2019/07/20 曇り時々小雨
13:30セブンイレブン松本インター店集合
中川原さんの圃場見学
車8台で分乗し、中川原さんの圃場へ移動
圃場傍に実るスモモをみんなで頂きながら、ご挨拶
(撮影:ブンちゃん)
中川原さんは「自然農法国際研究開発センター」を5年前に定年退職され、安曇野サラダ街道沿いの圃場で主に育種をされている。
品種作りが仕事だが、余った場所で野菜を自家用に作っている。
広さは4000平米
肥料・農薬・機械を使わず、畑を作っている。整えられた、綺麗な畑は都会向き。強いタネは育たない。
ここでは、主にキュウリ、カボチャ、トマト、ナス、ピーマンなどを作っている。
自然生えだと育種されたものよりも元気がいいものができる。その中で出来のいいものをスカウトして栽培している。
(スイカのところにトマトがまるで雑草のように生えていたり。)
花がつき、タネが2〜3回こぼれて自然に定着。タネが自然に変異して進化していく。カボチャやキュウリは直播き。
日中は陽だまり、夜は家の中に入れる「陽だまり育苗」という手法もある。
草を刈り、掘った溝にタネを巻き込んでふかふかの土を苗にする。
芽欠き、選種しないで自由に育てると元気がいい。
貧栄養な土でも根を張ればわりと栄養が取れる。
牧場では牧草を牛が食べ、フンをし、栄養となって、良い土が作られ、質の良い牧草が再び生えるのと一緒で、畑でも草を刈ったところにミミズが出てきて、フンをして栄養満点の土となる。
あまり密に植えずに、余裕を持たせて植える。
この圃場は30年ほど前は牧場だった。畝の間の通路に生えているのはオーチャードグラスで、これは果樹園の下によく使われていた草。
レタスなど、丸ごと収穫ではなく葉っぱだけを収穫し、タネを作るために花を残しておく。
(撮影:かおちゃん)
小麦を秋蒔きにしている。小麦を蒔いて草抑え。
タネを巻く場所は毎年変えている。
マリーゴールドも雑草のように生えている。
野菜に優しく。
土に落ちたトマトから自然に芽が出ているので、一箇所からいくつも茎が伸びているが、枯れてもその下にあるものが成長するので、タネが生き延びるために自分で保険をかけているような。
中川原さんはこの圃場にきて20年目ぐらい。現在のような、自然に添った育種は始めて6年ぐらい。
実をつけるもの、つけないものがあり、実がつかないものは切っていく。最終的に残ったトマトからタネを取ると濃縮され美味しくなる。
自生する種は強い。優秀。
畑には小石がコロコロあるが、石があったほうが土が温まり春に良い。
(撮影:くわっち)
新しい品種となりそうなキュウリを試食させてもらった。普段食べているものよりも甘く感じる。身丈は小ぶりで色も薄め。マルチや肥料なども必要ない強い品種。
(撮影:くわっち)
農法を変え、F1から6年ぐらいで安定してくると、新しい品種となる。
中川原さんオリジナル草刈り鎌は、信濃町の鍛冶屋さん作ってもらっている。
ネギとキュウリを交互に場所を変えて育てている。ネギの周りには微生物が集まってきて良い。
(撮影:くわっち)
メロン、ナス、ピーマンはよく草刈りするべし。
キュウリ、トマトは強いが、基本的に敷草すると根が伸びない。
(撮影:くわっち)
溝に灌水する。溝はふかふかのオアシス。ミミズたくさんいる。
(撮影2枚とも:くわっち)
1年に1回溝を掘ることで他の根をシャットアウトできる。
オーチャードグラスのような永年草はマット化。
帰り際、もともと東海地方のキュウリを愛知から白馬に移住した人が作り続けていたという、白っぽいキュウリを数本いただく。(品種の名前なんだったっけ!)
(撮影:くわっち)
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16:30 17期生卒業制作オリエンテーション
現時点のアイディア
・生きるパーマカルチャー(けんじいの生態)
・経済とパーマカルチャー
・タネのカタログ(採種の仕方・保管方法)
・カレンダー
・土に還るシリーズ(服作り・エコバッグ)
・パーカルチェス
・野草活用術
・廃油や野草で石鹸、キャンドル作り
・草鞋de登山
・草木でカゴを編む
・種まきシューズ
・天使の蓑
・味噌作り(作ったものは来年の塾生へ)
・水車作り
etc.
