第三回 安曇野パーマカルチャー塾
第7回講座
<9月17日(土)晴れ 講習初日 満月前日> 記録 石田淳悦
講師陣 臼井さん、梅さん、詩さん。
今日の特別講師 soildesign 四井真治
見学者 栃木で自然農をしている豊口さん
詩さんの家でウーフしている芳子さん。
残念ながら欠席の塾生・トトコさん、和子さん、スーさん。
<1時半集合>
オリエンテーション
皆集合して簡単な自己紹介をして、お互いの顔合わせをしました。今回は私もそうなんですけど、前回欠席して顔を合わせてなかった塾生もいたのでとても新鮮な印象がしました。夏だったので皆、日に焼けて健康児になっていました。
<2時頃>土のデザイン
講師は愛・地球博のパーマカルチャーガーデンの設計を担当した 土の専門家の四井さん(
パーマカルチャーセンタージャパン講師) 普段は土壌分析をして畑が調和をもたらすような指導をしています。
自己紹介が終わり、皆で森の中に入り森の中の土を体感しました。
四井さん曰く、パーマカルチャーデザインの根本は持続的農業であり物質循環の要で ある土が大事なのです。
パーマカルチャーでは森のような構造をイメージすることから始まります。
森を作ると言う事は生態系の完成形で、そこでいかに多くの多様性を形作れるのかが重要になって来
ます。
その森を形作っている土の仕組みや自然のパターンを知る事も重要です。
土、一握りでもその中に生態系が存在すると言うのも頷けました。ベランダのプランターの中にももちろん生態系があるのですね。
シャロムの隣の森に入り、観察を始めました。シャロムの森はアカマツ、コナラが多く生えており、この事からこの森は昔人が関わった可能性が高いと判断出来ました。
その理由は昔、ココに住み着いた人が、森の落ち葉や腐葉土を森の外の畑などに持ち出してしまった為、森の土が痩せていき、痩せた土地にでも生存可能な、赤松、コナラが生き残ったと推測できる。と言う事でした。
なるほど、言われないと気付かなかったのですがとても納得できるお話で、ここでもやっぱり観察が重要なんだな〜と再認識しました。
所々に生えている漆(茎が赤っぽくなっている木)に気を付けて用意して来たショベル、スコップで土を掘り、また観察です。
つちの上層部は葉っぱと腐葉土が堆積していました。以前にやった虫の調査の時は、この辺に沢山虫がいたのを思い出しました。葉っぱの下は菌糸が生えているらしく、ちょっと白っぽい土でした。(カビっぽい)その下はやや湿っており水っぽかったです。
においを嗅ぐと小学生の時に良く嗅いだカブトムシの匂いがしましたね。
この匂いも原因はどうも菌の仕業らしいです。匂いが強ければ強いほど、菌が多いと言っておられました。
場所によって随分差があったような気がします。土のにおいがあるということは、菌が多く、多様性のある良い土だということになるそうです。
今度は植物の根が何処にあるか?でした。根は菌の下に生えていました。
直径50cmくらいスコップで掘り、また観察です。ここの土は真砂(まさ)土がメインでした。下の方の土
の匂いは表土とは違い、表層に比べて土のにおいが弱かった様です。色は
地表に近い方が濃く、深い方が薄い茶色でした。
これだけ掘っただけでも違いがあるのには驚きました。
この体験で森の土は層になっている事が判ってきます。下は土、上は有機物で構成され、ドンドン上から有機物が降り積もり土が出来ていき、多様性が生まれると実感しました。森って凄い!!
