続いて、白花エンドウと麦の種を植え付け。
白花エンドウは5粒の点まき。上から、麦を蒔いていき、土をかぶせます。
麦は5〜10cm伸びてから冬を越します。
春先、麦の葉が伸び、それに絡みついて白花エンドウは成長していくのだそうです。春の様子が楽しみです。
そして、パーマカルチャー塾でみている畑へ移動。
近くにある麦の畝で植え付けの実習をこなしてから、畑の観察や収穫、草刈りなどをやっていきます。
種採りを待つばかりのオクラ。身長以上に伸びて、とても大きく、丈夫です。まだ、花をつけているものもあります。
トマトは青いのもありました。味噌漬けにしても美味しいのだそうです。
花嫁小豆の鞘は黄色くなってほとんどを収穫できました。
キャベツは結球をはじめ、野沢菜や白菜、カブは葉を茂らせていました。
もうダメかなぁ…とあきらめていたブロッコリーが復活していたのはうれしい発見でした。
場所によっては、藍の花が咲き誇っているところもありました。
柿の実がなっているのを眺めながら、ゆったりとした時間が流れていきました。
そうして、大根の間引きと、とても大きく伸びたゴマの収穫を行い、次のカリキュラムである建築実習用の屋根材を運ぶ作業などしました。
ゆあささんとはるちゃん、サツマイモの葉と大根の間引き菜をみんなが持って帰れるように手際よく分け、マコモダケの葉を使ってまとめてくれました。
// 10:00 ブランチ
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朋子さんがささっと作ってくれた、サツマイモの葉のきんぴら。
そして、キホコさんのブランチです。
・ビーツ入り重ね煮ラタトゥィユ
・姫リンゴいり根菜のきんぴら
・黒豆のフムス
・格外南瓜のココナッツカレー煮
ひよこ豆のテンペ添え
・あやめ雪かぶ 赤芯大根
リーフのサラダ + カブの葉のグリーンドレッシング
・さつまいものポタージュ
「サラダはカブを使ったので、葉をドレッシングに変身させました」とのこと。
茹で菜っ葉と豆乳ヨーグルトと、ワインビネガーベースだそうです。とっても美味♪
「スープは、松本むすび農園さんの素晴らしい玉ねぎと、ふぁーむしかないさんのさつまいもと、塩、胡椒、オイル、豆乳のみですが、野菜だしで、もったりコクのある美味しいスープになりました」だそうです。
ごはんも、サツマイモの葉のきんぴらも、キホコさんのお料理もどれも美味しくて、おなかいっぱい食べました。
ごちそうさまでした!
// 11:30 建築実習
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屋根材を貼り付けていきます。唐草部分は3段重ね。
20cm、40cm、60cmに材をカットして、環境にやさしく、防腐効果のあるWood
Long-Ecoにどぶ漬けしたものを釘で打ち付けていきます。
材と材の間は、板1枚分の隙間をあけて、水の通り道を作るのだそうです。
皆さん、時間ギリギリまで、丁寧に仕事をこなしていきます。
私が好きな1場面↓ 皆さん、それぞれの場所でとても輝いていました。
様子はこちらからご覧いただけます↓ (けんじい、ありがとうございます!)
https://note.mu/kenjiusui/n/nf14791baa59a
美しい屋根ができあがりました!
// 15:20ごろ ふりかえり
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聞き取れた範囲をメモしました。全部ではなくてすみません…
たいちょう:パーマカルチャーのデザイン講座は土地を活かす参考になった。やりがいを感じる。農業実習はひと段落といった感じがした。建築実習はやってることが
“?” だったので、もっと知りたいなぁと思った。
ブンちゃん:我が家のデザインをやってもらってよかった。卒業制作はどうなることかと思ったけれど、小松夫妻が来てくれて打ち合わせもできて良かった。
えっちゃん:(パーマカルチャーについて)さーっとやったところが多かったので、もう少し深くやっていきたい。スリランカでのゲストハウスにも取り入れていきたい。
ペイフォワードに賛同してくれた方、ありがとう!まめちゃんのコンポスト、やってみたい。ビジョンを考えてくるのが楽しみ。スリランカのオープニングセレモニー行ってきます!
くわっち:1日目のさえちゃんのトークがおもしろかった。それでほとんど内容がふっとんだ。パーマカルチャーの10の原則について観察できるようになりたい。まめちゃんのコンポストはお手軽!ハンモックに寝っ転がって、レシプロカルを見ると最高!
まめちゃん:ブンちゃん家の庭のデザイン、楽しそう。トレーシングペーパーでやってみたい。コンポストを説明する側になって、改めて気づくことがあり、理解が深まった。建築実習では、屋根が出来上がっていくのが楽しかった。
ゆあささん:みかちゃんの座学が楽しかった。資料ほしい!…卒業制作は絶好調。歌を歌うよ。一芸を用意していきたい。みんなともあと2回だから、きっと泣いてしまう。次の約束をして、「じゃあ、またね!」で終わりたい。
さえ:パーマカルチャーって何?から始まった春なのに、昨日の講座では10の原則にのっとって、これだけの意見がだせたことに成長を感じた。まめちゃんのコンポストのサラサラ具合には驚いた。
みほちゃん:頭痛癖が復活したので、休憩して調整しながらの参加だった。建築実習はやっぱり楽しい。トレーシングペーパーでのやり方もいいなぁ…と思った。
みぽこさん:アボリジニの狩りの様子を見て、若い人がまた故郷に戻り、ネイティブの暮らしや習慣を引き継いでいることに嬉しさを感じた。ハワイのパウワウ祭りでのネイティブアメリカンを思い出した。建築実習では、何が何だかわからないまま作業を進めたので、説明を得たい。
とよぽん:農業実習はまったりとした時間が流れて気持ち良かった。ゾーン分けは情報としてありがたいなぁと感じる。建築実習は次にやることがわかりづらかったけど、最後の屋根は美しく感じた。来月までには丸鋸のDVDを見て学習したい。
みかさん:様々な交通事情があったけれど、集まれるパッションはありがたいなぁ…と思った。パーカルの倫理やデザインについて共感していただけて嬉しい!
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来月までの宿題
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1. 自分のビジョンを描いてくる(ワクワクを大切に)
2. 一芸大会の用意(みなさんそれぞれの特技や趣味の世界などを披露しあう会)
3. 1日目の夜はポットラックです。(前回のような感じでOK)
皆さん、ありがとうございました。また来月!
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Saemi Uchida☆〜