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18:30 たみこさんの夕食
・タイのカレーのゲーンマサマン
ゲーンというのはカレーという意味。マサマンカレーはピーナツとジャガイモ。本来は鶏肉か豚肉が入るが、今回はベジ仕様。
・トマトと厚揚げのラオス風炒め物
・バジルがたくさん入ったナスとズッキーニのタイ風炒め物
高野豆腐のミンチ入り
・コーンと野菜のスープ
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19:45 ヒロさん/快医学でセルフケア
八ヶ岳の麓、北杜市長坂から自分が心地よいと感じる方法でシャンティに到着。30年前に子供が生まれたことをきっかけに移住。子供は病院に行かずに育った。瓜生良介氏に師事。
我々は酸素消費型、酸化する仕組みで生きている。
今よりもっと表現の自由が認められていなかった頃、何よりも自分の体と心が自由でなければいけないと思った人たちから生まれた考え方。瓜生良介もその一人だった。「生きる」と言うのが快医学のテーマ。医療を、責任持って自分の体にできるかどうか。実践法。
快医学=操体法+綜統医学+飲尿療法+LET(Life Energy Test)
正しいことが書かれている本は本屋にない。(参考図書:「子供のための家庭医術」)
どんどん世の中から抹殺されている。
自分たちで自分の命を守る、管理する、と言うのが快医学。
野生の動物は半飢餓状態、今の人間は飼い慣らされた家畜。
予防注射は実際の病気にかかる機会を奪うため、全体の免疫がなくなってきてしまった。
除菌社会は大きな問題。進化に関わる。
<飲尿療法>
山梨は専門のクリニックもある。佐野病院。
本「朝一杯のおしっこから」(宮松さん)
西海岸経由で日本に飲尿療法が伝わってきた。
(参考文献:「Water of Life 生命の水」)元はインドから。
自分の尿を自分で飲む。いつでも、誰にでもできる方法。最大限の自由。世界飲尿療法学会というのもある。
尿を飲むと、咽喉部にあるBスポットが体に不足しているものに反応して、補う。なんの説得力もないが数値化が全てではない。ガンなど自己免疫疾患の人に効く。
「何がどう効くか自分で判断できるようにする」がテーマ。
はじめに少し尿を出して尿道を洗ってから取ったものを飲尿するのがコツ。女性は尿道が6センチしかないから難しい。
具合が悪い時は、おしっことプロポリスの相性が良い。プロポリスは天然の抗生物質。
家族が大動脈解離だったとき、1時間半ほどひたすら活生器をかけた。その数時間後中央病院に診てもらったら、すでに体内部の傷口がかさぶたになっていた。奇跡的な回復。ガンが消えたりすることもある。
<操体法>
橋本式・瓜生式
ヒロさんは操体バランス運動法研究会の橋本先生の孫弟子。操体法は人によってそれぞれで、○○式というのが沢山ある。
橋本先生著書@「体の設計にミスはない」使い方を間違っているから病気になる。
著書A「万病を治す妙療法・操体法」
ヒロさんの直接の師匠である瓜生先生が、橋本けいぞう先生からもらった手紙には、操体法は素晴らしいものだからみんなに伝える責任がある、と書かれてあった。
「息・食・動・想・環」
責任行動。自分達でやらなければいけないこと。代わりにやってもらうわけにはいかないこと。これらのバランスが傾くと病気になるし、傾きを回復させると病気が治ると言われている。快医学では、病気のことを「病的状態」「病的傾斜」という。
息をすること。
食べること。ベジ、ビーガンの他にもいろんな食べ方がある。インドにはミルクしか飲まない人もいる。
食は、生きるために必要な6つのもののうち、6番目にくる考え方もある。
1.太陽
2.空気
3.水
4.塩(サラリーの語源となった)
5.SEX
6.食
想とは、病気の位置付けでもある。西洋医学は病気学だが、我々がやりたいのは健康学。
環とは、つまり環境。バランスが崩れると病的傾斜が強くなる。
60点を目指す、100点目指すと病的。
<綜統医学>