スコップで穴を掘る時に四井さんが「道具にメモリをふっておく、もしくは寸法を覚えておくと便利だよ」といっておられました。
健康的な畑の土には1m × 1m の範囲に700g(5%
がミミズ等、他は菌類) の生物がいるそうです。
5%がミミズなどの生物で場所によっては2kg!!(根もいれて)もいるようです。
今度は森の縁にしゃがみこんで観察です。
森の縁は接縁効果が有り、林なんだけど日当たりが良く、落ち葉も溜まり
、風によっていろいろな物が運ばれてきて、多様性が生まれています。
シルクロードも東西文明の接縁です。多様性が生まれるのは異なった物の中に融合が生まれてより豊かになります。
土はできていく過程で生命の循環が生まれていくようで、微生物が分解し 虫の糞を食べる生物の糞をまた食べる生物もいたりして
ミミズも増えて、有機質がドンドン細かくなっていくと説明されました。小さくなっていくほど土は黒くなるようです。
腐植はマイナスの電気を、栄養分はプラスの電気を帯びている ため、土の粒子をほど良くくっ付けます。
完全に腐植している土は、手で触ってもべたつきがな く、さらさらした感じ。有機物を微生物が分解し、また、
生物の糞を食べるミミズが増え、土はだんだん細かく 色も黒くなっていい土になっていきます。
したがってシャロムの隣の森よりも接縁部の方が良い土と判断出来ました。
草原などの方が土を作る力が強いと言う事ですね。自然の移り変わりである「遷移」では、草原は土ができる過程で重要な役割を果たしています。そして、
森の方が全体のエネルギーとしては豊かですが 土は草原の方が肥えている様です。熱帯雨林を再生するのに時間がかかるのは太陽エネルギーを木に蓄えており 里山のように大地にエネルギーがないからのようです。⇒熱帯雨林では、気温が高いため土壌中の養分はすぐに分解されてしまうため、蓄積しにくくなっています。なお、日本では常緑樹でも落葉樹でも大地にエネルギーを蓄えることに変わりありません。
腐植が完全な状態だと手につき難く、土がすぐとれる様です。手についてくるのはまだまだですね。
中途半端だと物にくっつき易くなり、団粒構造にはならない様です。
草の下は微生物や虫が住みミミズなども多くなり耕さなくても団粒構造になります。耕してしまうと微生物も住めない環境になります。団粒構造はエッジが沢山有り、表面は空気に触れ、中は空気の嫌いな菌などが住み
そこで多様性が生まれます。こういった仕組みを理解していくと、持続可能なものを作る事が出来ますね。
次に畑に行く間の道端の牧草地帯に皆で入り、少しスコップで掘らせてもらいました。
クローバーの根にある根粒菌(根に着いている白い粒)をその時初めて見ました!
この根粒菌にはバクテリアが住んでいて、そのバクテリアが植物の生長に必要な窒素を空気中から取り
込み根に供給します。
植物は大気中にある窒素を吸収出来ないので、このバクテリアは植物にとってとても大切になってきます。
反対にバクテリアは窒素を供給するかわりに、植物が作る糖分をもらって栄養にし共生しています。
その他、菌根菌(きんこんきん)という菌が存在し、その菌は殆どの植物についていて、根に着いて撥水効果を発揮し根を守っています。根より広く広がるので、沢山の燐酸を集めるのに役立っています。
蘭などは菌根菌で守られて生きています。蘭の移植が難しいのは菌根菌が減るからだそうです。
畑に置き換えると耕作を頻繁に行なうと菌根菌が激減する為、土が痩せていくようです。 土がやせる1番の原因は殺菌剤等の農薬 堆肥を入れない農業により 多様性のない土になってしまったことが問題のようです。
同じ菌でも根粒菌はバクテリア、菌根菌はカビ。働きも作用も違いますが、どちらも植物にはなくてはならない菌。互いに持ちつ持たれつで人間と一緒だな〜と感じました。
同じ菌でも菌根菌はかび、根粒菌はバクテリア、似ている様で違っていました。働きも作用も違い、どちらとも植物にはなくてはならない物でした。
お互い持ちつ持たれつで人間と一緒だな〜と感じました。
いよいよ畑の土の観察が始まりました。
早速観察の為、スコップで土を掘り起こしましたがスコップに伝わる感触の違いが有りました。
森ではシャリシャリ、畑はズブズブ。 特に耕してない自然農の畑は固いような感じを受けますが団粒構造が進み柔らかくてびっくりしました。
植物は自分で環境を作っていて自ら良い環境を作り出します。人が手を下したよりもほっておいた方が良くできるのはその為の様です。
柔らかい理由は草の根が根穴構造を作り ミミズが耕し、空気の層が出来ているからです。
掘った土の匂いを嗅ぐとやはり匂いがしていて、生物がいる事が確認出来ました。
畑の土は匂いが有り、黒い土で、多少湿っている状態が良い様です。
地質にもよりますが白色でも良い場合もあるそうです。
夏野菜以外のところは草を生やして太陽エネルギーを蓄積して微生物やミミズなどを増やし団粒構造にしてやれば持続可能な農業が可能です。
草マルチはかなり効果的で、土地が肥え一年で成果が現れるそうです。
ドイツの生物学者が草の灰を分析したら窒素 リン酸 カリがあったので化学肥料が生まれたそうです。草の方が先で 草には微量元素もあります。ビタミン剤だけでは人間は生きていけませんが微量元素がたくさんある植物を食べればビタミン剤も必要ありません。
農業の仕方は自分のライフスタイルに合わせて自分なりのやり方を見つけるのが大事の様です。
言葉にとらわれるより、仕組みが大事!!
