エコロジー コミュニティー 美しい森の中のオーガニック・コミュニティー
安曇野「舎爐夢(シャロム)ヒュッテ」
癒しの村機関誌 掲載記事
「奪い取る」時代から「与え合う」時代へ
穂高駅から車で約15分。見晴らしの良い草原と美しい森に囲まれた、ヨーロッパの山岳リゾートを思わせる白壁の建物が、「舎爐夢(シャロム)ヒュッテ」。年間数十社のファッション雑誌のバックの撮影に使われるという建物は重厚さと暖かみをたたえ 自然に溶け込んだたたずまいをなしている。
自然農、シュタイナー教育、マクロビオティック、地域通貨、パーマカルチャーなど、21世紀の循環型社会の理想ともいえるキーワードを盛り込んだエコロジー・コミュニティー。
敷地内には、オーガニックレストラン、カフェ、自然食品店、エコロジー雑貨店、本、八百屋そして森の幼稚園等がある。また、ヨガ教室、ベジタリアンの料理会、自然農学習会、シュタイナー学習会、ホメオパシー、パーマカルチャーなどのワークショップも行っており、自然と共に生きるエコロジーライフが満喫できる。
お昼はピザ作りに挑戦! 石釜で焼いたピザがとってもおいしい! 雑貨店や、宿の中にある売店コーナーや飲み物のコーナーは、なんと無人であった。缶が置いてあり、その中にお金を入れてください、ということなのだ。こんなことをして、ちゃんとお店として成り立つのか? と思った私は、オーナーである臼井さんに「大丈夫なの?」と尋ねてみた。「信じられると悪いことは出来ませんよ。お互いが信じ認め合うことが大切なんです。これからは、人を信じる時代で与え合う時代です。みんな持っていったらいいんだよ。何処かで役に立つでしょう。」と、スーパーのん気な臼井さん。「これからは“奪い取る時代”ではなく“与え合う時代”。分断して競争する生き方より、与え合って融合する生き方のほうが豊かに幸せになれる」と、語っていた。
臼井さんは、農作業、大工、事務、接客などなんでもこなす。「スゴイですね〜」と言ったら「ボクはプロではないから60点なんです。60点でもいいじゃないですか。60点が二つ集まれば120点になるでしょ」と、返事が返ってきた。「専門化してお金を稼ぐよりも 多様化して何でも出来ればお金がかからないでしょう。その分のんびりと暮らすことが出来ますし ストレスも感じません。それが持続可能な調和した社会を作り出すと思っています。」
ここではスタッフ体験ステーも受け入れているが、随分先まで予約でいっぱいだという。そんな臼井さんの、自然と調和した生き方に共鳴して集まる人が後を絶たないのは、納得がいく。
21世紀は、ここでのライフスタイルのように
分断して競争するのではなく 融合しながらできることをして お互いに力を合わせ助け合いながら生きるという、自然と調和した循環型のコミュニティーが求められているような気がした。
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