1930年ごろ多田政一(まさかず)が「綜統医学提唱論」を東大の講堂にて突然発表。天才。「病気は社会にある!」全人運動を始める。出雲山中で酵母菌を培養し酵素を人に飲ませた。綜統医学が発展したものが、今沢たけと(漢字不明)の家庭医学協会。
「メノプレッサ」といって、静脈の運動を回復させると健康度が増すと言うのが綜統医学の結論。足を手当てすると全身の問題が解決する。
「温熱療法」肝・腎・脾臓(左のわき腹)を温める。
脾臓は歴史的には造血器官。ここで血液を作っていた。血は背椎で作られるとされているが、快医学では腸内造血説(島田先生)というものもある。
動物(従属栄養)と植物(自立栄養)はもともと一緒だった。植物は自分で栄養を作れるが、動物は緑の上でしか繁栄できない。動くために、植物の根をぐるりんちょしたのが動物の内臓。
植物人間、脳死を認める、とは。命の尊厳とは。
人⇒火止 体温とは火を自分の外に出すこと。大地の火。内臓とは宇宙が内包されている、ということ。原発は第3の火。
進化するほど、外に向かって貯蔵する能力ができる。耐えず食べつづけるのは大変、肝臓を作り、蓄えることが可能になった。他のことができるようになった。そのあと胃ができた。進化。
<LET>
ライフエネルギーテスト。大村先生が1984年にネイティブアメリカンの筋力テストからヒントを得てつくった。Oリングテストとも言うが、それは医療従事者に広まった。指が開くか開かないかだけの出来事だが、それを読み解く能力が必要。設問を具体的にする。
今の医療というのは、年間に80万頭ほどの動物実験を経た結果。快医学ネットワークは動物実験反対。自分達さえ良ければいいという今の医療に寄り添えるかどうか、という考え。LETは自分の体から自分で直接情報を引き出せる。針金1本で、誰でも、どこでもできる。
Oリングテストを読み解く力を養うために沢山のサンプル(プレパラート)を用意して、患者のものと比べていった。ガンやエイズなどの病衣組織を染色したプレパラートを病院から取り寄せ、その細胞と患者が反応するかどうかを一枚一枚確認していった時期もあった。写真は波動が焼きついたものだから、遠隔治療もできる。いまはプレパラートも印刷して持ち歩けるようにした。写真の上に手を乗せて、その人との共鳴反応をみることを20年以上した。
病気の経過を観察してなにができるのかを見ていく。ヨモギ、ビワ、スギナなどを使って試してみる。それぞれの状態を+4〜ー4の9段階に見分ける。
あらゆる法則に気づき、見直す。
<操体法デモ>
(アイ)
しばらく仰向けで寝ると腰のあたりが痛み、気づくと痛すぎて体が動かず、寝返り打つのが大変になるという不調。
操体法の他に頭蓋仙骨療法というものもある。
施術は下から徐々に部位を上げていく。踵→膝→腰と言うように。
息を軽く吸って、吐きながら痛い方から痛くない方へ力を入れて、吐ききったら息を吸って、吸いきった状態でもまだ力を入れ続ける。そして力を抜くとともに一気に息を吐く。落ち着いて深呼吸。が1セット。これを何回かやると、痛かった部位でも体の可動域が広がる。
操体は、1人でもできる。
2日目レポートを送付します。
■■■2日目■■■
■スケジュール
6:00 農業実習
7:00 快医学・操体法2(講師:藤田ヒロさん)(昨日に引き続き)
10:00 ブランチ
11:30 建築実習
14:30 ふり返り
15:30 終了
■農業実習
○時間
・いつもは7:00スタートだが、今回は6:00スタート。5分前の5:55までにかまど前に集合。昨日のけんじぃ「6時は早くない。農家は夏4時から仕事をしている」。みんな普通に起きて集合する。
→6:00スタートでもやればなんてことはない。「あれ?時間って何だっけ?」と思う。「日常は時計の時間で過ごしている。そのため思考も時計の時間の枠組みになっている」と、これを書きながら思う。時間の概念が無意識レベルに刷り込まれている。時計の時間でなく、地球と体の時間で動く。どちらがいい悪いではない。常識となっている枠組みに気づく、そして常識をずらしてみる。分かっていたことだけど、改めて体で実感する。そんなところから2日目が始まる。