自然に手を入れても一定の環境を作れれば生態系が出来ます。その為には生育条件を意識し理解する事が大切ですね。
次はPHの話です。
PH(ペーハー)pHは酸度を表す単位です。、日本の土は酸性が多い様です。
それは火山が多い為、硫黄が多いのが原因です。硫黄が多いと硫酸が出来、酸性になります。
合わせて雨も良く降る為、石灰が雨で流れ出てしまい酸性に益々なっていきます。
最近の野菜は大陸性の物が多い為(大陸の土はアルカリ寄り)、大陸物を育てるには酸性を中和させる必要があります。
土が肥えれば肥えるほどかんしょうのうが強くなるそうです。かんしょうのうは腐食によって作られ、腐食が多いと栄養分が貯められます。
いきなり畑をする場合は酸性性が強い為調整する必要があります。
アルカリ性の土の場合は鉄分、マンガン等のミネラル系が水に溶け出さない為、現代の野菜はミネラルが不足になっています。
逆に酸性の土の場合、ミネラルが水に溶けやすい為、流れていってしまう傾向にあるようです。
自分の土地の土のPHを測りたい場合はホームセンターでPH試験キットを購入し、基準にしてみても良いかも知れません。
良く雑草を見てアルカリ性か?、酸性か?を判断するといった事がありますが、一概に合っているとは言えない様です。
しかし大体の目安にするのは有りだと思いました。後経験ですね!
ここで見学者の豊口さんが「スギナが優勢だと酸性の場合が多い。ギシギシは酸性を中和してくれる、環境が変われば雑草も変わる」
と付け加えてくれました。
皆さんが経験した事があるプランターの中でキチンとした生態系を作るのは難しいようです。
(テラコッタ(素焼き)は水分が余計に蒸発してしまい、水分調整が難しく、プランターは意外に空気が通る)
プランターでは土に容積が大きいほど、生態系が安定
するので成功しやすくなります。それは生物が多く、お互いが支えあってくれるからです。ちなみにタイヤガーデンも重ねていけば土の容積が増えるのでお勧めですが、ベランダ等でする場合は重みで床が抜けない様、注意が必要です。
畑のシーズンオフの場合に堆肥、腐葉土を入れ込むと微生物が増えます。
土もより良くする為には程良く空気を入れ込んでやるのも一つです。
耕すのではなく、クワで差す感じで軽く起こします。
そうする事によって空気が入り生物がより奥まで入り込めるようになるからです。
その他、堆肥だったら3%、腐葉土だったら畑の堆積の3割位を入れ込み、適度な水分を与えミミズの気持ちで混ぜ込ませる事も一つです。ミミズの気持ちと言うところが一番大事な気がします!
畑の場合は刈り草を5cm位布団を被せた様にして微生物や虫の居所を作ってやると春には耕したように土はふかふかになります。
詳しくユックリと、自信溢れる口調でお話をして戴きました四井さん、有難う御座いました!
この後皆で温泉に行く前に、詩さんから生ごみのベランダでの堆肥化の方法を紹介してもらいました。
この生ごみを堆肥にするという事は私自身とても興味が有りました。今、私は地元のおばさん達と一緒にEM菌を使って生ごみを減らす運動をしている最中の為、EM菌を使わなくても生ごみを減らせるとは思いもしませんでした。
自然の力に脱帽です。
その方法は以下の通りです。
用意するもの
1.ダンボール箱(みかん箱か少し大きめの方がやり易い)
2.腐葉土7kg
3.ぬか3kg以上(腐葉土とぬかの割合は5:3で)
4.新聞紙(2日分位)
5.ガムテープ
6.バケツ
7.園芸用の移植ごて
http://www.city.sakai.osaka.jp/city/info/_kanji/ikigo.html
ココに詳しく載っていますので参考にしてください。
これの驚く所はもう一つあります。
それはとても熱くなるところです!50〜60度!ゴミがなくなる上に熱も発生させるとはナンと言う事でしょうか?!
皆で生ゴミを減らしましょう!!
温泉の後は いよいよ火起こし実習が始まりました。
今回は自分で起こした火を使って上にある紐を切ると言った形式で行なわれました。
まず材料を薪一本から作る事から始まりました。ナタで手を切らないように気を使いながら、爪楊枝
サイズ、割箸サイズ、そしてそれより太い物と段階を踏んで燃やせるように薪を削っておきます。
ナタを使う時はすべる
のでナタを握る手には軍手をしません。(右利きなら)左手のみに軍手をします。細い木の場合は、木にナタの刃を当てた状態で一緒に振り下ろして台木に当てると上手く割れます。刃の先には手を置かないようにします。
そうして出来た材料を使い火を起こします。まず、地面の湿気を防ぐ意味で太めの木を地面の上におき、爪楊枝ほどの細かい木をその上に置いてマッチで点火します。
火が移ったら割箸くらいの薪をくべて、少しずつ火を育てていきます。マッチは先端を斜め下向きにして持ちます。火は寂しがり屋です。母親の胸の中で、最初は火の赤ちゃん用ミルクである爪楊枝サイズの焚き付けに火を着けて、次には離乳食(割り箸サイズ)と順を追って太い物にしていきます。
この順序が違うと火がつかないですね。
紐の高さ(40cm)の所まで火が高くならないので、薪の組み方を色々考えて頑張った所、紐が切れました!これにはちょっとした感動があり、皆で雄たけびを挙げ喜びました!(皆子供が火遊びをするような気持ちになっていたような。)全チームの紐が切れてから、火きり板、火きり棒
とヒモを使ったひもぎり式の火起こしの実演を見ました。
板と板の間に火きり棒をいれ挟み込み、棒に紐を3重くらい巻きつけ、それを交互に引き、棒を回転させ、摩擦を起こし火を起こすという方法です。
出来た火種を麻紐を解いた物で包み、それを包んだまま左右にふって引火させます。
火は生活していく上でとても大切な物ですが、最初からライターなど使わず火を起こせる人はとても少な
いだけに貴重な経験をさせて戴きました。火きり板の材料には、柔らかい杉板がよいようです。この脅威の生ゴミ処理の後、皆はお風呂に向かいましたが、先程の四井さんが目の前を通っていったのでお風呂に行くのはキャンセルし、SVO車のゴルフに乗っている感想を聞かせて頂きました。
今、そのゴルフの乗り換えて7000KM走ったようですが「一度もトラブルも無く、高速道路で170KMは軽く出て、乗り心地も最高、ガス欠になっても軽油でOK!と良いこと尽くしで最高です!!」と言っておられました。
今後の課題はプレヒート部をもう少し多くする、エンジン音を下げるなど改良をしようと思っているようです。
SVO車が益々身近に感じれて良かったです!
ちなみに私はハイエースにSVOシステムを搭載しようと考えております。
来月にはなんとか。。。と考えていますがどうなる事やら。。。
四井さんともお別れをし、皆が風呂から帰ってくるのを待ち、いよいよ火起こし実習が始まりました。
今回は自分で起こした火を使って上にある紐を切ると言った形式で行なわれました。
まず材料を薪一本から作る事から始まりました。なたで手を切らないように気を使いながら、細かい物、割箸状、そしてそれより太い物と段階を踏んで燃やせるように作ります。
なたを使う時は右手はすべるから軍手はしない方が良いです。左手のみに軍手をします。
木にまず刺して大地にぶつけると上手く割れます。刃の先には手を置かないようにします。
そうして出来た材料を使い火を起こします。
まず、一番太い木を横向きに地面の上におき、割り箸状の木をその上に寝かせ、その上に細かい物をおき、そこにマッチで点火します。
マッチの持ち方は下向きが良いですね。
火を細かい物に付けホットスポットを作ります。火は寂しがり屋です。最初はミルク 細かい物に着け 次には離乳食と順を追って太い物にしていきます。これをばらすと火が消えるので気をつけます。
なかなか紐の高さ(40cm?)の所まで火が高くならないので、薪の組み方を色々考えて頑張った所、2番目に紐が切れました!
これにはちょっとした感動があり、皆で雄たけびを挙げ喜びました!(皆子供が火遊びをするような気持ちになっていたような。。)
全チームの紐が切れてから、火きり板、火きり棒を使った梅さんの実演を見ました。
この方法は歴史が比較的浅く、伊勢神宮の神事に使われる方法だそうです。
板と板の間に火きり棒をいれ挟み込み、棒に紐を3重くらい巻きつけ、それを交互に引き、棒を回転させ、摩擦を起こし火を起こすという方法です。
以外に難しそうで棒が何回も外れていましたが何回目かにようやく点火しました。
出来たひだねを麻紐を解いた物で包み、それを包んだまま左右にふって引火させます。
火は生活していく上でとても大切な物ですが、最初からライターなど使わず火を起こせる人はとても少なく、火の重要さを感じました。
道具の材料としましては柔らかい平田杉が良いようです。
無事に火お越し実習も終わり、夕食の準備が始まりました。
今回は自分達で準備し作る実習形式でした。
作る物はお焼きにうどん(ぶっこみ)です。
お焼き(地粉+水)の中には畑で収穫したかぼちゃ、なす、インゲン、ズッキーニをいれました。
1個100g程度の下地を手に取り、シャロム自家製の味噌を塗り(こっそり生野菜に味噌をぬって沢山食べてしまいました。。美味しかった〜)、そこに各野菜を埋め込んでいき、最後に塩、少々をいれ、丁度良い所で包み挙げて焼きます。欲張りして野菜を入れすぎると皮が破けますので気をつけて!!