○草刈りでの草への刃の当て方
・草刈りの葉の当て方。押すように切ろうとすると鈍角。刃を斜めにすると、刃が鋭角になり、草が切れる。刺身包丁も同じ。
○シャンティクティの野菜が生きている
・「これは何?」「ごぼう」。「これは?」「そば」。けんじぃが質問し答える。
・ごぼう、そば、なつめぐさ、かぼちゃ、ズッキーニなど、畑で植物が生を謳歌している。ズッキーニの茎や葉っぱは、とっても大きく太い。見るからに元気に生きていると感じる。
○作物の手入れ、花合わせ
・野菜の大きな花が咲いている。花は雄花、雌花がある。花が咲くのは概ね午前10時まで。この間に虫などによって受粉できないといけない。花が少ないところは人間が手を貸し、5〜10時の間に受粉させる。雄花を採り花びらを外し、花粉をめしべにつける。人工授粉は「花合わせ」ともいう。けんじぃ「いいでしょ、『花合わせ』という言葉」。
・トマトの芽の摘み方。
・つるは、らせん状に巻くものと、這い上がるように伸びるものがある。
○畑でのけんじぃの話
・教科書に書いてあることは間違っていることも多い。自分(けんじぃ)の話すことも間違っている。真実は自分自身が見つけること。
・自分で「体験」しながら学ぶと良い。「失敗」するから学ぶ。全部うまくいくと学ばない。そのため、全部うまくいくことは必ずしもいいことではない。
・どういうやり方がいいということはない。
・靴を履くが、本来、裸足で気が通っていた方が良い。しかし靴は足を保護してくれる。一面だけを見て、いい悪いは言えない。
・10年に1度、虫が大発生する。人間が手を加えた人工的な畑だと、生育が同じため全て被害に合う。自然に近い状態だと、多様な種類、多様な状態の作物があり、弱い葉は食べられ、強い葉は残る。本来、何もしないのがいいのだろう。
・葉は、日陰をつくるなど互いに支え合っている。日陰になると草が生えにくい。刈り過ぎると良くない。刈り過ぎないようにすると、お互いに支え合う。
・とは言え、畑は食害もある。畑に鹿が来て大変。鹿が食べる。食べるのは上のアタマの部分。アタマの部分を食べられると作物は上に伸びられないため、横から伸びる。人間もアタマの部分を摘心する。鹿が上を食べるのはありがたいとも言える。
・害虫、益虫と言うが、これはある観点から捉えた見方。害虫、益虫に限らず、果たして、何が良くて何が悪いのか。そもそもいい悪いがあるのか。
・かぼちゃは、人間にとっては大きさなどから1株4つ程採れるのが良いため、生育を見てツルの先を切る。これは人間の都合。かぼちゃにとっては、たくさん実をつけた方がいい、大きくなった方がいいなど、株ごとにそれぞれ異なるかもしれない。かぼちゃにとっては、果たしてツルを切ることがいいことなのか。人間にとって都合のいいことが、必ずしも自然や植物にとっていいこととは限らない。
・問題児が大事。問題児と思っていたものが、ある時に大切な役割を果たす。皆と同じことをしていると、皆と同じことしかできない。問題児を生かすこと。問題児が時代をつくり、世界を切り拓く。初めは1人だったものが仲間が増え、そしていつの日かメジャーになる。
・あれかこれかは相対界の次元。「第3の道」があるのではないか。無抵抗不服従という福岡正信。福岡正信は神の領域。
・人間が手を加えるのは、自然の許す範囲を超えてはいけない。
・お金は関係性を分断する。お金のために働くのか、生きがいや居場所のために働くのか。
・お米1粒が3,000倍になる。
・ゆあさ、泣く。
→植物をメタファーとして、真理を学ぶ。
→これまで何回も聞いてきたこと。その意味が、これまでの講座の体験を通じ、少しずつ体での理解につながっていく。今後も、塾が終わった後も、きっと学びが深まっていくだろう。
→おそらく、事実があるだけで、いいも悪いもない。どのような基準で何を判断しているか。まず、本人が認識しない無意識レベルに刷り込まれている常識や基準に気づくこと。これが大事だと改めて思う。
○畑の手入れ
・「それぞれ自分の場所を手入れして」。上の話の後、今回、何をどう手入れするか具体的な指示はない。これまで学んできたことを元に、自分達が植えた場所の手入れをする。「この辺の草は刈った方がいいかな」「この辺は少しだけ刈って草を残そう。」「これは雑草?」「雑草というものはないよ」など。
→草、虫、土などと対話しながら作業をしている。自分自身が草になった感覚。何々の作物を育てる、雑草を取るという感覚ではない。とは言え、入り口に立った段階。これからさらに世界が拡がっていくだろう。
○にんじんの種をまく
・にんじんの種を撒く。まず、けんじぃが見本を見せて説明する。草をどけて、表土を1pほど取る。種を手のひらに取り、上からパラパラと土に撒く。鋸鎌の刃の後ろの部分で土をトントン叩く。次に足で上から押さえる。足で押さえると種と土が付き、下から水分が上がる。こうすると発芽率が2割上がる。5日に一度風が吹き、10日に一度雨が降る。刈った草を土の上に乗せる。
→「乗せる草はこのくらいかな」「ここは土がたくさん見えているな」「ここは草が多くて芽が出にくそう」。種や土の声を聞きながら草を置いていく。植物、土、動物、エネルギーのようなものと対話している感覚。
■快医学・操体法
○般若身経 屋外(7:00〜7:30)
・1人でできる操体法。屋外で般若身経をする。般若心経ではなく般若「身」経と書く。
・皆で輪になる。
・体を動かす方向。
@体を前後に倒す。どちらが動きやすいか。
A体を左右に倒す。どちらが動きやすいか。
B体を手から左右にねじる。ねじる時、目線は一定の高さに。どちらが動きやすいか。
C体を上に伸ばす。
・最後に、皆で円になり、お祈りをする。ヒロさんが祈りの言葉を唱える。
「○○に感謝します」「おぅ、グレイトスピリッツ!」
○温熱療法 活生器(カッセイキ)
・部屋に戻り、2人1組で操体法。
・活生器を使用したデモンストレーションをヒロさんがブンちゃんにする。
・活生器という道具を使う。よもぎを手で捏ねると、もぐさのようになる。火をつけポンプで空気を送ると、それに合わせて煙が出る。
・仰向けになる。肝臓、脾臓、腸などに活生器で煙をかける。ブンちゃん「お風呂に入っているよう」。身体が煙を吸い込む。肝臓などに煙の粒子が入り、身体から煙が出ている。
○ともこさんが1人ずつ頭に煙をかけてくれる
・ヒロさんがデモンストレーションをしている間、ともこさんが皆の頭に順番に煙をかけてくれる。ともこさんありがとう。頭に煙が残る人とそうでない人がいる。頭が熱い。私は頭が煙を吸っているらしい。後でヒロさんに聞くと、普段思考過多になっているのではとのことだった。
○温熱療法 アイロン
・体の服の上に布を置き、布の上から小さいアイロンで身体を温める。くわっちが横になり、ヒロさんが活性器と同じように体に当てていく。
・脾臓は「熱っ」となると、脾臓が収縮し活動する。ヘルペスは熱に弱い。
○操体法 2人1組
・ヒロさんがさえちゃんに操体法をしながら、皆に方法を伝える。その後、2人1組で操体法をする。
・関節は8方向に動く。足から順番に上方向に進める。動きやすい方向に動かすと体が整い、動きにくい方向への動きが改善する。
・東洋医学は診断と施術を同時に行う。西洋医学は診断と施術が分かれている。
○全体の流れ
・まず、本人自身が動かしやすい方向を探る。
・動かしやすい方向に(全身で)動かす。施術者は、相手の力に合わせてその動きと逆方向に力を入れる。
・力を一気に抜く。
・呼吸は全部で3回。
@吸う。吐く(吐きながら動かしやすい方向に動かす。施術者はその動きに抵抗する)。
A吸う(動かしやすい方向にさらに力を入れながら)。息を止めて力比べ。その方向に全身を使って動かそうとする。一気に吐く(一気に力を抜くと同時に吐く)
B吸う(力を抜いたまま)。吐く(ため息)
・仰向け3ヶ所、うつ伏せ2ヶ所。
(施術前後に体をよく観察する)
・施術される人が立ち、その人の体を前後左右からよく観察する。肩の高さ、頭の傾き、上半身のねじれ、左右の腰の位置、足の傾きなど。施術前後の身体の状態を比較するため、見るポイントを意識して観察する。
(仰向け)
・足首を前後に動かす。どちらの方向が動かしやすいか。足を動かしながら感覚をキャッチする。足裏を指で押すと痛い場所を押す。動かしやすい方向に曲げる。左右の足をする。