おやきつくりのコツは、中に入れる野菜の量がコツの様な気がします。
ほうとう(ぶっこみ)には小麦粉に少し塩を入れました。
塩は組織を固める作用があり、砂糖は組織を緩める作用があるようです。
このバランスが取れると料理は美味しく出来上がります。
パンなども塩を入れないと、小麦粉がまとまらないとケンさんが言っておられました。
何事もいいあんばいで!!小麦粉を麺棒で延ばして切る方法と手で延ばす方法にチャレンジ
皆で材料を両手に持ちコネコネして細くしていきました。切れそ
うで切れない、まあ切れても良いか!こんなゆるい雰囲気が最高でした!出来た麺(中にはかなり太い物も:太さ1cm。)を鍋に叩き込み味噌
あじで 茹でました。これは武士の野戦料理らしくかなり男を感じさせる料理となりました。
麺は少し固めが良く、卵を入れると縮れてラーメンができるそうです。
この鍋は長野トマトで戴いた濃縮還元ジュースの産業廃棄物のドラム缶で 焼き入れをしてダッチオーブンとして使っています。50人分のご飯を炊いたり
今回のように汁物を作ったり 蒸し器になったり 石を並べて石焼き芋をしたり パンも焼けます。
廃棄物を有用にする これもパーマカルチャーの知恵ですね。燃料は森の木を使います。
うどんはある程度固まったら暫く休ませると馴染んで延ばしやすくなります。
料理などはあまり潔癖などにこだわらない方が良いようです!
なんだかんだと両方完成!!パチパチ!!!
味は味噌あじ、時間が経てば経つほど野菜の旨みが出てきて何杯食べたか判らないくらいに食べました。
いや〜美味しかった〜
お焼きも餃子鍋の上で程よく焼け 皆、大満足!!
自分で作った物が最高と思い知らされました!!料理も奥が深いですな〜
しかし、ケンさんは何でも出来ますね。さすがです。
皆のお腹が膨れた所で、中に入ってビデオ鑑賞。
このあたりから私の意識が半分現世から遠ざかっていき、ビデオのレポートが怪しくなってできません。すみません。
自然農は最高!ですと言う事くらいしか判りませんでした。
ビデオに出ていた人も地下足袋族だったのは覚えていますが。。。
その後、私と、しんちゃん、芳子さんと3人では月の光を浴びながらの深夜の散歩そして満月ダンス。最高な夜を過ごしました!
自然の中で素直な気持ちになってお互いを表現する。いい思い出が出来ました。
今日の一日は色々有りましたが、どれもこれも実になる事ばかりで上手く消化できる様、努めていきます。
やっと終わりまでこぎつけました。早く寝たいと思いながらやり終いと思い、このレポートを書きました。
皆さんのようには書けませんでしたが、何とか自分なりに終わる事が出来そうです。
皆さん、長々と読んで頂き有難う御座いました!
臼井さん、梅さん、うたさん、そして塾生に皆さん、訂正が有りましたら宜しく御願いします!!
ジュンエツより ちゃおー
二日目 9月18日(日) 記録係:松浦 瑞気
今日は、農業・建築と実習オンパレードの日。いつもどおりやさしい景色の広がるシャロムの玄関先に、ぱらぱらとみんな出てきます。
うめちゃんの「6:00作業開始だから5:59に畑集合!」みんな守れたかな?
畑に行く道々、うたさんの質問形式の指導が始まります。
・かぼちゃはいつ収穫するでしょう?
葉っぱが枯れたら?実が白くなったら?などの声が上がります。
→正解は「実が茎とつながっているところがコルク状になったら」
収穫した後一ヶ月くらいおいてから食べるとおいしいそうです。
・畑に行く道の左側にたくさん植えられている葉っぱは何?
見たことあるようなないような・・・。まだ10cmくらいの葉っぱです。大根?カブ?
→正解は「野沢菜」
へぇ〜、これがあんなに大きくなるんだ!お漬物でしかみたことない人も。
一度霜にあたってから収穫するそうです。
【農業実習】
6:00
畑に集合。ジュンさんの姿が見えません。二日目から参加のスーさんが来るまで記録係をするためにノートを取りに行ってた!ここでも美しい助け合いの心。いつも思うけどここで出会う人は本当にやさしくて、当たり前のように助け合います。(同じく記録係をまだしていない私が初日いなかったので、2日目はスーさんしかいない!という話になってたみたいです)
3週間ぶりの畑。いつもより間が短かったのと、秋に向かっているのか?前回ほどの草ボーボーぶりではありません。
前回蒔いた白菜は、見事に虫に食べられてしまったそうです!そのあとケンさんが苗で植えてくれたけど、それも魚の骨を残すように芯を残して葉っぱを食べられてる・・・
アブラナ科→キャベツ、白菜など。おいしいのか虫によく食べられる。
キク科などその他→レタス、ほうれん草、春菊などはあまり虫に食べられない。おいしくないのと独特のにおいのせい。殺虫剤に使われる除虫菊がよい例!
今日は、葉ものの苗の植え替えと種まき、それにニンニクを植えます。
まずは班ごとに別れての作業。夏の残りの収穫と手入れをしてから、うたさんとケンさんが用意してくれた苗を植えたり、種をまいたりしました。
苗:白菜、レタス、キャベツ
種:ほうれん草、水菜、春菊、小松菜etc
秋は葉ものが作りやすいそうです。→本当の旬ということ。
小松菜etcは蒔き時期が遅れて冬までに収穫できなければ越冬して菜花として食べればよいとのこと。いろいろ楽しめます。
また、キャベツ・白菜は肥えたところに蒔くほうがよいそう。結球するからエネルギーが必要ということでしょうか。
作業はいつものとおりですが、今回の特徴としては
* 秋なので必要以上に草を刈らなくても大丈夫!(夏の草は死んでいくので)
さらに新しく習ったのは
* 葉もののミックス蒔き
→いろんな葉ものの種をまぜて蒔く
その場にあっているものが残る。いろいろあっておもしろい!
いつものとおりですが・・・
<苗の植え替え>
・地面すれすれに苗が植えられるくらいの深さに掘る。
・穴の表面いっぱいになるくらいに水をやる。
・水がひいたら、苗をポットから土ごとやさしく取り出し、植えて土をかぶせる。
*今回新しく習ったこと
草を一面刈って敷き詰めてから、苗を植える穴を開けたほうが効率がいい!
<種まき>
・点蒔き、すじ蒔きにしろ、種を蒔くところの草を刈る
・草の種の残っているかもしれない表面の土を取り除く
・根きりをする→空気を入れる。一般でいう耕すということ。
・種の大きさに合わせて穴を開けて数粒(一粒は大地に、一粒は鳥に、一粒は私に!)おくか、一列にまく、もしくは指の隙間からぱらぱらと落とす。種が重ならないように丁寧に!
・土をかぶせて(のせるか、まくか、土をたたいてかぶせるか)、上から軽く固めて着地させる。
・草のおふとんをかぶせて終わり。
このときに
・種のある草はできるだけ避ける→発芽しちゃって競争になるから
・できるだけ細かくしてのせる(特に2〜3日ごとに来て、芽が出たときに邪魔な草をどけてあげられないから)→のせた草が大きいと土から浮いていて、発芽して葉が開こうとするときにひっかかって開けない、大きくなれない。小さい草だと土にぴったりかかっているので、間から芽が伸びてきて草の上で葉を開ける。
うたさんからいつも聞いているとおり、小さいときはデリケート、種まきと草かけをできるだけ丁寧にすることで、発芽率も高くなり、後の手入れも楽になる!
<もちきびを見て適地適作・適期を学ぶ>
そのあとみんなで集合して以前蒔いたもちきびのところへ。すごく背が高く育っています。風で倒れそうなくらい。これは土地が肥えていたということ。基本的に雑穀はやせ地でよく育ちます。
作物は土地が肥えていればよくできるというものではないそうです。
ただ、その土地が肥えているかは実際に作物を作ってみないとわかりません。今年の作物それぞれの出来具合をみて、土地の状態を学び、来年どこに何を植えるかに活かします。
<作物の顔を見て草を刈る>
その近くに葉が厚くちりちりになったズッキーニが。これは肥えすぎて萎縮してしまったということ。作物の顔を見ながら、また天候をみながら草を刈って調節していくことが大事。
・栄養が多いとき→刈った草を敷かずに持ち出す
・栄養が少ないとき→外で刈った草も敷いてあげる
・乾燥しているとき→草で湿り気を保たせるetc
また、土地に力がないときは、余裕があれば一年間草を刈らずに生やしっぱなしにして次の年に使うと、石灰などを入れなくても土地がよくなります。自然の浄化作用ということ。やっぱり自然がまさに自ずからバランスを取り戻してくれるということ。人はただそれに沿っているだけでいいのですね。
<野沢菜の種まき>
次はみんなで野沢菜の種まき。基本的にそばと一緒です。
今回は秋なので草の上からぱらぱらと全体に蒔いてそのあとに草を刈ってのせるだけでOK。もう草が終わりだからできることだそうです。
・本当に草が生えたところに上からぱらぱらとまんべんなく、種をまく。
・そのあと草を地際から刈ってその場においていく→地際からというのが成功のポイント。草の成長点を刈ってしまうということ。
*草を刈ってよせて、種をまいてまたのせるより、効率がいい!草の上から蒔いてきちんと着地するのが不思議。でもその場で刈って敷くことにより、さらに着地率が高まるのか?