・膝を立てる。膝の裏の圧痛点を押す。膝を左右に倒す。左右どちらが動かしやすいか。
・足の指を順番に押す。すぐに痛い人、しばらくして痛みを感じる人。押されているのはどの指か、体が混乱し分からないことや間違えることがある。
(うつ伏せ)
・膝から足を曲げ、左右のどちらに曲げやすいか。曲げやすい方向に曲げ、左右に曲げた時の感覚が変化したか。(あまり)変化しない場合、左右でなく、前後の動かしやすい方向に動かすと左右の動きがスムーズになることがある。これも観察。施術者の片方の手は仙骨に当てる。
・足の裏を上面にする。足首を左右に曲げる。どちらの方向が動かしやすいか。
○自分の場合
・私は、左右どちらかの肩が上がっている(下がっている)。反り腰。施術後、左右の肩の高さは全く同じではないが改善。反り腰でなくなっている。反り腰になると逆に違和感。確かに変化している。
○観察することが大切
・本人が動きやすさを探し、感覚を自覚することがポイント。どちらの方向に動かしやすいか。
・自分の身体の痛点がどこにあるか探す。痛点は身体の様々なところにある。動かしやすい方向に動かし、痛点の痛みがどうなったかを観察する。
・感覚を自覚しているため、良くなるプロセスが自分で分かる。
・操体法は、施術者がいなくても1人でもできる。
・快生器のよもぎの煙は身体の良くない場所で吸ったりする。身体が煙を吸う場合と吸わない場合がある。吸わない場合、本人が吸うことや良くなることを拒否していることがある。そのため、煙を吸わなくてもその場所に問題がないとは言えない。見分け方は、その人全体を観察すること。身体の動かしやすさは、施術の度に変わる。そのため、とにかく、1回1回丁寧に観察することがポイント。
・施術者が上手くなくても、施術される側が操体法を良く分かっていると施術者に合わせてできる。
・施術で呼吸も変わる。ため息は重要。
・施術する側の身体も良くなる。
○生き方、生命レベル
・「生命レベル」が上がった時に問題は解決する。考えても解決しないのは、「生命レベル」が同じレベルにとどまっているため。操体法は、「生命レベル」を上げることでもある。
・「好奇心」を持ち学ぶこと。色々なところに学び回るというのとは違う。好奇心を持った人が集まると、好奇心のエネルギーが集まり、そこに真実(真理)が下りてくる。
・学び方は、けんじぃなどの「確かに生きている人」の傍で、その人を見て学ぶ。
・けんじぃとヒロさんでは、農/パーマカルチャーや操体法と方法が異なっているだけで、向かう方向は同じなのではないかとのこと。
■ブランチ
・まめ、ズッキーニなど。たみさんが料理。滋味あふれる料理。感謝。
・ヒロさんも一緒にブランチ。
■建築実習
○全体
・かまどの前に集合。
・前回に引き続き、ミキさん、ヒデさんが来てくれる。最初に作業の全体的な説明。
・パーゴラをレシプロカル構造でつくる。
○班分け
・アーチをつくるチームと、木の皮を剥ぎ磨くチームの2チームに分かれて作業。アーチづくりチームの3人は立候補で、たいちょう、えっちゃん、みぽこ。残りは丸太チーム。
<丸太チーム>
○木の伐採のデモンストレーション
・木材は、シャンティクティの一角の木でつくる。何と、木も現地調達。
・既に2週間前に木を伐採し、丸太が所定の長さに切られている。伐採した場所は木がなくなり、光が入った切り株と広い空間となり、すっきりしている。
・木の伐採方法のデモンストレーションとして1本伐採してくれる。まず、木を倒したい方向にチェーンソーで受け口をつくる。倒したい方向へ受け口の方向を微調整する。受け口の少し上の反対側から切る。受け口の方向に木が倒れる。
・毎年、木の伐採中の死亡事故が全国で発生している。死亡事故は多い。ベテランの人でも、木が空洞、チェーンソーが跳ね返るなど思わぬ事故。木の伐採は、実はとても危険な作業。
○木の皮を剥ぐ