この蒔きかたはそば、麦、野沢菜などにできるそうです。
<三井さんの大根>
その隣に7月に三井さんが種まきしてくれた大根の苗床が。なんと少し虫に食われてる!
これは蒔くのが少し早かったということ。やはりここでも適期の大切さが。
ただし、適期はすごく狭い期間で、その土地によって変わってくるので、近所のおばあちゃんに蒔きどきを聞くのがいちばん。おばあちゃんの知恵!
*大根の間引き
・葉と葉が常に触れ合う感覚にしておく→急激な変化にしないということ。
・2〜3回間引いて、最終的に25cm間隔くらいに残す。
・間引きは生育のよい元気なものを残すようにする。
<ニンニクを植える>
最後にニンニクを植えます。プランターでもできるので、おうちでつくるとよいかも。国産ニンニクは高いですよね〜。ただし、食用に売っているニンニクは、芽止めしてある可能性があるので要注意です。
・9〜10月頃まく→年内に芽が出て越冬→6月ごろ花が枯れたら収穫
・株間15cm、うね間30cmくらいで、上下を確かめて頭が5cmくらい埋まるように穴を掘って植える。
これも適期が大事!
・早く植えると、大きくなりすぎて冬の寒さにやられる(小さい状態のが適応力があり、寒さに強い。葉ものも結球する前なら寒さも大丈夫!)
・遅く植えると、生育が悪い
その場その場の蒔き時期を守る。→近所のおばあちゃんに聞く!
今日は朝食後はずーっと建築実習なので、8:30半すぎまでがんばりました。
<各班の収穫物>
トマト、きゅうり、なす、ピーマン、ししとう、伏見甘長とうがらし、じゃがいも、いんげん、とうもろこしなどなど。
<農業実習まとめ:自然を観察し、それに沿うことが何より大事!>
今回の実習では、「適地適作・適期」というメッセージが一貫して流れていたような気がします。適地適作・適期を守るだけで、作物はよくできるということ。それはやはり自然を知り、それに沿うことがいかに大切で無駄のないことかと説かれているように感じました。そして、うたさんがいつもいうように「作物の顔を見て対応すること」。画一的な対応ではなく、何が望まれているのかに耳を傾け、観察し、それにあった対応をしてあげることが大切。最低限それをしてあげるだけで、作物はもともと持つ「生命の力」を思う存分発揮することができるのでしょ
う。これって人間でも同じことですよね。それにはまず観察が第一歩!パーマカルチャーで「土地の観察」が大切とされるわけが少しわかったような気がします。
【朝食】
朝からたくさんの作業と学びがあり、もうお昼みたいですが、まだ朝食!おなかがすき過ぎていたのか、いつもどおりみんな苦しくなるまでシャロムのおいしい朝食を満喫しました。農業実習の満足感と楽しい会話とおいしいご飯、いちばん楽しい時間かもしれない・・・
【建築実習】
9:30
9:29集合です(笑)今日は
・屋根
・壁
・石積み(アースオーブンの土台と蒔き小屋の周り)
の3班に別れて作業します。みんなの希望は石積みに集中、でも人数が必要ということで多くてもOKです。
一週間シャロムに滞在していたぷみんくん、そして今回もケンさんたちが石をたくさん山のほうから集めてきてくれたり、屋根にとりかかったり、壁板を削ったり、材料や道具を準備してくれたり、たくさんの段取りをしてくれたおかげで、すぐに作業にとりかかれます。
<屋根>
屋根は私たちの来る前に実習してくれたぷみんくんを中心に、トタンをうちつけていきます。トタンは二枚一組で、端をかませるように折り返してあります。それをきっちりかませて、釘でうちつけていきます。その繰り返し。端は唐草といって、折り返してぴったりかぶせていくのですが、雨がそのままつたっていかないように、あえてひとつなぎにはしてありません。
みんな屋根の上で気持ちよさそう!に作業していました。
<壁>
壁はすきま風が入らないように、ぴったりかませられるように、あらかじめ上下の端をけずってぴったりかみ合うようにしてありました(感謝感謝!)。それを打ち付けていきます。
<石積み>
そして石積み。
山のほうから集めてきてくれた石を積み、間にモルタルを塗って固めていきます。
モルタルは砂とセメントを水で混ぜて化学反応させることによって固まります。割合は砂が8にセメントが2、水は適当?