・斜面に伐採した木が置いてある。ノミのような形とピーラーのような形の道具を使い木の皮を剥く。ノミのような形の道具の方が木の皮を剥きやすい。2週間前に伐採した木の皮は剥ぎやすい。乾燥した木の皮は剥ぎにくい。皮を剥ぐと水っぽくつやつやした白肌が現れる。美しい。道具で少しずつ剥がし、皮を手でめくると、びろ〜んと剥ける。そしてまた木に道具を当ててひたすら皮を剥がす。疲れてくる。作業したことが目に見える。気持ち良さがある。
・皮を剥いだ木は、木を磨く作業場に運ぶ。木は重い。紫色の約5p幅の平らで丈夫な紐で丸太の両端の2または3カ所をぐるぐる巻く。その紐をそれぞれ1人が持つ。4または6人で木を持ち上げ運ぶ。運ぶ時は腕を伸ばした方が楽とのこと。声をかけて同時に持ち上げ、動かす。足場は斜面のため気をつけて運ぶ。
○木のぬるぬるを取る
・皮を剥いだ木の表面は、触るとぬるぬるしている。このぬるぬるを取る。ぬるぬるが残っていると、そこにカビが生える。そのため、きれいに取る必要がある。
・丸太を台の上に乗せて作業する。みんなで力を合わせ、丸太を「せーのっ」と台の上に乗せる。金属たわしに水をつけ、丸太の表面を繊維方向にゴシゴシ擦る。擦るとぬるぬるが少しずつ取れていく。取れたかなと思って素手で触るとまだ残っている。ひたすら、金属たわしに水をつけて擦るを繰り返す。擦る範囲を変え、木を回転させてひたすら擦る。なかなか取れない。疲れる。皆の汗が吹き出す。ひたすら擦る。
・枝が木から数センチ飛び出しているところがある。この飛び出したところはぬるぬる取り作業の邪魔になり、不要でもある。飛び出した枝をノコギリで切る。
・皮がきちんと剥けていないところがある。その上からいくら擦っても、皮の下のぬるぬるを取らないといけない。特に枝の周りに皮がきちんと剥げていないところがある。「これできれいになった。」「うん?これ皮残っているんちゃう?」「もうええんちゃう?」「皮取らんとぬるぬる残っているし、皮取らんとあかんわ。」「皮取るわ。」小さ目の道具で細かく皮を取る。そしてまた、金属たわしで擦る。「取れたかな。」「まだ少しぬるぬるしている。」一体、いつ終わるのか。
・丸太のぬるぬるが取れると、力を合わせて数十メートル先の置き場へ運ぶ。そして、次の丸太を「せーのっ」と台の上に乗せる。そして、金属たわしに水をつけ、ひたすら擦る。
○木はそれぞれ個性がある
・丸太はそれぞれ個性があり、異なる表情を見せる。
○休憩
・どのくらい時間が経っただろう。今何時だろう。時計を外しているので時間が分からない。
・皆疲れている。そうしていると、ともこさんが梅ジュースを持ってきてくれた。ちょっと休憩しましょう。梅ジュースが皆の体と心を潤す。切った桃も持ってきてくれる。ヒロさんが持ってきてくれた桃(と言っていたと思う)。みずみずしく自然の甘さ。みんなの顔がほころぶ。ありがとう水。ありがとう食べ物。続いてきゅうりも持ってきてくれる。きゅうり、味噌をつけて食べる。みずみずしい。きゅうり、味噌、最高。ありがとう、野菜をつくってくれる土、自然。
・そして、皆作業に戻る。「作業が終わらないと居残り」と言いながら作業をする。
○人それぞれの個性が出る
・わーわー話している人、黙々と着実に作業している人、気分転換に作業場所を変える人。それぞれの個性が出る。それぞれの個性を生かす。
・「ぬるぬるしたのが完全に取れていない気がする」「取れているのではないか?」「60点で良しとする」「あぁ、60点というのがあったね」。そんな会話があったり。この木、足みたい。かおちゃんが施術のように木に触れる。
・コマツがずっと皆と一緒に作業をしている。そう言えば、これまで子守などのためコマツが塾生と一緒にいたり話しているところをあまり見たことがない。コマツとも言葉を交わす。
・建築実習は、それぞれの個性を生かす、力を合わせて作業をする、こうしたパーマカルチャーの一面を作業を通して体験的に学ぶように設計されているように思える。手段を通して(本来の)目的を達成する。
<アーチづくりチーム>
○アーチづくり
・かまどの前にアーチをつくる。あらかじめ小さく造られた模型を元に、構造を理解してつくる。皆が飲み物などで休憩している時、真剣な表情で構造を見ているえっちゃん。
・アーチづくりチームは、ひとまず完成までこぎ着けた模様。すばらしい。
・アーチの前で、皆で写真を撮る。疲れたが、皆いい表情。
・みぽこ
中川原さんの圃場では、とよぽんの畑でしていることを確認できた。快医学は方法を教えてもらったのでやってみたい。建築実習はおもしろかった。
・みっちゃん
中川原さんの圃場は印象的だった。建築実習は大変だった。
・さえちゃん
植物、自分の身体と対話する。建築実習は皮を剥くのが大変だったが面白かった。
・くわっち
中川原さんの圃場は、本人の感じたことをしている。建築実習は久しぶりに汗をかいた。汗をかくことは気持ちがいい。
・はる
5,6月の2回都合で休み、久々の参加だったが大丈夫だった。2日間インプットが多く、今後自分のものにしていきたい。
・とよぽん
中川原さんの畑が収穫あった。自分が畑でしていることと似ていて嬉しかった。違うやり方も学べた。とても嬉しかった。
・まめこ
シャンティクティに前泊。金曜日からゆっくり始まり、土曜日午後に皆が一気に合流した。楽しい気持ちで臨めた。中川原さんの圃場では石がごろごろしていることやスイカが自生することに驚いた。
・えっちゃん
盛りだくさんだった。中川原さんは野菜に対する向き合い方が素敵。ヒロさんも自分と向き合っている。今回、向き合うことをした。次回8月は休む。
・たいちょう
中川原さんの畑は興味深かった。今回、仕事が忙しく気持ちが追いつかなかった。思い切って少し講座を離れて休むことをしてみた。建築実習はうって変わりすごく楽しかった。好きなことしかできない。
・かおちゃん
快医学は、自分の仕事に通じる。心地いいか不快かを軸に進める。施術する側とされる側に分かれるのでなく一緒になり進めることはいいなと改めて思った。建築実習はとっても大変だった。汗をかいて楽しかった。
・いの
中川原さんやヒロさん、けんじぃなどから、自然、人間のあり方、生き方を学ぶ。こうしたことを深めていきたい。
・ぶんちゃん
中川原さんの圃場は知恵の塊。愛情がしみ込んでいた。シャンティクティの畑は、以前植えたものの経過を見られたことが新鮮だった。作物の名前を覚えたい。快医学は無理がない考え方。人生論に通じる。建築実習は、材料を現地で調達し皮を剥ぐという貴重な経験。
・ゆあさ
建築実習は疲れた。朝から話に感動しっぱなしだった。
・コマツ
昨晩、テント泊のテントで卒業制作のテーマを考えていた。建築実習は汗をかいて楽しかった。
・あいちゃん
中川原さんの畑。初めて育種の畑を訪問。自然に任せた状態でやると、やり方によって上手くいくことに驚いた。
・まことくん
中川原さんの畑では、色々なやり方があると思った。
・ともこさん
中川原さんの畑は発見があり面白かった。
・ムラさん
今回2日間を通し「理にかなう」がテーマの一つだったと思う。中川原さん、ヒロさんとも、体験と失敗を繰り返す中でいいやり方を見出している。2人とも「体験」を通して学んできたことが印象的。ヒロさんの言葉「皆、畑や建築は普通に手入れする。しかし自分の身体は手入れしない。遠くの畑より、まずは自分の身体を手入れする」。
・けんじぃ
変化に富んだ2日間。建築実習はこれからどう進んでいくかワクワクする。卒業制作のテーマもぜひ探してください。
・みかさん
2日間通し天気に恵まれた。中川原さんやヒロさんの生き方から影響を受ける。2人の観察力、向き合い方はすごい。それぞれが持つスキルやパッションを生かし、自分達自身がよりよいシステムをつくっていくこと。(批判ではなく)自分達自身がつくっていけるかがポイント。
卒業制作は、これをやりたいというもの、こんな感じというイメージのもの、アイデアを出し合って決めていきたい。
■今後の予定
○8月
・8月の講師は植月さん。これまでは主に田舎でのパーマカルチャーを伝えてきた。次回、田舎ではないパーマカルチャーなどを伝える。
・8月、みかさんは地区行事のため欠席予定。
○建築実習(予定)
・8月 丸太を埋める穴を掘り、柱を立てる。桁(けた)までする。
・9月 登り梁(のぼりばり)、板を張る。神事、餅撒き、宴会までできれば。
○卒業制作
・アイデア出しはメーリングリストで行う。
・次回、班分けができれば。
2日目担当 いの(井上満夫)