最初に砂とセメントをよく混ぜてから少しずつ水を足していき、固さを確かめながら練っていきます。
外側はコンクリートを打った基礎の周りを隠すように石積み。
まず周りを掘って基礎が安定するようにします。そしてモルタルを流す前に石積みのリハーサル。モルタルができてから慌てないように、練習です。
下になるべく大きく上が平らな石を選び、上にのせることを考えながら、組んでいきます。結構難しい!のですが、チームワークもばっちり、モーニング娘ならぬモルタル娘のがんばりで、職人のようにきれいに!?着々と組まれていきました。
中のアースオーブンの土台も同様に。外側がきれいに見えるように気を遣いながら組んでいきます。途中でガラス瓶などいれて、きれいに見えるように。子供たちが作業しやすいように、バーベキュー側がアースオーブン側より15cmほど低いようにつくります。きれいに組むのってすごく難しい。。。
モルタルを作る人、石を選ぶ人、積んでいく人、みんなばらばらにそれぞれの仕事を場を読みながら協力してすすめていきます。そこに響き渡るカンカンというカナヅチの音。それぞれの仕事をどんどん進めていく様子は、ひとつの職人さんの集団みたい!というのは言い過ぎでしょうか?でもそれくらいみんなの息もぴったり、どんどん形になっていきました。
【昼食】
12:30過ぎ
お昼は、みんなのリクエストで昨日の残りの味噌煮込みうどんにごはんをぶち込んだおじや!うどんの切れ端が残っていたり、いい味出てます!それにいつもの熱々のピザ。秋らしくきのこピザです。桃井さんの奥様が作ったシソジュースや、おかくいさんの梅サワーもいただきました。梨も美味しかった〜。現場でおなかいっぱい食べて、午後は13:29集合です!
余談ですが・・・
私は食後シャロムのお庭のデッキチェアーでお昼寝。時々風が通り、最高に気持ちよかった〜。そして目が覚めると、別のイベントで集っていた人たちのコラー?というハープみたいな楽器?の深くやさしくあやしい調べにうた声、目の前に広がるのはシャロムのお庭の花や木々やブランコや、ずーっと広がる畑の景色、そしてそこに集うピースな人たち・・・。ここは本当に楽園か?と思いました。
【建築実習続き】
午後も続きに取り掛かります。もうだいぶ先が見えた!
無事完成してみんなで囲んで記念写真です!モルタルが乾くまで、石積みに乗っちゃダメだよ〜。
【アースオーブンのデザイン】
14:45頃
そのまま外で次回とりかかるアースオーブンのデザインについて。
うめちゃんから、アースオーブンの構造について説明。
大きくは
・穴を前方ひとつにして、煙をそこから出すか
・煙突を作ってそこから抜けていくようにするか
煙突を作らなくても、パンを焼く場合は、薪を出してしまって余熱で焼くので特に煙くさくはならないとのこと。ピザは熾きで焼くそうです。
あとは形をカエルにするか、渦巻きにするかなどなど・・・。
宿題にしてみんなで考えてくることになりました!
【ふりかえりと感想】
15:00頃
いつものようにみんなで感想を一言ずつ。
・一日目の四井さんの土のお話に感銘を受けた人多し。私は欠席していたので、わからないのですが、やはり「多様性」を大切にするお話があったのと、経験に基づく確信を理論的にお話してくれたので、心に響いたみたいです。経験に基づくお話だからきっと魂が入っていたんですね。それをわかりやすく話すのはとても難しいこと。でも素人である聞き手にもわかるように、私たちの立場でお話してくれたのですね、きっと。
・それから今回は、なんと言っても久々に大人数そろったこと!全員でなかったのは残念でしたが、3ヶ月ぶり、4ヶ月ぶりな人たちに会えてみんなうれしかった!そして、つくづく思ったのが、参加した回数、一緒に過ごした日数に関わらずみんな仲間だということ。それが考えるまでもなく、自然にわきあがってくる思いであるという素晴らしさ。
・私が特に感銘を受けたのはナツキータの感想。「自分でもできると思えた」という感想もあるけど、ケンさんやうめちゃんやうたさんやシャロムのスタッフや、今回連泊して準備してくれたぷみんくんたちの、準備と段取りがあったからここまで出来たこと。自分ひとりではとてもできない。準備が整っているその裏側を当たり前と思わず思いやり感謝する大切さです。
・それを「運命のサイン」。それぞれの深層の自分の位置を知ることが出来、結構思い当たってしまったのか?みんな心に残ったようでした。
今回は余裕を持って終了、それもこれもうめちゃんの言うとおり、だらだらしないで、開始時間を守って集合できたから、予定もこなし、ゆったりとした時間がもてました。
また来月、たくさん集まれるといいな!
窯スペースの前にデッキを作りました。屋根も乗ってステージのようになりました。石窯の基礎は下地も取って大谷石を上部に貼り付けました。
|